作品:髪結いの亭主
制作:1990年 フランス
監督:パトリス・ルコント
「にほいたつ官能」といった表現がぴったりなこの映画。
主人公の少年時代の思い出も
本当にエロティックで瑞々しくって。
幼い頃から、理容師を妻にする事が夢だった主人公の男性。
念願かなって美しい理容師と結婚する。
愛し愛され幸せな日々。
突然やってきた別れ。
男性を愛しすぎて、それに耐えられなくなった妻は
濁流に飛び込んでしまった。
遺書からそれを知った男性は
泣く事もせず、ただぼんやり店に座っている。
入ってきた客が「あれ? 今日は奥さんはお出かけ?」と。
で、男性はこう答えるのです。
哀しいけど、静かで美しい。
愛しすぎて耐えられなくなる・・・・
当時はその気持ちが、全くわからなかったっけ。