大冒険

『あなたは何故エベレストに登るの？』

そう訊かれてジョージ・マロニーは答えた。

『そこに山があるからさ。』

そう。
男とはそういう生き物ナー。
そこに冒険がある限り、僕は今日も行く。

さぁ、冒険の扉は開かれた！

谷底にいる僕は、目の前に聳え立つするどい岸壁の上のわずかな足場を目指し、慎重にジャンプする。
もし、失敗すれば僕の冒険は始まらないナー。
慎重に慎重に・・・僕の鋭いまなざしは、ほんのわずかな隙間も見逃さない。
失敗は許されない、冒険の第一歩ナー。

そして、ジャンプに成功し、不安定な姿勢ながら岸壁の上に降り立つ事のできた僕の目の前には、更に高みへと続く斜面が待っている。
今にも山崩れをおこしそうな急な斜面ナー。
１歩1歩、手をかけ、足をかけ、体をひっぱり上げていく。
崩れそうな足場。山肌にかけた手がずぶずぶと中へ沈んでいく・・・
危ない！崩れる！！
僕は一気に駆け上る！なだれに巻き込まれるのは危険ナー。
崩れる斜面を駆け上る僕にT＆Yの声が聞こえる。

『うめーー！』

僕は大丈夫ナー。安心しろ、T。

『うめ、だめーー！！』

止めるナY。男には行かなければいけない時があるんだナー。

登り終えた山の向こうに大きな岩山がある。でも、その岩山との間には、大きな谷があるんだナー。
谷底を覗こうとしても、真っ暗な闇の中。奈落の底とはこの事ナー。
ひるみそうになる心に僕は言う。
恐れるナ！！
ジャーンプ！！

無事岩山の上に着地できた僕。
頂上は目の前ナー。
一気に行こう！
僕は最後の斜面も駆け上る。

頂上ナーーーー！！

僕は今日もやった！
登頂に成功ナー！

だが喜びと感動に身をまかせてるわけにはいかない。
ここは、灼熱地獄ナー。この暑さは尋常じゃないんだナー。
まだ活動中の火山なのか・・・
空気も悪くて、息苦しい。

長居は無用ナー。
僕は、冒険に来ただけなんだナー。

来た道を急いで引き返す僕。
山はなだれに乗って滑り降り、そのまま一気に飛び降りるんだナー！

『うめ、おかえりー。』
『暑かったっしょ・・・』

ただいま、T&Y！
お腹がすいたナー！

なだれで崩れた山を直すのはT&Yの役目。
今日も僕の、押入れの上の段に飛び乗って、積まれてるお布団を崩しながらよじ登って、お隣に置いてある衣装ケースに飛び移って、それを足場に、上の段の更に上にちょこっとある、我が家では普段あまり使わない物とかをしまってる棚に登る冒険が終了しましたナー。
あぁ、押入れの中はとっても暑いんですナー。

『うめぼし・・・押入れの一番上、ほこりっぽいからあんまり行かないでほしいんだけど・・・』

止めても無駄ナー。T&Y。
そこに冒険がある限り、僕は明日も行くんだナー！！

さて、疲れたから、お昼寝するかナー。

エアコン万歳

残暑厳しいこの頃ざんしょ・・・

皆様いかがお過ごしですかナー？

僕は・・・暑い。
暑いの嫌いな僕はクーラー入れてもらって毎日快適に暮らしてるんだけど、今年の夏は特別。更に扇風機が大好きになっちゃいましたナー。
クーラーの風だけじゃ生ぬるい。

僕の部屋（寝室兼リビング兼ダイニングに使ってる和室ですナー）は、とにかく日当たりが良いんですナー。
だから、クーラー入れてても結構暑い。
お隣のピアノの置いてあるT&Yの練習部屋は、防音の事も考えて、ベランダに出る窓の雨戸を閉めてるんですナー。
だから、同じ温度でクーラー入れてても、僕の部屋とは大違いで、とってもよく冷えるんですナー。

僕の部屋も雨戸閉めたりすればきっともっともっと涼しくなるんだろうけど、僕、クーラーで涼しくなった部屋の中の日当たりの良い場所で、
ベランダに来る鳥さんや虫さんや、外を歩く人たちなんかを眺めるのが趣味なので、雨戸を閉めるわけにはいかないんですナー。

というわけで、クーラーは入れてるけど、日が当たって結構暑い部屋なんですが、そこで大活躍するのが扇風機！

僕、今まで、扇風機ってあんまり好きじゃなかったんですナー。
風が当たるのってイヤナー。
ドライヤーも嫌いだし、直接風に当たるのってイヤだったんですナー。

だけど、扇風機に吹かれたクーラーの冷えた風。何て気持ち良いナーーーー！！
僕、大好きになっちゃったんですナー。

夜寝るとき、T&Yはタイマーにしてクーラーをつけて寝ますナー。
だからしばらくは涼しいんだけど、明け方とかもう暑くなってくる。
そうすると僕、お布団で寝てるの辛いから、扇風機のそばに行くんですナー
そしてT&Yが扇風機をつけてくれるのを待つ。
僕が自分でつけられれば良いんだけど、扇風機のスイッチは僕の素敵肉球ではちょっと押しにくいんですナー。
だから毎朝、早くT&Yが起きてきて、クーラーと扇風機をつけてくれないかナーって待ってるんですナー。

でもTは、電気代や体調管理の事を考えて、『午前中くらい、クーラー止めて、窓開けて、扇風機でがんばろうよ。』って言うんですナー。
しけた野郎だぜ！
いや、僕としたことがつい心の声が・・・

毎朝、僕とYとで一生懸命、夏というものがいかに辛いものかをTに切々と語り、クーラーをつけるように説得してるんですナー。

そしてクーラーと扇風機をつけてもらったら、扇風機の風がちょっと当たるトコでごろごろするのが僕の趣味になりましたナー。
皆さん、扇風機、お勧めナー。

まだまだ厳しそうな今年の夏ですが、皆さん、お体に気をつけて、熱中症などにならないよう、がんばりましょうナー。
今年の冬は冬で、寒さが厳しくなるかもってテレビで言ってましたナー。
これまた大変だけど、大丈夫。僕たちには、エアコンという強い味方がいるんですナー！
あぁ、またTがにらんでる・・・
２４時間エアコン賛成派の僕とYとしては、Tみたいに『電気代、電気代』って言う人と一緒に暮らすのは苦労がいっぱいなんですナー。