ちいさいやつら

わが家のセキセイインコとアキクサインコのお話

発情は止められる

2010-01-14 12:34:12 | 発情対策
色々試してもなかなか発情を止められず困っていますが、
今日は、これをやったら
必ず発情を止めることが出来るだろう、
その方法についてです。

この記事を書いてから半年ほど経ちましたが、
なかなかアップできずにいました。
でも情報としてシェアしておくのもいいかなと。。。

長いし、楽しい内容ではないので、
ご興味のない方はスルーしてくださいね。



           



さて、結論を先に書きますが、
完全に発情を止められるもの、
それは、エリザベスカラーです。

傷をいじらないように、首に巻くものですね。
鳥が嫌がる、身体に装着するものなら、
フライトスーツや、ハーネスでも良いかもしれません。
(セキセイ用のハーネスは売られてないようです)





この仔は、かかりつけの病院に入院していたオカメさんです。
どこが悪いのか分かりませんが、
首に巻いているもの、これがエリザベスカラーです。
次に行ったら、ショッキングピンクのカラーに変わってました・・・。
―――早く退院できますように。



さて、エリザベスカラーが発情抑制になるのか、
先生に訊いてみました。


 まずは、先生の経験談から。

「開業した当初、発情の対策として、
 世間の獣医さんが信じているように
 私もホルモン剤を使ってた。
 でも、それでも段々お腹がブヨブヨになって来て、
 仕方なく卵管を取ろうということになったの。
 まず術後の糸をいじくるのを防ぐために、
 手術する前にエリザベスカラーに慣らしましょう、
 ということになって装着したんだけど、
 そしたらなんと、お腹が引っ込んだの。
 どう考えてもカラーをつけたことで
 引っ込んだとしか考えられない。
 それでいったん手術は中止。
 そのままカラーを外さないでいてもらったら、
 一ヵ月後にはお腹がぺっちゃんこ。
 卵管を取る必要がなくなった。
 鳥も、飼主さんも万々歳よね、
 手術しなくてよくなったんだから。

 よく考えたら、鳥はカラーをつけられて、
 それを外したいって大騒ぎになってたから
 これがストレスなんだ!
 発情以外の他の事で頭をいっぱいにすれば
 発情は止まるって分かったの」

この先生の、
発情対策には環境ストレスを与えろ論は
ここから来てるんですね。



 次に、ある飼主さんの事例。

発情のしすぎでヘルニアになったセキセイインコに
エリザベスカラーやフライトスーツをつけてるとのこと。

「その仔は卵管を取ったけど、
 卵巣が残ってるので避妊にはならなくて、
 結局発情を続けてるから、卵巣が膨らんで、
 腸が前に押し出されて、ヘルニアになっている。
 その腸を齧ろうとするので、この飼主さんは
 フライトスーツの変形版で、ワンピースを作った。
 (おむつ部分がないもの)
 エリザベスカラーも色んなのを作って、
 とっかえひっかえやった。
 もう可哀想どころじゃない、
 ひどいと死んじゃうわけだから飼主さんも必死。

 カラーやスーツはヘルニア対策にはいいんだけど、
 でも発情対策としては、
 もう今では慣れてしまってだめだと言ってた。
 一回目は完全に発情も止まるんだけど」

この飼主さんが作った、
何種類ものエリザベスカラーや、フライトスーツは、
フリルが付いていたりして、可愛いものが多く、
愛情の深さを感じました。

ただ、話されてるように、
初めて装着した時は、発情は止まるけれど、
それでも、いつか慣れる日が来るということ。

これを念頭においておかないといけないかもしれません。

一度、完全に発情を止めたなら、
そこで安心することなく、
二度とスイッチが入らないように、
生涯、環境ストレスを与え続けなければならないのでしょう。



 そして、リスクの話。

やり方を間違えれば
毛引きするかもしれません。


リスクも考えておかなければダメですね。

「前にハーネスつける練習をしていて毛引きした仔がいる。
 他の飼主さんの仔は毛引きしないのに、
 その仔だけするというのは、何か原因があったのだろう。
 生活習慣のけじめがなくて、
 精神的ストレスが加わっちゃったのかもしれない。

 ハーネスつければお出かけできるとか、
 いい仔だね~と、ご褒美あげるとか、
 そういうことをしなくて、
 ただ単に、ハーネスつけたい!という押し付けがましい
 状況ばかりだったのかもしれない。
 そうなったら訓練じゃなくて、虐待に近い。
 つけたら飼主が褒めてくれる、ご褒美をくれる、
 だから嬉しいんだけど、
 でもこれ嫌だから取りたい~!という状況が
 発情対策としては望ましい。

 時々人間でも、躾と称して、他人からみれば
 虐待にしか見えないことをしている親がいるが、
 もしかしたら本人は大真面目にやってるのかもしれない。
 口ではうまくいえないけれど、
 どこかでボーダーラインを超えてしまっているような感じ。

 躾か、虐待か、これは相手に愛情が伝わっているかどうか。
 躾なら、ぶったとしても、あなたをぶった私の手も痛いのよ!
 くらいのことを言えば、ああそうかと分かるが、
 ヒステリックにぶてば、
 何のためにぶたれたのか分からなくて虐待になっていく。

 鳥との関係においても同じで、
 その人の鳥だけ毛引きをしたのは、
 どこかで気持ちがすれ違ってしまったのだろう。

 カラーやスーツを装着すると、
 最初はすごく嫌がるし、ごろんごろんして暴れる。
 でも慣れてきたら褒めてやる。
 これをつけるといいことあるじゃん!って思わせれば、
 毛引きは絶対しない」



           



3つの事例をご紹介しましたが、
如何でしたでしょうか。

やはり「見た目可哀想・・・」ということから
そこまでしなくてもと、受け入れられない飼主さんも
きっと多くいらっしゃるのではないでしょうか。

エリザベスカラーやフライトスーツをつけたら、
想像以上に鳥が暴れるので、見ていられない、
という飼主さんが実際に多いそうです。
中には外してしまう人も。
なので、医療的処置として緊急を要する場合は、
先生は一週間ほど病院で預かると話していました。
鳥のためにではなく、飼主のために。
試すとなったら、飼主も相当の覚悟が必要のようです。

こうまでして、発情を止めなくてはならないものなのか、
そう思う方もいらっしゃるでしょう。
発情させるもさせないも、
飼主さんの選択によると思っていますし、
私はそれを尊重します。

個人的に思うことは、
綾子を見ていて、
この仔はさほど発情してないと思っていたのに、
自分の知識不足から、
実は水面下で続いていた微発情が
過発情を招く結果となり、
うちの仔は大丈夫という意識が
かなり危ないものだと思い知りました。

卵巣肥大、精巣肥大が、
全て腫瘍化(ガン化)するわけではないようですが、
ならないとも限りませんし、
なる確率の方が高いようです。

一旦腫瘍化すると、
たとえ脳内の発情のスイッチが止まっていても、
腫瘍部分から発情促進ホルモンが出続けるので、
ますます発情は止められず、
とても厄介になってきます。

綾子もメイも、自分の今のやり方では
発情のスイッチを完全に切るのは無理だと思うのも
色々やってきての実感です。
猶予はあまりなく、
もしかしてカラーを試すべき時か?とも思うのですが、
うーん、まだ腰が引けてます・・・・・・。


26 コメント

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たくさんの情報をありがとう (なおみ)
2010-01-14 18:03:46
本当に難しい問題ですが、真摯にたくさんのことを
書いてくださって、本当にいつも感謝しています。
ayameさんが綾子ちゃんたちのことを
本当に深く愛して、考えているんだなあって
改めて思いました。

インコ用のエリザベスカラーがあるってことさえ、
私は初耳でしたので、驚きました!
でも、いざ実際に装着するとなるとためらいますね。

ペットの命を預かっている者としては、
いい加減な心構えではいけないのだなあと
今回、私もインコを飼ってみて、
つくづく実感しているところです。

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Unknown (kiki)
2010-01-14 18:15:36
鳥のことは詳しくわからないけど
今綾子ちゃんやメイちゃんがどの段階にあるのかを見極めて
エリザベスカラーをつけるべきかどうか
適切な時期を知ることはできないんだろうか?
もうその時期なのかな?
一度やっても慣れてしまうなら
その後にまた発情しないように
後の管理がかなり重要になってくるって話でしょ?
鳥も大変だろうし簡単にできる話じゃないかもしれないね
返信する
Unknown (WOODSTOCK)
2010-01-14 21:12:49
じっくり読ませていただきました。
思ったことを一言で表すなら、「もろ刃の剣」かな・・・と。
不勉強な私は、綾子ちゃんの病気が発覚するまでは、
発情は目に見えるもの、例えば「エビちゃん」とか「吐き戻し」「おちりフリフリ」がなければ、
発情はしていないと、とんでもない思い違いをしていました。
おまけにエリザベスカラーは術後の子や毛引き症の子のためのモノ、発情止めの奥義だとは全く知りませんでした。
カラー(スーツでも)を装着されたら発情が止まらない子はいないでしょうね。
でも、カラーに慣れてしまったら、次の方法は?
どこかがズレていて毛引き症になったら?
リスクの大きさに腰が引けるのも当然です。

肥大から腫瘍に変異してしまうと、インコにも飼い主にも辛い時間を過ごすことになる、それだけは阻止したいです。
今の状況からすると、自分のうちの子は大丈夫なんて思えるはずもなく
あの手この手でストップさせたいと悪戦苦闘の毎日です。
が、子孫を残すための動物の本能=発情と、うまく付き合って行けないもだろうか?などと思ったりもして・・・
な~んて、呑気なことを言えるのは我が子達の現実(レントゲン)を見ていないからですよね。
こんなに小さな体の可愛い命・・・飼い主の責任はとても重いですね。
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Unknown (きいろすずめ)
2010-01-14 22:39:10
こんばんは
重いテーマなのに書き続けているayameさん
綾子ちゃん・メイちゃんと
真剣に向き合っているんですね
そんなayameさんが私は大好きです
わかりやすく言えば 
人間で言ったら 突然「ワツツツツツ」と驚かされてドキドキした状態を保つということなのですかね
人間だったらその状態から他に興味がずれれば
そちらに注目しますものね
そのタイミングが見つけられればいいのでしょうが
言葉が通じないインコちゃん相手ではなかなか難しそう
でも必死になって毎日インコちゃんを観察していれば
その糸口は絶対に見つけられると思います
意外に思ってもみない簡単なことで…

ayameさんをはじめ発情で悩んでいる方々
諦めないで頑張りましょう

何度も言っていますが
ayameさんの頑張りに脱帽です
ウチのれもぽてが同じような立場になったとき
私はどこまでできるんだろうと
真剣に考えてしまいました
いつも考えるきっかけをくれるayameさん
ありがとう♪
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-01-14 23:15:36
 なおみさん

こんばんは。
おもーい話にコメントくださってありがとうございます。
そうですね、命を預かってるという思いは常に念頭において
鳥たちと接したいですね。
一般的には、セキセイインコは安く売られているし、
小さくて育てやすいからか、命の重さとしても
軽視されやすい傾向にあるような気がしています。
みんな、飼い始めは可愛くて、寝る間も惜しんで
愛情注いで育てると思うんですよね。
でも言うこと聞かなくなったから、噛むから、飽きたからという理由で、
その愛が薄れていくことも容易に想像できます。
もちろんなおみさんや、ここに来てくださる方々は
鳥さんたちのことを真剣に考えてる方ばかりですが!

発情も手を焼く原因の一つで、
たとえ私が、もう勝手に発情してなさい、私は諦めた!といって
ここで手を離したとしても、きっと誰からも
非難されないような気がします。仕方ないよねって。
でもそれでいいのかな?という思いが
ふつふつと沸いてくるんですよね。
カラーで抑制できる残された道があるのならやるべきなのかな?と。

幼い子供が、日本では手術できない心臓移植をしに、
多額の寄付を募って海外へ渡るケースがありますが、
さまざまな思いを胸に前に進んでますね。
手術したからと言って長生きが保証されるわけではないのに、
そのときの最善を尽くすというのは、辛い道でもあり、
後に悔いを残さない道でもあるのかなと思っています。
それを選択するか否か、今は迷いの中にいます。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-01-14 23:16:39
 kikiさん

こんばんは。
カラーをつける適切な時期というのがあるのかどうか
私にも分かりません・・・。
でも綾子の場合はもう、レントゲンで見ても
パンパンに内臓は腫れてますし、羽の抜け換えに伴って
毎回吐くようになってしまったので、
あまり余裕かましてる場合じゃないことだけは確かなようです。
カラーではなくて、他の、例えば嫌がるおもちゃで
環境ストレスを与えたとしても、なかなか発情が止められないので
そろそろ打つ手なしというところに来ているなという実感はあります。

でもカラーは鳥たちも大変、飼主も大変。
リスクも伴うので、簡単には始められませんよね。
うまくいって発情のスイッチが切れたとしても、
今までと同じことをしていたらまたスイッチが入ってしまう。
これも悩みどころのひとつです。自分には出来るのかな?と、
だから飼い方からして、飼主の意識も変えなければならない。
そこはもう未知数なので、何とも言えず、
仰るとおり簡単に出来る話ではなくて。
考えれば考えるほど深みにはまる問題です・・・。
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Unknown (GJR)
2010-01-14 23:17:52
発情の問題は本当に深いですよね。
かわいそうな目にあわせてしまってでも長生きしてほしい・・というのは飼い主の勝手な思いなのかも?とも思ってしまいますし。
私も、まさか如水が精巣腫瘍なんかになるとは全く思いもしませんでした。
なってしまってからでは遅いのにね。
如水の命のろうそくがもう短いのかもしれない・・と思っては、もっと気をつければよかったと後悔してばかりです。
メイちゃん、綾子ちゃんは腫瘍を作らないようにayameさん、ぜひがんばってくださいね。
エリザベスカラーをフェルトでかわいく作ってる人がいますよ。
http://blog.goo.ne.jp/urokogang2008/e/feb1b5cc108c3f5fb373c3f1ef329daa

簡単にできそう♪
メイちゃんも綾子ちゃんも嫌がりそうですね
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-01-14 23:21:09
 WOODSTOCKさん

こんばんは。
諸刃の剣、そうですね。リスクを考えると簡単には手が出せません。
WOODSTOCKさんの、その「とんでもない思い違い」というのは
私もずっとしてました。態度に出るようになったら
かなり進んでるんですよね・・・。目に見えない発情は怖いです。

>カラーに慣れてしまったら、次の方法は?
無いですね。カラーに色んなものを付けたりフライトスーツにしたり、
まぁそんなことくらいしか思いつきませんが、
それじゃ対処療法に近いですね。

カラーで一度強制的にスイッチを切っても、
二度とスイッチが入らないようにすることが
出来るのかどうかも自信がないです。
今と同じようにしていたらダメってことですから。
やっぱり、やってダメだったのと、やらないで過ごすのとが同じなら、
やらないに越したことはないのでしょうか。
リスクがあっても、万一の望みにかけてやるべきなのでしょうか。
悩みは尽きません。
とにかくやるとしても、もっと先生に
突き詰めて聞いてみたいなと思ってます。
つけ始めは一日数分ずつつけて慣らしていってはいけないのか、
夜くらい外してやってもいいのではないか、とか。

発情は鳥の自然な生理なので、無理に止めないで
うまく付き合っていければ、というより、むしろそうした方が
身体にも精神的にもいいんじゃないの?って思ったりもします。私も。
今でも揺れます、心が。でも換羽のたびに吐くようになっちゃうと、
発情を止めざるを得ないなと思って、どうしたもんかと
天を仰ぐばかりのこの頃なのでした。
でもこうやって皆さんに思いを聞いてもらって、
少しでも共感していただけると、ちょっとほっとします。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2010-01-14 23:22:30
 きいろすずめさん

こんばんは。
真剣に向き合ってるというか、
そうせざるを得ないところまで来ています。
私が考え付くような環境ストレスも殆ど効きませんし、
やはり換羽の度に吐くのは綾子にとっても辛いことですし、
換羽の最中でもエビちゃんになって
発情してるのはかなりの異常だと思うんです。

その、わっと驚かされてドキドキした状態を保つという言い方は
とても分かりやすいですね。
今の綾子もメイも、スイッチが入っちゃってるので、
ちょっとやそっと驚かしてドキドキさせたとしても、
その時だけなんですよね。ボールがバウンドして上下するだけ。
本当はそのボールから空気を抜きたいのですが、
それをするには、カラーなどの力を借りないとならないものなのか、
そこの見極めは大事ですね。リスクを伴うので。

れもんちゃん・ぽてとちゃんが同じような状況になったとき・・・。
上の、なおみさんへのお返事にも少し書いたことですが、
幼い子供が日本では受けられない心臓移植の手術をしに、
多額の寄付を募って海外へ渡るケースがありますよね。
自分が同じ立場だったらできるかな?って思うことがよくあります。
もちろん人間と鳥を同じように考えるのは
無理があることかもしれませんが、
私自身も、目の前にその状況が押し迫ってこないと
なかなか実感しきれないものがありますよ。
でもきいろすずめさんにもこうやって共感していただけて
ありがたく思っています。
返信する
Unknown (なっぴー)
2010-01-14 23:34:20
発情対策の今回の方法、全く予想もしていなかった事に驚いたと共に
その先生が言っていた(ayameさんが書いていた)事がここからきてるのかと納得もしました。
確かにそれを付けた時の状況などを考えると躊躇してしまう思いもあったり
でも身体の事を思うと、、、とも思ったり、でもでも慣れてしまったら、、、なんて考え出すととっても悩んじゃいます。
ただ、色んな情報を頂けて私自身の選択肢が広がりとても有難いです。
どんな方法にせよ、ayameさんの愛情の深さと頑張りは誰もが認める事ですから
どうにか綾子ちゃんとメイちゃんの発情が治まってくれることを皆さん心から願っている事と思います。勿論私も。
あぁ、私も人ごとのような言い方してしまいましたが気を付けないとですよね。
ayameさん、いつも情報にアドバイスに。。。もう言い出したらキリがないけど、他にも色々と有難うございます。
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