水たまり雑記

本や映画、好きなものについて

ロンドンに滞在するなら どこ?

2019年04月14日 | イギリス
ロンドンにはいくつかのホテルが集中しているエリアがあります。


1.パディントン (Paddington)

2.アールズコート (Earl's Court)

3.キングズ・クロス、ユーストン~ラッセル・スクエア (King's Cross, Euston, Russell Square)

4.ヴィクトリア (Victoria)



目的に応じて滞在すればいいのですが、私のお気に入りはパディントン。



特にヒースロー空港を利用する場合はヒースロー・エクスプレスの発着駅ということでとても便利です。
運賃がちょっと高い(片道singleで22ポンドだから、3千円以上。往復returnだと5千円くらいに割引になりますが)けど、本当に早くて(空港まで15分!)きれいで楽です。途中でいくつかの駅に止まり、30分かかるヒースロー・コネクトだとかなり安くなります。乗り場は同じなので、特急と急行の違いのイメージかな。時間に余裕のある時はコネクトを使うのですが、前回は到着便が遅れて夜9時過ぎにロンドンに着き、早くホテルに着きたかったので久々にエクスプレスを使いました。切符は事前に買う必要はないです。自販機もあるし、制服の職員さんがホームをうろうろして売ってるし。この時はホームにいたのがエクスプレスで、次のコネクトを待つだけで30分くらいありました。

コネクトは昨年から運営形態が変わったみたいですね。

パディントン駅周辺には高級~お手頃までたくさんのホテルがあって選り取り見取りです。ただ、通常のホテルの部屋はどこも狭い! (高級ホテルは違うだろうけど泊まったことがない。)下手するとスーツケースを床に広げられないくらい。お風呂も狭いシャワーブースが普通。

2のアールズコートは、地下鉄の線がいくつか集まっている駅で、ロンドン中心部からちょっと郊外に行きかける境界的な感じの場所です。雑多でビジネスライクで風情のない街。もとは貴族のタウンハウス街だったとのことで、それを改装した中級ホテルがずらっと並んでいて、白い柱が玄関にある同じような白い建物がずっと並んでいるのでちょっと分かりにくい。

ヒースロー空港に着いて、地下鉄(ピカディリー線)でロンドン市内に行きたい人にとっては、一番空港寄り(大混雑の中心ゾーンを通らなくて済む)という利点があると思います。

たぶん可もなく不可もないのですが、ここには昔一度だけ一人で泊まって嫌な思いをしました。ホテルは悪くなかったのだけど、他の客らしい大柄なインド系の男性が(わざとらしく)片腕を挙げて3・4メートル先の廊下にもたれかかり、私が部屋に入るのをじっと見ていたのです。明らかに変な感じ。「部屋、入らないの?」と言われ、「そちらこそ自分の部屋に入らないんですか?」と言ったものの相手が薄ら笑いを浮かべて動かないので、ドキドキしながら部屋に入って(相手に背を向けるのが怖かった!)すぐチェーンの鍵をしました。

このホテルはやはり改築したもので廊下がすごく狭く、人とすれ違うのがやっとでした。なので、その人とすれ違う時に愛想笑いをしたのだけど、それがかえって変に思われて、向こうは向こうでこっちをスリか空き巣かと思ったのか、と。でも真相はいまだに不明。ただ、相手がこっちに突進してきたら避けて逃げるスペースがなかったのがすごく怖かったです。自分の部屋が廊下の行き止まりだったし。

閑話休題。

3のキングズ・クロス、ユーストンもユーロスターや国内の鉄道や複数の地下鉄線が通る、とっても便利な場所。昔は治安の問題というか、麻薬中毒者の人が結構いると言われていたけど、最近はそんな感じもないです。何といってもハリーポッターゆかりの駅というか。セントラルロンドンはオリンピックがあってからほんと怖い感じの場所が減ったように思います。その分中心部を外れたところにひずみが行っているでしょうけど。

そのキングズ・クロスからちょっと歩くかピカディリー線で一駅乗れば文教地区、ラッセル・スクエア。
ここも滞在場所としては便利ですが、空港からだとちょっと時間がかかるので、早朝発&夜着のフライトだとしんどいかなあ。このエリアもピカディリー線でヒースローから一本で来られますが、アールズコートを過ぎて、ロンドンの一番混むエリアを通るので荷物が大きいとちょっと辛いし、時間帯によっては日本のラッシュ並みになるので要考慮かも。

4のヴィクトリアはイギリス国内、それも南部への行き来をする人向けかなあ。大きな駅という認識はあるけど、あまり馴染みはないです。ガトウィック空港を使う人にはいいらしいですが、ガトウィックは使ったことがないしなあ。



ロンドンの不動産屋

2015年03月05日 | イギリス
昔々、もしブログを書くことになったら、絶対書いてやる!と思ったことがあります。

もう×年も前のこと、私は一度だけ、ある事情で短期間一人でロンドンに住んだことがあります。
すべての手続きは個人でする必要があり、へたれで青息吐息でした。普通の生活能力の人には無縁かもしれない苦労を重ね、それでも何とか無事日本に帰ってきて、私にしてはよくやった!と今でも思ってます。

生活の第1歩は家探し。現地の不動産屋と渡り合う自信はないので、日系の不動産屋をネットで調べ、メールで物件見学の予約を取っていきました。で、そのうちのある業者で厭な目に遭ったのです。

まず、約束の時間にピカデリーサーカスのオフィス(一等地!)に行くと、受付の日本人女性に無愛想に「知らない」と言われました。せっかく日系の業者に来たのに、これじゃイギリスの業者みたい。まあでも、そのくらいのミスは起きますよね。それに2時間後ならOKというので、結局、初老の日本人男性A氏に市内の物件を案内してもらいました。まあまあですが、即決するほどではありません。他の不動産屋の物件も見て決めよう、と思っていたところ、「借りるなら、明日○時までに必ず決めて電話してください」と言われました。A氏はがっしりしてドスが利いていて、ちょっと怖い感じです。その日はそれで終わり。

翌日は、別の業者に予約を入れており、こちらの物件を見ました。五十歩百歩で、どうしてもその日は決めきれませんでした。考え続け、最終的にAに見せられた物件にしようと決断し、翌日朝から電話しました(つまり言い渡された期限の翌日です)。ところが。A氏は冷たく「あれはもう決まりました。○○という一流企業の皆さんが気に入られてね。4人の方が来週見に来るんです。その中で一番いいオファーを出した客を大家が選ぶんです。それがフェアというものです」と言うのです。分かりました、と電話を切ったものの、数日厭な気分でした。

もちろんA氏の指定通りに連絡しなかった私も悪いのです。それでも、あそこまで失礼な応対をされるのは心外です。文字にしても伝わらないかもしれませんが、その時のA氏の凍りつくような冷たい態度、こちらを嘲るような口調(「一流企業」に比べて、お前みたいな小娘を相手にできると思うか、と言わんばかり)、妙ちくりんな理屈(「いいオファーを出した客」って何??家賃をセリで釣り上げるの?先着順じゃないの?だったら、前日に申し込んでも決まらなかったかもしれないの?じゃ、「決まりました」って何?)にはとても傷つきました。「フェア」という言葉の使い方が明らかにおかしいのも腹が立つのですが、フェアフェア連呼してましたね。英国人になったつもり?

結局、2軒目の業者さんの物件に住みました。ここは名前を出してもいいかな、フィンチリーロードにあるジャパンホームさんです。担当の方もてきぱきして頭が良く、しかもとても感じがよかったです。滞在中、1,2度フラットにトラブルがあった時も、的確に親切に対応していただきました。

今回このことを書くに当たり、A氏のいた業者を検索したところ、なくなってました(「日系不動産の老舗」として紹介した古い記事がありましたが)。おやおや。新たに嫌な思いをする人が出ないよう、このことを書いておきたかったのですが、もう大丈夫なのね。それにしても、どうしてあんな一等地にオフィスを構えてたのか。あれで信用したんですよね。迂闊でした。私と同じ境遇で、日本の業者が安心、と思う方もあるでしょうが、こんな業者もいます。気を付けてください。