日本では「かな」に変遷した漢字。そのルートをたどっていくと、
歴史と共にいろいろな書体の変遷があった。
漢字の歴史を通して、日本と中国に共通する文化を学習する。
説明1(巻物を見せる)
これは私が書いた日本語の文字です。
東歌 みちのくにうた
あぶくまに きりたちわたり あけぬとも
きみをばやらじ まてばすべなし
説明2 日本では中国から伝わった漢字を日本の文字の「かな文字」にかえて使いました。
この「かな文字」の元になった漢字は次のとおりです。
東歌 美知乃久仁宇多
安不久末尓 支利多知和太利 安介奴止毛
支美遠波也良之 末天波寿部奈之
指示1 中国語の漢字の読みで声に出して読みましょう。
説明3 日本では、このように漢字を日本語にあてはめ、47の音を1つずつ
使って歌にしたものがあります。
「いろは歌」
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
指示2 これの元になった漢字は次のとおりです。
中国語の漢字の読みで声に出して読みましょう。
「伊呂波歌」
伊呂波仁保部止 知利奴留遠
和加与太礼曾 川祢奈良武
宇為乃於久也末 計不己衣天
安左幾由女美之 恵比毛世寸
説明4 かな文字の「いろは歌」は、日本の子どもたちの、文字の教科書でした。
発問1 中国にもこれと同じような文字の教科書がありますね。
さて、それは何でしょうか。
○ 「千字文」の法帖を見せる。
指示3 18句のところまで、みなさんで読みましょう。
(紙で提示する)orパソコンの画面
発問2 この「千字文」は南朝の梁の周興嗣(しゅうこうし)が作りました。
ある有名な中国の書家の文字を1000字集めて組み合わせたものです。
書聖といわれたその書家は誰ですか。
(パソコンの画面にヒントを映し出す)
写真・地図・法帖
説明5 王義之の書や千字文は、日本でも1000年以上にわたって、学び続けられて
います。
発問3 「千字文」は、中国の文字の教科書ですから、いろいろな書体で書かれています。
次の3体の書体を歴史的に古いものから順番に並べなさい。
○ 篆書、 隷書、 楷書
発問4 「篆書」(小篆)は、秦の始皇帝がそれまでの文字の形態を統一して制定した書体
です。今でも中国や日本のはんこの文字や紙幣に使われていますね。
ところが、中国にはこれよりもっと古い書体があります。
さて、それは何でしょうか。
(パソコンの画面に文字を映し出す)(年表を張り出す)
指示4 左側の書体は「甲骨文」右側の書体は「金文」です。
この写真を見て、分かったこと、気づいたこと、思ったことをノートに簡単に書きなさい。
甲骨文・・・直線的、線が細い
金文 ・・・曲線的、線が太い
素材と筆記用具の違いが文字に反映、文字の構造はほとんど同じ。
発問5 これらの文字は、それぞれどんなものに記されていたのでしょうか。
(パソコンの画面に写真を映し出す)
亀甲、牛の骨、青銅器、 殷代の彫刻刀
発問6 殷や周の時代には、甲骨文や金文などの文字をナイフやへらだけで記していたので
しょうか。そうだと思う人はノートに○、思わない人はノートに×をつけましょう。
説明6 これらの甲骨文、金文は「筆」の元字です。
毛先が広がった筆を右手でもっているところです。
写真のように墨で書かれた甲骨文も発見されています。
発問7 殷や周の時代には、文字を亀甲や牛の骨、青銅器にだけ記していたのでしょうか。
そうだと思う人はノートに○、思わない人はノートに×をつけましょう。
説明7 これらの甲骨文、金文は「冊」の元字です。
竹簡や木簡をひもで綴じた形を表しています。
ですから、殷や周の時代には、すでに竹簡や木簡があったことを表しています。
発問8 では、この「冊」を大切に台の上に置いた形からできた漢字は何ですか?
(パソコンの画面に映し出す)
「典」は大切な書物、という意味です。
説明8 竹簡や木簡は日本でもたくさん発見されています。
竹は雨の多い地域では、すくすく育つので中国や日本の生活の中でたくさん
使われてきました。
指示5 「簡」のように「たけかんむり」のつく漢字をできるだけたくさんノートに
書きなさい。
発問9 この中に「算」という字があります。この字は3つのパートに分解できます。
下の2つは、何を表していますか。
竹の数え棒、 両手
計算をするのも、竹の棒を使っていたのですね。
説明9 日本でも昔から「算盤」をよく使っています。
「笛、筆、箒、」などのように私たちの生活の中には今でも
「竹」を使った文化が受け継がれていますが、漢字の中にもそれが
よく表れています。
このように、漢字の歴史をたどっていくと中国と日本に共通する文化が
たくさん見えてきます。
それらは世界に誇れるすばらしい文化です。
私たちが力を合わせて、インターネットを使って世界中にこのすばらしい
漢字文化を発信していきましょう。
歴史と共にいろいろな書体の変遷があった。
漢字の歴史を通して、日本と中国に共通する文化を学習する。
説明1(巻物を見せる)
これは私が書いた日本語の文字です。
東歌 みちのくにうた
あぶくまに きりたちわたり あけぬとも
きみをばやらじ まてばすべなし
説明2 日本では中国から伝わった漢字を日本の文字の「かな文字」にかえて使いました。
この「かな文字」の元になった漢字は次のとおりです。
東歌 美知乃久仁宇多
安不久末尓 支利多知和太利 安介奴止毛
支美遠波也良之 末天波寿部奈之
指示1 中国語の漢字の読みで声に出して読みましょう。
説明3 日本では、このように漢字を日本語にあてはめ、47の音を1つずつ
使って歌にしたものがあります。
「いろは歌」
いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす
指示2 これの元になった漢字は次のとおりです。
中国語の漢字の読みで声に出して読みましょう。
「伊呂波歌」
伊呂波仁保部止 知利奴留遠
和加与太礼曾 川祢奈良武
宇為乃於久也末 計不己衣天
安左幾由女美之 恵比毛世寸
説明4 かな文字の「いろは歌」は、日本の子どもたちの、文字の教科書でした。
発問1 中国にもこれと同じような文字の教科書がありますね。
さて、それは何でしょうか。
○ 「千字文」の法帖を見せる。
指示3 18句のところまで、みなさんで読みましょう。
(紙で提示する)orパソコンの画面
発問2 この「千字文」は南朝の梁の周興嗣(しゅうこうし)が作りました。
ある有名な中国の書家の文字を1000字集めて組み合わせたものです。
書聖といわれたその書家は誰ですか。
(パソコンの画面にヒントを映し出す)
写真・地図・法帖
説明5 王義之の書や千字文は、日本でも1000年以上にわたって、学び続けられて
います。
発問3 「千字文」は、中国の文字の教科書ですから、いろいろな書体で書かれています。
次の3体の書体を歴史的に古いものから順番に並べなさい。
○ 篆書、 隷書、 楷書
発問4 「篆書」(小篆)は、秦の始皇帝がそれまでの文字の形態を統一して制定した書体
です。今でも中国や日本のはんこの文字や紙幣に使われていますね。
ところが、中国にはこれよりもっと古い書体があります。
さて、それは何でしょうか。
(パソコンの画面に文字を映し出す)(年表を張り出す)
指示4 左側の書体は「甲骨文」右側の書体は「金文」です。
この写真を見て、分かったこと、気づいたこと、思ったことをノートに簡単に書きなさい。
甲骨文・・・直線的、線が細い
金文 ・・・曲線的、線が太い
素材と筆記用具の違いが文字に反映、文字の構造はほとんど同じ。
発問5 これらの文字は、それぞれどんなものに記されていたのでしょうか。
(パソコンの画面に写真を映し出す)
亀甲、牛の骨、青銅器、 殷代の彫刻刀
発問6 殷や周の時代には、甲骨文や金文などの文字をナイフやへらだけで記していたので
しょうか。そうだと思う人はノートに○、思わない人はノートに×をつけましょう。
説明6 これらの甲骨文、金文は「筆」の元字です。
毛先が広がった筆を右手でもっているところです。
写真のように墨で書かれた甲骨文も発見されています。
発問7 殷や周の時代には、文字を亀甲や牛の骨、青銅器にだけ記していたのでしょうか。
そうだと思う人はノートに○、思わない人はノートに×をつけましょう。
説明7 これらの甲骨文、金文は「冊」の元字です。
竹簡や木簡をひもで綴じた形を表しています。
ですから、殷や周の時代には、すでに竹簡や木簡があったことを表しています。
発問8 では、この「冊」を大切に台の上に置いた形からできた漢字は何ですか?
(パソコンの画面に映し出す)
「典」は大切な書物、という意味です。
説明8 竹簡や木簡は日本でもたくさん発見されています。
竹は雨の多い地域では、すくすく育つので中国や日本の生活の中でたくさん
使われてきました。
指示5 「簡」のように「たけかんむり」のつく漢字をできるだけたくさんノートに
書きなさい。
発問9 この中に「算」という字があります。この字は3つのパートに分解できます。
下の2つは、何を表していますか。
竹の数え棒、 両手
計算をするのも、竹の棒を使っていたのですね。
説明9 日本でも昔から「算盤」をよく使っています。
「笛、筆、箒、」などのように私たちの生活の中には今でも
「竹」を使った文化が受け継がれていますが、漢字の中にもそれが
よく表れています。
このように、漢字の歴史をたどっていくと中国と日本に共通する文化が
たくさん見えてきます。
それらは世界に誇れるすばらしい文化です。
私たちが力を合わせて、インターネットを使って世界中にこのすばらしい
漢字文化を発信していきましょう。