心もよう

 ・趣味の粘土細工、陶芸、パソコン画、
  詩などの紹介をしたい
 ・友達づくり

~ある野花の詩~

2017-08-06 | 粘土細工
       

   
 何故だか 
 何処からか 風が吹いて 
 通り過ぎて行く 野辺に
 辺りいちめんを 包むかのように
 咲いていた 名もなき
 白い 小さな野花

 揺れている仕種が 好きで
 泳いでいるような雰囲気が 好きで
 
 騒いでいても 寂しそうな 
 素朴なようで 鮮やかな
 名も知らない花は 風を気にしながら
 揺れている
 大勢の仲間に囲まれながら
 ゆらり ゆらゆら ゆらり ゆら

 誰かに逢いたいのか
 誰かを待っているのか
 何も言わず ただ黙って
 花びらを 精いっぱいに広げて
 背伸びもする

 夏空を見上げて
 夏雲を追いかけて

 夢を見たいのか
 望みが叶わないのか
 何もわからないけど  

 揺れても 揺れなくても
 風のなかで 待っていて
 自分の存在を 解かって欲しいと
 言っているように思えてしまう

 野花は いつでも
 何処にでも咲いて さりげなく
 待っていてくれる 


 

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