うめの写真日記

チェコ生まれ、チェコ育ちのチェコ猫の僕。現在は日本の神奈川県在住ですナー。

玉三郎

2011年10月17日 | Weblog
窓を開けるとどこからか金木犀の香りがふんわり飛んできましたナー。

『ん?トイレの匂いしない?』
『いや、どこかの家のお風呂の匂いでしょ。』

金木犀ナー。
角っこのお家の庭に咲いてるナー。

ご近所の夕ご飯の匂いには敏感なくせに・・・
鼻は食べ物の匂いを嗅ぐためだけにある物じゃないはずナー。
全くもってT&Yには情緒が足りないんだナー。

そんな我が家のトイレはバラの香りナー。

『あ、あれ、バラの匂いだったんだ。』
『いや、ピンクで何か花の絵描いてあったし、そうかなと思って。』

・・・・・
多分、バラの香りナー。

と、匂いの話には関係無いんだけど、最近我が家のトイレには、『玉三郎』という名のサボテンが生息してるんですナー。

夏にT&Yと3人でYの実家に遊びに行った時、Yパパが可愛がってたサボテンたちの中から一番可愛いまん丸な小さいサボテンをもらってきたんだナー。
小さな植木鉢の真ん中にまん丸なサボテン。だから『玉三郎』。我が家では『玉三郎』とか『玉ちゃん』とか呼ばれてますナー。

夏に雨がよく降ったから、外のベランダに出しておくわけにもいかず、家の中に置いておくと間違えて僕が触ったりしたら痛いからって事で、玉三郎はT&Yのトイレの住人になる事になったんだナー。

我が家はアパートなんだけど、お家の全部の方向に窓がついてる明るいお家なんですナー。
って言うと、ワンフロア丸ごと!!なんてゴージャスなのを想像しちゃうでしょー。
残念ながらそんなゴージャスな話ではなくて、アパート自体が小さい建物で、我が家しかないんですナー。(アパートの本館はお隣にあって、もうちょっと部屋数もある普通の建物なんだけど、我が家だけが独立してる建物なんだナー。)
だからT&Yがどんなにラッパやピアノでうるさくしても、大丈夫なんですナー。

そんなお家だから、トイレにももちろん窓があって、日当たり良好なんですナー。
弊害は夏、暑い事ナー・・・
ま、僕のトイレじゃないから関係ないけどね。

で、そのトイレの窓辺に玉三郎スペースができたんだナー。
窓からの光を浴び、良く育つ玉三郎。

サボテンって子供を産むって知ってましたかナー?
T&Yは今回初めて知ったんだナー。

サボテンというと、想像するのが、赤い乾いた土に覆われた広い荒野。
銃を向けられて両手を挙げたような姿でたたずむサボテンたちの間を、枯れた木の枝がからまってできた球のような物体(あれ、ああいう植物なんだそうですナー。)が風に吹かれて転がっていく・・・
そんなシーンナー。

あのサボテンの両手。
あれが子供ナー。

あれをポキンって折って地面に置くと、その子は新しいサボテンとして成長していくんだナー。
そしてまた子供を産む。
そうやってサボテンは増えていくらしいんですナー。

今回我が家に来た玉三郎も、Yパパが可愛がってたサボテンが産み落とした子たちの中にいた子ナー。

そして、我が玉三郎にも!!
子供ができたんだナー。
夏にもらってきた時は、直径10センチくらいのまん丸で可愛い子だった。
それが毎日お日様の光を浴びて、何故だかちょっと斜めにうにょーんって成長して、最近、小さいおできみたいな子供が顔を出したんですナー。
ちょっとずつ、ちょっとずつ成長してるその子供。

顔を出した時は、細かくついてるトゲも僕の毛みたいにふわーっと柔らかかったんだけど、ちょっとずつ成長するに従って、いっちょまえにもちゃんとトゲトゲしくなってきたんだナー。
おまけに、その子供、おヒゲみたいにちょろちょろっと根っこが出始めた。
独り立ちする日も近いって事ナー。

僕もそのうち尻尾の先っぽあたりから手と足と頭が出てきて、僕2号がそこから巣立っていったりするのかナー。

イヤ・・・
それはちょっと気持ち悪いから、無し無しナー。

あぁ、成長を見守るのって楽しい。

玉三郎が斜めにひん曲がって成長してるのがちょっと気になるけど、顔を出した子はまん丸で、現在直径5ミリくらいで、とっても可愛いんだナー。
もう少し大きくなるまでは、玉三郎にくっつけたまま成長させようと思ってるけど、大きくなったら独立させることも考えないとナー。
玉三郎から巣立つ日はいつかナー。

斜めにひん曲がって成長中の玉三郎、性格も若干ねじれてしまったのか、たまにトゲを落とすんだナー。
T&Yのトイレの中だから僕は関係ないから大丈夫なんだけど、これまでにTが1回、Yが1回、玉三郎のトゲトゲ爆弾を踏んじゃって大騒ぎしてたんだナー。
『玉三郎に襲われたーー!』
って。

玉三郎、体は小さいのに我が家で最強の生物になりましたナー。
得意技は地雷を使ったゲリラ戦法ナー。

そんな玉三郎、顔を出してる子供も含めて、今後の成長が楽しみナー。
冬は越せるのかナー?
がんばれナー。

ところで、サボテンってお水、いりますかナー?
何をして良いかわかんないからT&Yは基本ほったらかしナー。
1ヶ月に1回くらい1、2滴の水をあげてみてるみたいだけど、必要なのか、はたまた全く足りてないのかどっちなんだろう・・・
誰かご存知の方、いますかナー?

昆虫会議

2011年10月10日 | Weblog
それはある日の会話から始まった。

『虫ってさー、何万年とか何億年も前は大きかったんだよね?』
『そうみたいだね。』
『じゃ、脳も大きかったって事だよね?』
『虫に、人間で言う“脳”に当たる部分が存在するとしたらね。』

そんな会話をかわしていたT&Y。
話はどんどん膨らんでいったんだナー。

何億年も昔、地球は巨大昆虫であふれてたんだナー。
高い知能を持つ巨大昆虫たち。
ある種は捕食者として、またある種は被捕食者として、食物連鎖の関係を形成しながら、地球上の生物たちの生態系の頂点に君臨していたナー。
そう。まるで今の哺乳類たちのように。

地球上で繁栄を極めていた虫たち。
より生活しやすい土地を作り、環境を整え、便利さを求めはじめた虫たちは、どんどん増えていったんだナー。
結果、地球は狭くなってしまった。
そして、それでも増え続けた虫たちに重大な危機が訪れた。
食物の不足ナー。

狭くなってしまった地球、食物も足りなくなってしまった虫たちは、自分たちの種の保存を求めるために、昆虫による一大会議を開く事にしたナー。

何十年も、何百年もにわたって続いた昆虫会議。
いろんな案が出ては消えていった。

そして虫暦6464年。

ついにある昆虫が提案したんだナー。

『小さくなりましょう。』

そう。その時の地球はすでに彼らの巨大な体には、食べ物も住む場所も足りなくなってたんだナー。

マンション作りの天才の蟻さんと蜂さんをもってしても住む場所が無い。
蟻さんは地下に、蜂さんは空中に、居を構えていたんだけど、それでも住む場所が足りなかったんだナー。

ただ、小さくなるという事は、脳も小さくなるという事ナー。
小さくなった脳は退化して、その当時のように会議する事も、仲良くする事もできなくなるナー。

このまま繁栄を極めたまま絶滅していくのか、それともみんなでお話する事はできなくなるけど、種の保存を図るのか・・・

虫さんたちは、皆が生き残るため、小さくなる事に決めたナー。

虫さんたちはみんなで別れの挨拶をした。
これがしゃべれる昆虫の最後ナー。

メガネをかけたトンボ博士が作った小さくなるマシーン。
そこにみんな1匹ずつ入っていったんだナー。

おしゃべり好きの蝉さん、歌うのが好きなコオロギさん、ダンス好きの蝶々さん、みんな涙をこらえてマシーンに吸い込まれていった。

『小さくなって、おバカになって、お互いが認識できなくなっても、みんな仲良くやっていこうね。』
『みんなが生き残るためだもんね。笑ってさよならしよう。』

涙無しには語れない、昆虫会議の最後ナー。

そうして虫たちは小さくなったんだナー。

だから、小さくなっておバカになってもコオロギさん、歌は忘れてないでしょ?
蝶々さんもひらひら踊ってるんだナー。

というメルヘンな終わりになりましたが、虫って脳はどこにあるナー?

虫が小さくなって良かったんだナー。
血を吸う蚊が巨大だったら僕、耐えられないナー。

適度な大きさの虫と、猫パンチで戦うのは、結構楽しいんだナー。

徒然梅

2011年10月03日 | Weblog
徒然なるままに日ぐらしパソコンに向かいて、心に移り行くよしなしごとを、そこはかとなく打ちつくれば、何だか眠くなっちゃうんですナー。

10月3日だというのに、夜中にあらわれた蚊におでこと手の指を刺され、痒くて目が覚め、スーっとして虫刺されに気持ち良い薬、ウ●だか●ヒだかを塗ってまた眠りについたのに、どうやら寝ながら薬を塗った指で目のあたりを触ってしまったらしく、強烈な目の痛みにまた目を覚まし、そのまま上手く寝付けず、ウトウトしたり起きたりを繰り返した結果、何だか寝不足気味で若干機嫌の悪いYのお膝でくつろぐ僕は、この心地良い季節にまったりとした時を過ごし、とっても上機嫌なんですナー。

いやぁ、ようやく秋めいてきましたナー。
良い季節ナー。
お膝でくつろぐのも暖かくて気持ち良いし、窓辺にはこれまた気持ち良さそうな柔らかい光が差し込んでるんですナー。

窓辺の日向を探してごろーんとする僕を見ると幸せな気分になるT&Yですが、その度に
『あぁーーー!!うめ!可愛いーーー!!!』
と抱きついてくるのは面倒くさいのでやめてほしいんですナー。

にしてもお日様の光が気持ち良いんですナー。

このお日様の光は、太陽から地球へ、何にも遮られず、ただ僕だけを目指してまっすぐのびてきたんだナー。

光は1秒間に地球7周半くらいの距離を進むんでしょ?
すごい速さなんですナー。
その光が太陽から地球に届くまでが、8分20秒くらいナー。
僕が今気持ちよく浴びてるこのお日様の光は、8分20秒前に生まれた光ナー。
あぁ、8分20秒前って僕、何してた頃だろう・・・
あ、寝てたナー。
じゃ、あの時に浴びてた光はその8分20秒前の光で・・・
その光が生まれた時、僕・・・やっぱり寝てたっけナー。

なんて事を徒然に考えてると、また心地良い眠りにいざなわれてゆくんですナー。
兼好法師もきっとこんな気持ちで徒然草を書いてたんだナー。
さては、書き始めた日は、秋なんだナー。

あぁ、秋。
ナんて素敵な秋。

日本は冬の気温はチェコほど低くはなりませんが、湿気があるからなのか、体にまとわり付く寒さが結構堪えるんだナー。
おまけにお家の中があんまり暖かくない。
チェコにいた頃は、T&Y、冬でもお家の中で過ごす時は半そでのTシャツ着てる事もあったくらい暖かいんだナー。
日本は寒い。ただ、コタツという素敵な物があるんですナー。僕、おこた大好きナー。

日本の夏はこれまた大変ナー。
梅雨にはじまり、暑い暑い夏。じめじめして暑くて、僕(&Y)には厳しい季節なんですナー。

秋とか春とか素敵な季節なんだけど、何気に短いですよナー。

またすぐ冬が来るんだろうナー。
ま、夏よりはいっか。

というわけで、秋が大好きなうめぼし一家でしたナー。
あぁ、ナんて素敵な季節。