コンビニで買って愛用していた耳栓が、どうもスカスカになってだめになってしまった。そのためすっかり寝れないので、せっかくだからブログ書いてしまおう。
ネットで「おれは直角」という漫画を買って読んだ。昭和50年ころの漫画なので、今から40年ほども前の作品になる。昔、家にあって大好きで読んでいたんだけど、最近久しぶりに読む機会があって、再び読み返したくなったので(あとボーナスも入ったので)ついつい大人買いしてしまった。
江戸時代長州藩。二人扶持の馬番役という最下級武士の息子「石垣直角」が、名門の学校萩明倫館に入学し、持ち前の魅力と剣術で周りを巻き込み成長していくという少年漫画。「おーい竜馬」や「がんばれ元気」「あずみ」などの作者の、デビュー作にあたる。
読んだ感想は…ただただ、面白い。子供の時に読んだときは直角にひたすら感情移入できて面白かったが、大人になってから「大人目線」で読むと全然見え方が違った。まず感情移入する先が、直角よりも直角のお父さんとか、学校の先生、城代家老などの大人たちになっている。
子供の中にもしっかり存在する階級社会の中で、自由奔放に動き回る主人公は、大人目線で見ると大変あやうい。身分が上の連中ばかりの中で、ケンカして怪我させてしまったことを知ったお父さんは、その都度ぎゃあ!なんということを…!と驚き、フラフラ切腹の準備をする。情けなくもあり、しかし哀愁があるのに笑える。わかる、わかる。
お構いなしに、直角は藩のトップの子「照正」と親友になる。この照正がまた、西洋かぶれのバカで、素直じゃなく、性格も偉そうでしょうもないんだけど、とてつもなくいい味を出している。自分を馬鹿だと知った時、周りの人間は心でそれを思いつつ、今までおだててきていた。それを知った時のショック。
人間不信になり心で泣きながら、最後の最後に直角だけが自分の理解者であることを知る。このあたりの展開、涙でページがめくれなくなるほど感動した。これほど良質の少年漫画が、ここ最近であったか?世の中の人の親たちにこれをバイブルとして読ませたい。
ただ残念なことにここでどんなに力説して人に勧めたところで、40年も前の作品だから基本的には本屋にはないんだよね。そこが空しい。自分の知り合いの方々、読みたい人は声かけてください、貸すから。
~完~
私もこのマンガ大すきでした。
でも,今現在発売中なのですよ!
ビッグコミック(小学館)で
思わず,買ってしまいました。
新装版のことでしょうかね、自分もこのあいだ本屋で見かけました。今、作者が描く直角の絵が珍しくて、ついつい自分も買ってしまいそうになります。
小山先生の漫画って色褪せませんよね。連載していたのは自分が生まれる前だというのに、今になっても新鮮で面白いです。ぜひ、今の若い世代にも読んでほしい作品だなと思います。
あずみ、面白いですよね!自分は、序盤で出てきた最上美女丸が死ぬ際、母上と同じ血の色だ、と言って死ぬところが妙に印象に残っています(いかにも、過去になにかあったかのようなセリフなのに一切回想シーンがない、あの乾いた感じ)。
直角は、作品最後のシーンが必見です。それまでの展開が全てネタ振りに感じられるほど、自分は毎回感動してしまいますので、ぜひ最後まで読んでみてほしいです。
こうしてお勧めした漫画を読んで貰えるなんて、長いことブログやってたかいがあります。嬉しいです。
自分も小山ゆうの未読の作品があるので探して読んでみたいなと思います。
俺は直角アニメで観てました♡
途中泣けるシーンがあったような記憶がうっすらあったのですがそんな感じでしたね。とっても懐かしいです(*´ω`*)
アニメはたしかNHKだか?でやってましたよね。自分は放送やっていたのは知っていましたが当時全然観てなくて、今になって後悔しているくちです。
鬼太郎やキャプテン翼みたいに今から再アニメ化あったらいいのに、とついつい夢見てしまいます。
天命を迎えておりますが
いまだに小山ゆう作品が大好きです。
「大人目線で〜」に非常に共感しました!
『直角』に限らず小山作品は
子供目線、親目線で楽しむ事ができますよね。
モノローグ的な少ないページ数ででも
深い愛情が溢れるのは
作者の技量に他ならないと思っております。
そしてその後の別離では
楽しかった平凡な日々との
落差で哀しみが倍増されます。
最新作『颯汰の国』でもそれは存分に発揮されてました。
機会がございましたらぜひ手にとって下さい。
小山ゆうの作品は、登場人物をしっかり掘り下げるからみんな個性的で、愛着が湧いてしまいますね。深い愛情が溢れ出てるというのは全くその通りだなと思いました。
『颯汰の国』は、連載してたのは知ってましたがまだ全然読んだことがありませんでした。ぜひ今度読んで、また感想書きたいと思います。