ちいさいやつら

わが家のセキセイインコとアキクサインコのお話

内科的な発情抑制法

2010-12-16 09:07:22 | 発情対策
新しい病院に行って来ました。
ドアを開けた途端、福山くんの曲がかかってるし、
飼い主さんが看護師さんに付箋紙をプレゼントしてて、
和やかな雰囲気。

先生は、優しい女医さんでした。
じぃーっと目を見て話すタイプでドギマギしましたが^^;

途中、入院鳥さんの容態が急変して
何度も離席されたので、
落ち着かなかったのがちょっと残念かな・・・。
でも、それが自分の愛鳥だったら、
そのように対応してくれるのは有難く、
どうぞ行ってあげてください!という感じでしたが、
肝腎の話が飛んでしまったり、
時間内に聞けないこともありました^^;
しかたないですね・・・


さて、以下は、
内科的な発情抑制のお話です。
ご興味のない方はスルーしてくださいね。





まず、女性ホルモンを投与する方法と
リュープリンを打つ方法があるとのこと。


■女性ホルモンを投与する方法

実際には、
黄体ホルモン(プロゲステロン)を経口投与するとのこと。

まず女性の身体を例にすると・・・

月経→排卵までは、卵抱ホルモン(エストロゲン)が上昇して
妊娠の準備をするけれども、
排卵後→月経までは、その卵抱ホルモンが下降し、
代わりに黄体ホルモンが上昇して月経を起こしますね。

鳥には月経はないけれども、
黄体ホルモン期に入ると換羽するそうで、
この黄体ホルモンの力を使って、
発情→排卵→卵の元になる
卵抱ホルモン(エストロゲン)をねじ伏せるとのこと。

リスクとして、
黄体ホルモンは、肝臓にとても負担をかけるので、
肝臓の悪い仔にとってはダブルパンチになるとのこと。

なので私の中で、この方法は即却下。
費用面の話や、長く投与し続けたらどうなるかは
聞いてきませんでした。


■リュープリンを打つ方法

こちらは注射です。
働きを簡単に説明しますね。

登場者

・脳みそくん(視床下部+下垂体前葉)
・卵巣ちゃん
・リュープリン(エストロゲン拮抗剤)


~ 1.通常のメスの発情 ~~~~~~~~~

脳みそくん
⇒卵巣ちゃんに、発情を促すホルモンを送ったよ

卵巣ちゃん
⇒うん、受け取ったわ
 これからエストロゲン出して発情するわね!


~ 2.リュープリンを打って2日目(急性期) ~~~~~

脳みそくん
⇒リュープリンが来たぞ。
 卵巣ちゃんにどんどんホルモンを送らなきゃ!

卵巣ちゃん
⇒わわ、いっぱいキター!
 私もたくさんエストロゲン出してどんどん発情しなくちゃ!


~ 3.リュープリンを打って約2週間(慢性期) ~~~~~

卵巣ちゃん
⇒脳みそくん、私疲れちゃったから寝るね。
 もうホルモンいらないわ。
 送って来ても受け取らないから・・・zzz

脳みそくん
⇒ええっ送りすぎ? 
 ごめんごめん、じゃボクも送らないようにするよ・・・


―――というように、
最終的には卵巣を休眠状態に追い込むのが目的とのこと。

始めにホルモンを大量に出させて、
それによって卵巣が緊急事態を察知し、
脳に対して、この状態は異常だとフィードバック。
脳はホルモンの産出を停止、
そして卵巣自らも働かないようにするものだそうです。

ここで心配なのが、
上記2の、大量にホルモンが出る急性期ですが、
これは鳥の場合は殆ど見られず、
あっても数時間で終わるとのことで、
あまり心配ないそうです。
(ん~なんか心配だけど・・・)

でも夢のような話はこれまでで、
リスクも大きいです。

まず、肝臓への負担ですが、
黄体ホルモンの投与と比べると
リュープリン療法の方がまだマシ、という程度で、
やはり負担はかかるようです。

それから、
リュープリンを試している病院が少ないのでデータも少なく、
それだけに将来が分かってない、
効くか効かないか、やってみないと分からない、
途中で耐性がついて効かなくなるかもしれないし、
薬に負けるかもしれない。
ホルモンバランスが崩れて体調が悪くなるかもしれない。

また、獣医師仲間での経験則でしかなく、
まだはっきりしたデータにはなってないけれど、
長く長く女性ホルモンをコントロールしてると
腎不全、肝不全、卵巣膿腫などの病気を
併発するようにもみえるので
徹底して打たなくなった(打てなくなった)。
なので途中で解除して、ある程度期間を置いてまた打つ、
ということになるかもしれない。
その間、環境ストレス対策で頑張って頑張って、
さらに頑張ってもらうしかない。

飼い主への負担も大きい。
費用は注射だけで一本4000円。
(2012.8追記、一本4500円でした)
始めは二週間に一本、
効いてくれば段々延びて三週間に一本、
一ヶ月に一本という風になってくるけど
定期的に通わないといけない。





このような感じですが、
先が見えないのが一番不安に感じました。

綾子の場合、
発情しても、ろう膜が茶色にならないので、
既にホルモンバランスは崩れていて、
こういう仔は大抵難産、
そして糞便検査では、
通常は出ない脂肪分が出ているので、
肝臓が悪いだろうことは簡単に予測できるとのこと。

正直、リュープリンを打っても
いつまで続けられるか分からないし、
結局最後、環境ストレスに戻るなら
肝臓を傷めただけ・・・
ということになるのかなー?とか思ったり・・・。

ネットでぐぐると、
リュープリンがだんだん効かなくなって卵産んじゃった、
なんて話も目にするので、
さてどうしたものかと思っています。

とにもかくにも、
環境ストレスは身体に負担が一切かからないので、
発情抑制には何よりも一番だとのこと。
やれるうちはそっちで頑張った方がいいと。
まぁそうなんだけど・・・。

とりあえず今は、
次回の換羽が来たらレントゲン撮影を、
調子がいい時に血液検査をして
肝臓の数値を見てみましょう、
リュープリンはそれから、
ということになってます。

どっちにしても、それまでの間は
環境ストレスで対応しなければならないので、




(わわ、フラッシュが・・・)

今は尻尾にクリップつけてます。
これでご飯の量も、糞の数も減りました
それが戻ってきたら、フライトスーツかな・・・。


40 コメント

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お疲れ様! (ミッチ)
2010-12-16 12:02:53
病院通いお疲れ様でした。
恵比寿に行かれたのですね。
私に意見を言わせていただけるのでしたら
豪徳寺で診てもらったらと思うのですが・・。
腕はこちらの方が上だと思うんです。
難しい状況なのでいろんな選択肢があるのも
いいのではと思いますが、当事者の方は
大変ですよね。
色々言ってすみません。自分だったらと考えると黙っていられなくて・・。
一番、ベストな方法が見つかるといいですね。
がんばってください!応援しています。
返信する
Unknown (きりつま)
2010-12-16 13:40:22
恵比寿へ行かれたのですね。
通院お疲れ様でした。

随分とアットホームな雰囲気の病院なのですね。
横浜はTVが付いています(未だアナログだけど大丈夫かなぁ(笑))

診察中に話の腰を折られるのは診て貰う側としては困るのですが、実際自分が電話側だったり急患だった場合は頼もしいですね。

リュープリンの効果はとても説明が分かり易く勉強になりました。

まだまだ事例が少なく言葉は悪いのですが実験的なものになってしまうのですね。
そして費用ですがこちらも事例が少ない分、高価になってしまうのでしょうか。
比較的高価と言われるインターフェロンですら千円なのを考えると4千円は高価ですよね。
愛する子にはいくらでも…と理想はありますが、実際問題やはり際限無くいくらでも…とはいかないですからね。

短期間であればお金の問題なんとかなるかな…とも思いますが、先ずは投与による肝臓への負担が心配ですよね。

当面は今までのように環境ストレスで対応しないといけないのですね。
リュープリン投与になっても環境ストレスはついてくるので、今後もクリップやフライトスーツの組み合わせで対応しないといけないのですね。

病院が見つかってもまだまだ課題は山積みですね。
ayameさん考え込み過ぎて発熱しないで下さいね。
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Unknown (ひよママ)
2010-12-16 15:25:14
治療法を変えても副作用(リスク)は付いて回るのですね…
これ!といった決定的な治療法はないのでしょうか…
なんにせよ、環境ストレスは必須なのですね。
これはもう、あのゴキブリちゃんもどきに頑張ってもらうしかない!
綾子ちゃんも、美形のお顔がこんなに汚れるまで頑張ってるのに…(涙)
返信する
むぅ (ひーママ)
2010-12-16 17:08:36
こんにちは。
いつも、わかりやすい説明ありがとうございます。
読めば読むほどアタマを抱える感じでーー;
結局、肝臓に負担のかからない発情抑制は環境ストレスだけってことですか?
↓のゴキもどきが私はすごく好きで、欲しいと思ってしまったのですが
あれも、常に使ってたら慣れるんでしょうしね~。

>結局最後、環境ストレスに戻るなら
肝臓を傷めただけ・・・
ということになるのかなー

ツライね。そう思うと苦労して病院変えてもほとんど意味ないってことでしょ?
前の先生はコレをわかってて放り出したってことになるわね。最悪。。
どんな病気にしても、難しい状態になった場合、どうするかの決断をするのは飼い主なんだろうけど
医者としては、「自分はこういう風に精一杯やろうと思うけど、不安や不満を感じるなら他に行って見るのもいいと思う」って言うべきなんじゃなかったのかね。
・・今そんなことを言っても意味ないのだけど・・・言ってしまった(^^;

クリップつけた綾子さん。
どうか、どうか、タマちゃんを忘れてくださいね。

うちも、強肝剤がなくなるので新しい病院に行ってみる予定です!
返信する
お疲れ様でした (WOODSTOCK)
2010-12-16 20:14:42
病院の対応・雰囲気は良さそうですね。
前の先生よりかなり優しいみたいだし(笑)
ちゃんと飼い主の目を見てきちんと説明してくださるところが良いですね。

う~ん、どちらの薬も肝臓に負担がかかる副作用がねぇ・・・
前の先生は

>ayameさんがこの先環境ストレスをかけていくのは無理だろう

今だから書くけど、先生のこの言葉に私「カチン!ムカっ!」ときてました(笑)
結果的にたまご持っちゃったから、そうなったんだろうけど・・・
だから注射打ってくれるところへ転院しなさいとおっしゃったんですよね。
獣医のお話シリーズは理解できる部分も多くて、今でも良い先生だったとは思いますよ。
でもね、人が代われば、先生が変われば環境ストレスのかけ方も違ってくるんじゃないのかな?って思うの。
なんか上手く書けないけど、ちょっとしたことでも言い方ひとつで微妙に違うと思います。
それに今度は血液検査もする予定ですってね。
その結果次第で肝臓治療の薬も変わるかもしれないし。
元気と発情が紙一重の綾子ちゃん。
あんまりママを悩ませないでね~!
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-12-16 21:05:58
ミッチさん

前回ミッチさんにお返事した内容は
お読みいただけたでしょうか???
http://blog.goo.ne.jp/mfugitive/d/20101209
豪徳寺を選択肢から外した理由を書いたつもりなのですが・・・。
豪徳寺はこちらが望む治療法(リュープリン)はやらず、
それよりさらに肝臓に負担がかかる、
女性ホルモン療法しかやらないといわれたのです。
ただでさえ肝臓が悪い綾子にそれは適さないと判断して
却下したのですが、それでもなおミッチさんが
豪徳寺を勧める理由が何かあるのでしょうか。

それから、腕がいいとか悪いとか、う~ん、、、
ミッチさんが豪徳寺の先生に、
絶大な信頼を置いてらっしゃるように、
恵比寿の先生を信頼して通ってらっしゃる方々や、
恵比寿はいかがですか?と私に勧めてくださった方々に対して
少し言葉が過ぎるように私は感じるのですけれども・・・
ミッチさんが私のことを思って色々仰ってくださってるのは
感謝していますが、もう少し、行間にある色々な思いをも、
読み込んでいただけたら非常に嬉しいなと思っています。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-12-16 21:07:19
きりつまさん

こんにちは。
横浜ってテレビが点いてるのですか! ほー!
チャンネル争いとかないのかな? ないってば(笑)

インターフェロンって千円なんですね!なるほど。
まぁこの歳になるまでせっせと働いてますし、
鳥たちの発情を抑えてやれない分、医療費だけは
糸目をつけずにかけてやりたいとは思ってますが、
(きっとみなさん一緒ですよね・・・)
打ったのに思った効果が得られないとか、
逆に具合が悪くなってしまったことなどを考えると、
むやみやたらに医者にかけるのも、と思ったりしてます・・・。

そうなんです、問題は山積みなんですよ(涙)
実は何一つ解決してなかったりして・・・。
春の発情期が怖いです。今フライトスーツつけちゃうと
その頃には慣れてるだろうし、タイミングが遅れると
また勘どころが悪いってことになるでしょうし^^;
でも頑張ります。ありがとうございます。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-12-16 21:08:53
ひよママさん

こんばんは。
肝臓は肝心要の臓器なので、やられると大変なんですよね・・・
どういう治療にせよ、
全て肝臓に負担がかかってくるのでキツイです・・・。
今の綾子の肝臓がどの程度悪いのか
実際にはよく分かってないので、
むやみに血も取れないんですよ。
止血するのも肝臓が担当してるとかで、
肝臓の悪い仔は血が止まらないんだそうです・・・こわっ

決定的な治療法は、
やっぱり卵巣を取ってしまうものだと思いますが、
かなーり難しいのでまず無理だと考えたほうがいいですね。
あとは卵管を取るというのもありますが、卵巣が残ってれば
発情はしてしまうし、それに綾子の場合、麻酔から覚めない
リスクも大なのでこれも無理かな。卵が詰まってしまって
もうだめって場合にしか試せないのかも?
うう、ゴッキー、頑張ってくれぇ~!
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-12-16 21:10:00
ひーママさん

こんばんは。
肝臓がすでにイカレてる状態ではもう、環境ストレスしか
残ってないというのが現状なのでしょうけれど、
意味ないわけではないと思うのですよね・・・。
まだ可能性が残ってるなら試す余地はあるかなと・・・。
ただちょっと踏み切るには勇気がいるぞ、みたいな。

前の先生は、多分このままでは
次の発情期に綾子は落ちると見て、
その命を延ばすために転院を勧めたのだと思いますよ。
ここにいてはもうだめだから
少しでも可能性が残ってるならそちらへ行った方がいいと
背中を押してくれたのだと思ってます。
その背中の押し方がちょっとアレだったものですから
誤解を受けるかもしれませんけれども、
環境ストレスについては十分すぎるほど教わったので、
もう卒業して、次のステップに移ったと考えてます。

これまでの私の書き方がきっと悪かったのでしょう。
すみません。でもひーママさんが感じてらっしゃるような

>最悪。。

な思いは、私は前の先生には感じてないのですよ・・・。
ただ、指導が厳しかった。情がなかった。
それでも一生懸命ついていったつもりだったけど、
認められずに悔しいな・・・と思ってますが、それだけです。
まぁ綾子に卵を持たせてしまったので
認めるも何も無く、ただただ自分が悪いだけなのですが・・・。
診立ては悪くないのでどこか病院を紹介してくれといわれたら
やはり私は前の先生を紹介するでしょう。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-12-16 21:11:32
WOODSTOCKさん

こんばんは。
はい、比較するのもあれですが、
音楽がかかっててよかったと思いました。
前のところは診察室の話が筒抜けでしたから・・・。
それで叱られてる様子が待合室にいても分かるので、
飼い主さんが出てくると皆かける言葉も見つからず、
しらーっとしてしまったりして・・・
私もちょくちょく、しらーっとされました^^;
ま、そんなことは鳥の診療には全く関係ないことなので
どうでもいい事ですが、先生が優しいに越したことはないですね^^;

はは、ムカつきましたか^^; すみません。
同じこと言うのでも言い方がね、、、
叱られて頑張る人と、褒められて頑張る人と色々ですしね、
ちょっとした一言で傷ついたり笑ったり、
人ってそんなものですよね。
でもそう、結果的に卵を持たせてしまった私が悪いので
言い返す言葉もないのですが、私、過去に一度、
もう環境ストレスをかけるのは無理だと
泣き言を言ったことがあるんです、あの先生に。
なにやってももう効かないんです、と。
そうしたら、掃除機を天井からぶら下げてみたか?とか、
(大蛇が動いているようにみせる)
ケージの色をちょこちょこ塗り変えたりしてるのか?とか、
現実的にはちょっと無理なことを言うわけですよね。
まぁでも、天井からぶら下げなくても、
蛇腹をケージにかけたりはしましたけどね、
それだって長続きしなくて、
いつかは打つ手がなくなるわけじゃないですか。
だから私はもう限界を感じて
無理だと言ったつもりだったのですが、
先生にはまだまだと見えたようで、だけどもし見切るなら
あそこで見切ってくれてたら、
もしかしたら肝臓はまだ今よりもよかったかもしれない、
二度目の卵は持たずにすんだかもしれないって
あれこれ思ったりして・・・。
でも、たらればの話をしても仕方ないしなーとか^^;
人当たりはよくないけど、先生の話はぶれないし、
すとんと納得できて好きだっただけに残念です。
うわ、また愚痴っちゃった。すみません~^^;
いつもありがとうございます。
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