それは、親は「きき耳」の技術を持とうということです。
実は人間は、人の話を聞いているといっても本当はまったく聞いていないのだそうです。なぜなら人はみんな「色眼鏡」というめがねと、聞いたことを自分の思いをのせて聞いてしまう「きき耳」を持っているから。
・・・ということで、講演会に集まったメンバー全員「きき耳」テストというのをやってみました。
(状況)習い事が続いたことがない7歳の娘が、突然ピアノが習いたいという。またか・・・と思い「そのうちね」とかわしてきた母親。ところが、今回はしつこくて半年たってもいい続けている。そんなにやりたいなら・・と習わせることにし、ピアノも買った。
習い始めて、それはそれはうれしそうにピアノを弾いている娘を見て、母親も一安心。ところが、3回目のおけいこから帰ってきていきなりこう言った。 「ピアノやめる!もう行かない!」
さて、あなたなら親としてなんといいますか?包み隠さず思ったとおりに書きなさい。
全員がやってみました。
二人ペアになって、実際に親と子どもの役になり、言われてみて自分がどう感じるか疑似体験しました。
親の意見は、「ばかやろう!ピアノどうするんだ!」とか、「もう少しがんばってみたら?」とか、菅原先生から言わせると「脅迫」「強要」「説得」とも取れる親のことばがいっぱい。
それを聞いた子どもはみな、「言わなきゃよかった」「親が困ってるなぁ。」「どうしてわかってくれないの」とかいう気持ちになって前向きな気持ちが出てこない。
ちなみに私の相手は「やめちゃうの?もう少し続けてみたら?」といいました。それを言われた私は、「ママを困らせているなぁ」と思いました。
私自身は2歳の娘を想定していたので、「せっかくあなたのところにピアノが来てくれたのに、ひいてあげないとかわいそう。楽しそうにピアノを弾くのをみていると、ママはうれしかったなぁ。どうして行きたくないの?ママにお話してくれる?」
これは、菅原先生いわく「説得」と「説教」だそうです。 (^^ゞ
親はみなたいてい「ピアノを続けさせたい」という思いで子どもの話を聞きます。そして出てくることばは、続けさせたいという思いだけで子どもに返事をします。・・・まさにその通り。わたしもそうでした。
菅原先生は「子どものことばを鵜呑みにして信じていはいけない。」といいます。それを鵜呑みにするから、親がかえって子どもの問題をややこしくしてしまうのだとも・・・。
そんなことをしていると、こどもは親になにも打ち明けなくなるかもしれません。どうせわかってもらえないとこどもはあきらめてしまうからです。そして、フィードバックして自分で考えるということもしなくなってしまう・・・。
そこできき耳の技術として教えてもらったのが、
①(相手の気持ちを)理解するために
②(相手のことばを)繰り返す
・・・ということ。
「ピアノやめる?もう行かない?」優しく繰り返すというのです。
実際やってみて、発見がありました。
相手から、自分の出したことばを鸚鵡返しにそのまま返されると、適度な距離感と、え?本当にそれでいいのかな・・・と自問自答の気持ちが生まれてきたのです。
これは「鏡の効果」というそうです。自分自身で自問自答し、答えを見つけていく。それを頭ごなしに怒ったり、自分の思い通りに子どもをしようとすると子どもは心を閉ざしていく。聞いてもらっているという安心感も生まれない。ただただ、わかってくれないという不快感が残る結果となり、聞いてくれない!となる。
これは2才9ヶ月の娘にすぐに実行してみました。
「いや」という娘に、「いや?」と鸚鵡返しに繰り返してみたのです。
うん・・・と気まずそうにうなづいている娘に、「そう、いやなの。」というだけ。
あとは責めたりしません。
そうしたら、娘はしばらくして、やるべきことをちゃんとやりました。
思いっきり、「ママうれしいな~。」とほめてあげました。
こんな小さな子にもちゃんと自分の意志があって、ママの言うことをしっかりわかっているんだなと新鮮な発見と感動がありました。
今までは何か言ってあげなくちゃ・・・と思っていましたが、そんな考えはきっぱり捨てて、もっともっと子どもを信用して、子どもの考える力を育んであげたいとも思いました。
あと、講演を聴いたすぐあとから、マイナスの目で見るという視点も変えて、できることを探す目で見ようと何度も何度も心の中で唱えています。きっとそのうちに唱えなくてもできるようになるでしょう。(^^)
基本的に子どもは一個の人間。それを育てることってなんて難しいことなんでしょう。でも、悩みながら、自分をも成長していけるのではないかと今回実感しました。試行錯誤しながらも、これだけは忘れずに実行していこうと思います。
そして、自分が悪いと思ったら、2歳の子どもに対してでもすぐにあやまる。感謝したことは口で言う。自分の気持ちは素直に伝える。
親といえども一個の欠けたつぼ。
それを自覚して、生きていきたいと思いました。
自分のために書き留めておこうと思った文章ですが、ここまで読んでくださってありがとうございました。
実は私も何度もコーチングを受けているのにだんだん忘れちゃって
今回のかすみさんのブログを読んで、私も反省ばっかりです。
時々は思い出して、子供の良いところを探さなくちゃね。
もっとも、みおちゃんとウチの子は年が違いすぎるので、ついつい叱っちゃうんですけどね!
ほんとにありがとうございました。
今回のコーチングの話を読んだ友人が
携帯にメールをくれました。
ただ自分の反省と感じたことを書いただけなのに
私に対して「感動した」って言ってくれたのです。
・・ジンとしました・・・。
で、聞き耳テストやってみたよvv
私の結果は…
「え~!!!? またやめるの??
ちゃんと続けるっていったじゃん~!!!
だから止めとけっていったんじゃん~!!!」
はい。最低ですね…(汗)
読めば読むほど「なるほど~」って
思うことがいっぱい。
最後の方の「親」の、さらに「親」との
係わり合いについても考えさせられる事がいっぱいでした。
自分でグチグチ言って何も進めないんじゃ
意味ないですもんね。
気が付いた「今」から変わって何も遅くない…。
という言葉を励みに、がんばってみます☆
わたしもその時すごく反省したんだけど
でも、また同じことを繰り返して反省したりしているよ。
悪いことをしたと思ったら、娘に素直に謝ってます。
いいさ、母だって人間さ~。
・・・ってきもちでがんばります。