蛍のひとりごと

徒然に、心に浮かんでくる地唄のお話を、気ままに綴ってみるのも楽しそう、、、

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

ホームページをリニューアルいたします

2016年07月05日 | その他のよもやま
あっという間にもう7月。
お天気情報では、あちこちで36度を越えておりますとか
そのニュースを聞いてびっくりした私はお稽古着を急いでゆかたに替えました。


ところでこのたび・・・
とても久しぶりにホームページをリニューアルすることになりました。
近日中には新しいサイトをご覧いただけるのではと存じます。

これまでひとりでコツコツ更新してきた素人の手作りサイトでございましたが、ひょんなことからついに業者様にお願いすることになったのですが・・・
業者様にお願いするのは、自分でコツコツ行うよりも実はもっと忍耐のいる大変なことでございました。
それを何とか乗り越えつつある私を我ながら褒めてあげたいところ


新しいサイトへのご感想やアドバイスをお寄せいただけると嬉しいです。
http://www.shamisen.info/

その中で今回、ちっとも更新しないこのブログが少し格上げになったのが嬉しくて、ついおしゃべりをしてみましたが、みてみましたらなんと3年半ぶりの更新になります。とんでもなくものぐさな私をどうぞお許しくださいませm(__)m


ところで毎週火曜日はからだのメンテナンスデイ(^_-)-☆
今日はこれからみっちり二時間かけて、疲れたからだをすみずみまでほぐします
かれこれ8年間もず~っと隔週で通ってきてくださる野口体操のK先生のおかげで保てている健康です。
本当にありがとうございます。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

和室のお作法

2013年01月31日 | その他のよもやま
一昨日の夜から不覚にも38度を越えるお熱を出してダウンしておりましたが、
どうやらインフルエンザでもなかったようで、今朝はもう平熱にさがりました。
まだお腹がしくしく痛いのですけれど、今日一日ひたすら休めば明日には立ち直れると思います。
お休みしてしまったお稽古の皆様にはご迷惑とご心配をおかけいたしましたm(_ _)m
肝心なときに不甲斐ないことで、大変申し訳ございませんでしたm(_ _)m
せっかくゆっくりしている午後ですので、ふと思いついて何年ぶりかのブログ更新でございます。


明後日2月2日は『三曲歌ざんまい』のお下合せですね・・・なんて楽しみなこと!!!
そこで今日は・・・本当はちょっと気になる和室のお作法のおはなしをしてみましょう。



会場では、できたら四回のご挨拶がきちんとお出来になると素敵です。

1回目は、まず会場に到着なさった時

  お膝をついて襖を開け、中へ入り、もう一度お膝をついて襖を閉めます。
  襖のすぐ前に座って、まず先生方へ、次に先にいらしている方達に、
  遠くからで結構ですので、黙って頭を下げます。
  
  これが、只今到着いたしましたっ という意味の1回目のご挨拶になります。


  その後は、お部屋のお座布団に座って順番をお待ち下さい。
  お廊下でお時間待ちをする方がいらっしゃいますね。
  おそらく入室をご遠慮なさっていらっしゃるのでしょうけれど、
  皆様方にとっては、滅多にないお勉強のチャンスです。
  お部屋の中で、じっとお耳をかたむけて下さると嬉しいです。
  正座に自信のない方は、正座椅子(あいびき)をご持参なさるとよろしいでしょう。




2回目は、いざご自分の順番がきてお弾きになる前

  楽器の前に座られるときに、「よろしくお願いいたします。」
  まず先生方へ、次に助演の方へ、最後にご一緒に弾かれる方々へ
  お膝をついて、お手もついてご挨拶いたしましょう。




3回目は、ご自分のお下合わせが終わられた時

  「ありがとうございました。」
  まず先生方へ、次に助演の方へ、最後にご一緒に弾かれる方々へ
  お膝をついて、お手もついてご挨拶いたしましょう。



そして4回目は、お帰りになる時

  襖の前でお膝をついて、お手も揃えて、黙って丁寧に頭を下げます。
  遠くからで結構です。
  これでお帰りになられるんですねってみんなに分かります




つまるところ、和室のお作法では、常にお膝が畳についていることが肝心なのです。

会社など洋室のお作法では、立ち上がってお辞儀をするのが丁寧だとされているのに対して、
和室では、立ったままのお辞儀は、まるでお行儀が悪いような印象を与えてしまうので残念!
まるで逆のお作法になりますのでご用心ください。


お話をするときには必ずお膝をついてから(出来たら手も前に揃えて)・・・
例えば何かを手渡すときにもわざわざお膝をついてから・・・
などということがスラリっと自然にお出来になると、
日本的なお作法も心得た素敵な方だということになりますね



あっ!!
でもうっかりご挨拶を忘れても、ちっともお気になさらないでくださいね。
誰あ~れも気にしておりませんし、
誰あ~れも覚えてはいませんから






明日からは暖かくなるそうです。
黄色いお花がだんだん咲いて、春の訪れが待たれます



コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

身体づくりも芸のうち

2010年07月20日 | 地唄箏曲よもやま
梅雨があけましたら、ほんとうに毎日お暑いこと・・・
クーラーのせいで夏のほうがかえって寒くて、冷え過ぎてお風邪をひいてしまうという変わったご時世になっておりますが、
みなさま、ご体調は大丈夫でいらしゃいますか?

日本のお着物は、冬暖かく夏は案外涼しいのでございますが、問題のクーラーの中にあっても、ますます真価を発揮してくれる身体にたいへん優しいお召し物と申せます。大切な腰やお腹は帯でしっかりと包んでくれますし、腕やお膝も冷たくなりません。蛍は、だいたいお着物で過ごす毎日でございますので、なんとかクーラーには負けないで、おかげさまで元気でおります。

ところで、、、
誘ってくださる先達にお習いしながら、少し前からTwitterを始めましたら面白くて毎日ちょっとづつ呟いております。ホッとするひとときに、ほとほとっと呟くものですから、毎日「コーヒーなう」と「ワインなう」ばかり・・・ そうこうしておりましたら、だんだんこちらでもお食事のおはなしをしたくなってまいりました。ご興味のない方には全くお時間潰しなよしなしごとではございますが、とんでもなく不規則な日常のなかとは申せ、体調管理も芸のうち、寄る歳並みには諍えず・・・と、困ったあげくに考えついた蛍流お食事のルールをおはなしさせて下さいませ。



朝食は足し算、夕食は引き算を基本としております。


通常のお稽古日では、朝11:00(または10:30、たまには午後から)に、お教室のお箏の前にいったん座りましたら、お稽古のお約束が夜までひっきりなしに、ずうっ~~と続いております。おみえになられるお弟子さん達のご都合をまず優先に考えてスケジューリングしてまいりますもので、いつお食事できるかは、その日の成り行きまかせ。しかもお食事の準備をする暇はまずないと諦めております。そんなわけですから、成り行きがどうなってもあまり困らないよう、とにかく朝のうちに、身体に必要な栄養を全部摂ってしまおうとする習慣が、いつの間にかできておりました。

いつぞやバランスの良いお食事例として「まごわやさしい」をお習いしましたら、なるほど分かり易いので、忠実に守っております。


     ま → まめ(豆類)
     ご → ゴマ(消化吸収を考えて断然すりゴマです)
     わ → わかめ(海藻類)
     や → やさい(葉物&根菜)
     さ → さかな(お肉とお魚の両方を必ずいただきます)
     し → しいたけ(キノコ類)
     い → いも(イモ類)

これだけでは不足しているかもしれないものを、さらに加えます・・・なんといっても足し算でございますので・・・


     ・主食の炭水化物(ごはんor麺類orごくたまにはパンも)
     ・貝類
     ・納豆(お味はちょっと苦手なのですけれど骨には欠かせない逸品。いろいろ混ぜれば大丈夫です)


それに、少し前からデザート(ときにはおめざ)として、手作りのカスピ海ヨーグルトに生姜のすりおろしをかけてメイプルシロップ(またはハチミツ)をかけたものを加えております。季節の果物をなるべく添えます。ドライフルーツでもよいことにしましょう。ひとまず、これを全部、朝の食卓に並べて、欠けたるもののないことを確認しましたら、さあ「いただきます


のんびりお食事をすませ、朝のいろいろなお片づけや身繕いなどが全部終わりましたら、食後のティータイム。PCを立ち上げながら、かたわらでお楽しみのコーヒーを煎れます。マグカップにいっぱいの牛乳をあたためた中に、最初は少しだけコーヒーを加えます。だんだんコーヒーの量を濃く増やしてゆくのが好きです。ここで足し算の朝食が終わります。もうこれで、今日は一日大丈夫、体中に栄養の恵みがゆきわたりましたっという満足感と安心感が、朝のスタートに幸せを運んでくれます。 





ではお昼は?・・・と申しますと、こちらは哀れ乏しさの極み
お時間のあるときに、作り置いたおにぎりをお口にできれば良いほうで、お饅頭やケーキしかいただかない日もございます。いざというときのためには、お台所にカロリーメイトをきらさないように常備してございます。ただし、どんなに遅くても4時までには、何かしらの栄養を摂ること・・・これが次に大切な決まりでございます。若かったころと違って、最近は、おなかがすくと、ふだんから決して明晰とはいえない頭が、ますます朦朧~っとして、あげくには指先が痺れてきたりもするのですから困りもの 血糖値がさがってしまわないように、お昼食(たいていは午後のティー&スウィーツ)を美味しくいただきます。




さて、一日の終わりは楽しいお夕食のお時間です。
心の栄養にはとっておきの赤ワイン。何でも好きなものを好きな晩酌をしながらいただきます。ただし、消化の悪いものだけはご用心
就寝時刻までにどのくらいお時間があるかを考えて、消化できないかもしれないものを、注意深く引き算しながらいただきます。
お稽古がずっと終わらず、すっかり遅くなってしまう夜には、引き算のあげくに、ワインのおつまみが、野菜ジュースとシナール(ビタミンC顆粒)だけになってしまうことも・・・
それでも、胃腸は最優先でやさしく労わってあげたほうが、経験上、かえって身体に良いように思います。

そして、ゆうべ足りなかったものまで、朝にはどんどん足し算をして、元気になるようお肉をせっせと焼いたりしております。




ほんとうは、規則正しく三度のお食事をきちんと摂って、夜遅くならない生活が、もちろんよろしいのでしょうけれども、私の暮らし方の中では現実にはとうてい難しく・・・どうせ出来ないものでしたら、あまり思いつめずに適当にノーテンキでいることも、かえって健康の秘訣かと思っております。おかげさまで、まずまず大過なく過ごさせていただく毎日に、それが何より有り難いことと、いつも感謝いたしております。






今日はお稽古日
二日後には大暑を迎えようという猛暑のなか、柘榴坂を上って訪ねて下さるお弟子さん方には、申し訳ないやら有り難いやら・・・

せめてお教室内は、少しでも涼しいように整えてお待ちしております。




コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

小物のメンテナンス

2009年11月19日 | 楽しいお稽古講座
小雪の候を皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょう?
このところは雨の多い毎日ですが、午後には少しお日様がお顔を出してくれましたので・・・ お稽古用の小物を いっせいにお洗濯してみました。


お箏やお三味線、撥などを拭いたり包んだりするのに『つや布巾』や『日本手ぬぐい』を使います。四季折々の絵柄の入ったきれいな手ぬぐいをたくさん集めて引き出しに並べるのは楽しいもの。前回のブログでご紹介いたしました手編みの指すりなども、いろいろなお色を集めて楽しまれていらっしゃるかもしれません。

毎日使う愛用のお品達でございますので、指すりには汗がつきますし、つや布巾もすぐに汚れてしまいますね。



お天気の良い休日には、いつもより念入りにお箏をキュっキュと磨き、お三味線の棹もキュっキュと磨いて、手ぬぐいやつや布巾、指すりなどを見集めて、ぜ~んぶ洗濯機に入れて、まとめてお洗濯してみられてはいかがでしょう。 脱水ができましたらパンパンと叩いてちょっと念入りにシワを伸ばして吊るしておけば出来上がり。あっという間に乾いてしまいます。そのままでもよいのですが、最後にアイロンをかけると、さらにさっぱりと良い気持ちです。また、完全に乾燥させることができますのでとても安心・・・一石二鳥でございますね一番汚れるのはお三味線の指すりでしょうけれど、いつも何枚か用意して、汗ばんだら、すぐに取り替えるのがよろしいかと存じます。そして一週間に一度くらい、洗濯ネットに入れて、洗濯機に放り込んでどんどん洗いましょう。



お箏もお三味線も、木で出来ておりますので、愛情を持って磨けば磨くほどツヤツヤと輝いて、いっそう良い音を出してくれます。お洗濯をして糊のとれた布(つや布巾や手ぬぐい)で空拭きをするのが一番のようです。お箏のお調子替えのときに柱がすべり難いと感じられるようでしたら、なおさらのこと、キュッキュと拭いてあげて下さいませ


さて、そのときおついでに、天神袋が擦り切れていませんか? 胴かけは? 撥入れは? 箏袋は? 口前袋は? と、いつもお馴染の小物達が傷んでいないかどうかもチョット確かめてみましょう。とりわけ、胴ゴム&膝ゴムは寿命の短いものと覚し召し下さい。半年に一度くらい、新しいものと取り替えられるのがよろしいのではと思います。

次に寿命の短いお箏の爪輪の取り替え時っていつでしょう?どのくらいお弾きになるかで個人差がございますが、おツメに触ってみて、グラグラ動くようでしたら、おツメの輪を新しいものと取り替えましょう。




和楽器の小物達はどれも美しく、私達の心を豊かにしてくれます。
私は不器用でお裁縫ができませんが、お針の持てるかたが、お着物の端切れなどでちょっとした袋ものなどを作ってお持ちになっていらっしゃるご様子は、拝見するのもうっとり良い気持ちでございます





















コメント (6)
この記事をはてなブックマークに追加

お三味線の小物 ~されど ゆびすり~

2009年09月30日 | 楽しいお稽古講座
たかが指すり されど指すり・・・
今日は、こだわりの指すりのおはなしにお付き合いくださいませ。

左のお写真が、私の好きな形のゆびすり(指掛とも申します)でございます。
お三味線を弾くときに、左手に嵌めます。

絹糸を使って、手で編みますので、しっくりと心地よく掌に馴染みます。

欠点は、お使いになる方の手の大きさに合っていなければならない点で、既製品になりにくいというところでしょう。
手作りに勝るものはないというもののひとつでございますね。




さて、先日のこと、夏の名残りでちょっと蒸し暑い土曜日の朝でございました。
いつもどおりに元気よくお越しくださったお弟子さんと『蘆刈』をさらっておりましたら、いつもになく弾きにくそうにしていらっしゃいます。


とどまれ とまれと まねくてかぜに ゆきすぎて ・・・


少し汗ばんだ手のひらが棹に擦れて、思うように動きません。

既製品の指掛でしたら、親指から人差し指の付け根まで、すっぽりと覆われておりますので、どう握っていらしても左手はスルスルと動きますが、コチラの指掛には余分な部分がありません。正しく握ったときにだけ、ちょうど棹にあたるところだけが、うまい具合に覆われております。長所と短所が裏表なのは世の常でもございましょうが、スウィートスポットが小さいこちらのゆびすりは、実は初心者さまにはチョットばかしやっかいなシロモノだったのです・・・



お三味線のお習い始めはどなたでも、棹を左手で支えていらっしゃいます。はじめのうちはこうしなければ、棹がグラグラどこかにいってしまうのですから当然ですし、ゆっくりお弾きになるには、さほどご不自由でもございませんね。ご上達に従ってビシッと構えも決まってきて、自然と左手が自由になられるころ・・・スッスと思うように動かない左手を、ある日突然、もどかしく感じられる余裕を持たれたそのときこそ、さあ、このゆびすりの出番です 



親指の付け根が、棹のちょうど真後ろ(一番ふくらんでいる部分)にあたるように握ってみてくださいませ。棹にあたっている部分だけは、キッチリとゆびすりの絹糸で覆われていることに気がつかれるでしょう。どうぞそのまま、人差し指でツボを押さえてくださいませ。指先にキュッと力を込めるだけで、あまり頑張らなくても、これまでよりずっと良い音が出ることに驚かれるのではないでしょうか。

お三味線の棹は、左手に載せるのではなくて、棹の真後ろから捉まえるように握るのですね



時を得たその方も、あぁ~ なるほどぉ~  っと頷き喜んでいただけたのが、私も嬉しい土曜日の朝でございました。

正しく握っていないと、棹がすべらなくて弾きにくいという困りもののゆびすりではございますが、それがかえって幸いして、いつのまにか左手の構えを矯正してくれます。正しくお弾きになっていらっしゃる方々には、もとより、大変快適で使い勝手の良い逸品です。お持ちでないかたは、お稽古のときに、どうぞご相談ください。





君待つと あがこひおれば 我が宿の すだれうごかし 秋の風ふく
今年はいつもより少しばかり遅いぶんだけ丸いお月様が待たれますね。三日のちには晴れるでしょうか・・・
















コメント (6)
この記事をはてなブックマークに追加

見取り稽古

2009年08月14日 | 楽しいお稽古講座
平素から大変熱心にお稽古なさるお弟子さん方おふたりから、見取り稽古についてのコメントをブログに書いてくださいというリクエストをいただきました
お気持ちありがたく喜んで回答させていただきます。



見取り稽古 は みとりげいこ と読みます。
読んで字のごとく、よそ様のお稽古を傍から見学させていただくことでお勉強するお稽古のことを申します。



何かの事情で、前の方のお稽古が長引いてしまっている待ち時間に 横から見学していると大変お勉強になることに、あるとき気付かれたそうでございます。とりわけ、手ほどきのお稽古が参考になるとのこと 確かにそうでございましょう。遥かな昔にスルリと通り過ぎるときには分からなかったことをもう一度、ああ そうだったかしら・・・と確かめることが出来ます。ご自分のお稽古中は、弾くことで夢中・・・いっぱいになっていて気づき難いことでも、横からご覧になるとスンナリ納得がいかれることもあるでしょう。

そんなわけで、常々見取り稽古をしたいものと思いながらも、気を兼ねていらしたそうでございます。 それは、こんなお気持ちからですとか・・・



    障壁その1 決められた時間だけしか、お稽古場にいてはいけないのではないか?・・と考えてしまう。

    障壁その2 他人のお稽古を聞いてはいけないのでは無いかという遠慮(邪魔になるのでは?)

    障壁その3 お稽古されてる方が、聞かれたく無いのではないかという遠慮

    障壁その4 他人のお稽古から学べることがある事を知らない



おやおや、そんなお気兼ねをなさっているとは存じませんで失礼いたしました・・・

私は平素より見取り稽古を推奨しておりますので、何のご遠慮も要らないのですけれども、私どもの高輪教室のように予約制になっているところでは、ともすれば、こんな気分を持たれるのかもしれませんね。


障壁その1に関して申しましたら、それこそ何のご遠慮も要りません。そればかりか、お約束の時刻より15分なり30分なり早くいらしてくださる方は、とても有難いと感じております。とりわけ今のようにお暑い時期など、お時間前に十分な余裕をもってお越しになって、お教室でゆっくり涼んでいただけますと、私の気持ちも和みます。まして、たまさか前の方がお休みだったりすれば、都合によっては、あなたのお稽古をいつもよりゆっくりして差し上げることも出来るので、それこそとても嬉しいのです。お稽古の後も、どうぞお時間の許す限りお座り下さい。私はそんなあなたの熱心なお姿を、嬉しく頼もしく拝見しております。合間をみてのご質問もOKです。


障壁その2でございますが、実はわたしのところでも、上永谷教室では今だに昔ながらのスタイルでお稽古をしております。コンニチワっと、みなさまご一緒にお稽古が始まって、替わりばんこにご自分の曲を弾きます。あとのみなさまは、まだお習いになっていない曲でもちゃんと楽譜を用意なさって、後ろで楽しそうに聴いていらっしゃいます。ですから、ご自分が習われるころには、その曲をすでに八割がたはのみ込んでいらっしゃるという具合です。しかもいろんな曲をご存じです。いかにも優雅で贅沢な楽しみ方でございましょう 少しも邪魔になんてなりませんので、どうぞ心配なさいませんよう・・・。


障壁その3につきましては、私の一存では申し上げられませんね。ですけれど、お教室とはそんなもの・・・と大らかに受け止めてくださるお方ばかりのようにお見受けいたします。


最後の障壁その4につきまして、私の思いはもうお感じいただけたかと存じます。

と申しましても、昨今のお忙しい日常の中で、やっとお時間を工面して駆けつけてくださる皆様方がほとんどだということはよく存じ上げております。お勤め帰りのお稽古でしたらお腹もすいていらっしゃるでしょう。私のほうも、なるべく皆様をお待たせしないようにと、スケジューリングに心を砕く毎日でございます。理想と現実とのギャップは世の常でございます。どうぞご無理をなさいませんよう・・・。そして、もしも余裕がおありになる日がございましたら、そのときは、どうぞご遠慮なく・・・。





ところで、このリクエストをお寄せくださったおふたりのような熟練の方々には全く無縁でしょうから、項目に上がらなかったことでございますが、初心者の皆様方のもうひとつのとても重大な障壁を私は存じあげております。
それは、正座・・・   
 
和室にはまだまだ不慣れというかたにおかれましては、何よりおみ足が痺れてしまって、さぞかし一刻も早く帰りたいとお思いでいらっしゃることでしょう。

そんな皆様は、壁際のお座布団と一緒に、桐製の正座イスを積み上げているのにお気づきでいらっしゃいますでしょうか? たまさか「どうそお使いください」と申し上げても、「イエ、結構です。」とお答えになられることが多いのですけれど、これが案外、見かけによらず、たいへんなスグレものなのでございますよ
一番低いものは 7.5センチのものから幅広の15センチのものまで、いろいろなサイズをご用意してあります。大きいもの程、おみ足が楽です。そのほかに、布を被せた正座椅子も置いてあります。どれでもお使い頂けます。お待ち合わせのときに、いろいろなタイプのものを、是非いろいろと試してみてくださいませ。お座布団を敷いた上で使います。そうこうしていらっしゃるうちに、だんだん正座の要領にもお馴れになっていらっしゃいますが、これも地道なお勉強のひとつでございますね   お待ち合わせには、お教室の文机のうえにあるきれいな雑誌などをご覧になりながら、ゆっくり寛いでお過ごしいただければと思っております。



先日の『納涼~ゆかた会~』は、楽しい三曲三昧な一日でございました。
お膝の痛さが一番の思い出・・・でなければよろしいのですけれど





秋あつき 日を追うて咲く むくげかな
秋の気配ももう間近でございますね。







コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

三絃のおネジが動かないときには・・・

2009年06月19日 | 楽器のおはなし
ちょうど菖蒲の花咲くころ・・・

蒸しっと暑くて、そろそろ薄もののお着物にお袖を通したいお日和に、それとなく箪笥の抽斗を開け閉てしながら、まるでいつものように何気なくお三味線を手に取って、まるでいつものようにお調子をとろうと糸巻きに手をかけたそのとき・・・あらっと突然、お三味線のネジがビクとも動かなくって、お困りになったことってございませんか?


お三味線のおネジは、まるで魔法のように、ほんの紙一重の手加減で止まっております。


だんだん気温が上昇してゆく季節には、その温度差で 天金(テンカネ/おネジをはめ込んでいる金属製の筒のようなもののことです)が わずかに膨張いたします。そのわずかな膨張のせいで、昨日はちょうどよかったはずのおネジがきつく締まり、今日はびくとも動かなくなってしまうのです。

白ネジ(お象牙製のネジ)のついた高価なお三絃ほど、使われているGOLDの量が多いものですから膨張しやすく、つまり、この事故が起こりやすいので、余計に気をつけなければなりません。この時期、お稽古を終えて大切なお三絃をおしまいになるときには、おネジをぜひ少し緩めておかれることをお勧めいたします




それでも動かなくなってしまった場合には・・・

どうぞ、くれぐれも慌てないでくださいませ。
あ~ら大変と大慌てで、おネジをやみくもに強くまわして壊してしまっては一大事です!!!

金属が熱膨張しているだけですから、天金の温度を下げれば大丈夫です。

私が以前にこうなったときには、上棹を外して、濡らさないようビニール袋に包み、ちょっとだけ冷凍庫に入れましたら、あっという間にクルリと難なく外れました。
軽症でしたら、アイスノンをおネジの近くにそっと寄せて冷気を送るだけでも外れます。


そんなわけで、楽器を濡らしてしまうことのないよう、温度だけを下げたくて、いろいろと苦心をするのでございますが、先日、お稽古にお見えになったお弟子さんに、『冷えぴたシートを ピタッと貼ったらとてもうまくいきました』 っという耳よりな体験談を教えていただきました
これでしたら、うっかり湿らせてしまう心配もなく、簡単におネジが外れるのだそうでございますヨ。
常温で保存出来て、そのうえ持ち運びも出来ますので、お出かけ中でも大丈夫とのこと・・・なるほど!!! 便利な世の中になりましたね
いざというときに慌てないですむように、念のために買い置きをしておかれるとよろしいかもしれません。






大蛍 ゆらりゆらりと 通りけり・・・  



しのつく雨の夏至の夕暮れ、ぼんやり明るいお外を眺めながら、去年出会った蛍を思い出しております。
昨年のちょうど今頃のこと、熊本県の川辺の露天風呂でせせらぎを聞きながらのんびりしておりましたら、蛍が一匹 ゆうらりゆらりと遊びにきてくれて、ほぅ~ほぅ~っと可愛く光りながら、ゆらりゆらりと通り過ぎてゆきました。お顔が綻んで、なんだかとっても幸せな気持ちになりましたワ・・・。
いつかまた そんな蛍に逢いたいです












コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

野口体操/力を抜いて弾きましょう

2009年05月24日 | 楽しいお稽古講座
お琴やお三味線をご指導させていただくとき、お稽古なさる方のお身体の使い方を  じぃ~~っっと 観察する毎日の中で・・・
身体の力を抜くのは、なんて難しいのでしょう  と、つくづく思います。



力を入れることをお教えするのは、わりと簡単です
いかにもインナーマッスルが足りない感じの方には、多少の腹筋運動や自転車などをお勧めすることもございますが、たいていは、無心でお稽古をお続けになる中で、いつのまにか必要な筋肉が備わっていくようです。正坐をすることで、演奏に不可欠な脚力も自然と鍛えられてまいりますし、正しくお座りになっていただけば、腹筋(丹田)で上半身を支えることも、そんなに難しくはないようです。

力というものは、入れるは容易く、抜くことこそが難しいのでございます


不要な力みは、百害あって一利なく、骨折り損のくたびれ儲け・・・力が抜ければ型も決まり、良い音が出るのでございますが、さあ どうやって抜いていただくかが大問題です。
たとえば、お三味線の構えでしたら、次のように説明させていただきます。


  1、肩の力を抜いて、腕の重さを胴に預けてしまいましょう。アームレストに腕をのせるイメージです。

  2、次に、撥を持つ手の力を抜いてみてください。手がダランと下がりますね。どうぞそのまま弾いてください。


これで、ハイそうですか とばかり、クタッと力を抜いていただけるようでしたら拍手喝采 脱力するコツをよくご存じのエキスパートでいらっしゃいます。


ところが普通はなかなかそううまくはまいりません。上手に弾こうというお気持ちが余って、腕にも指にもコチコチに力が入ってしまいます。仮に腕の力が抜けたとしても、肩に力がはいっていてはいけません。肩甲骨から始まって、肩、上腕部、手首、そしてお指の先まで全部ぐにゃりとリラックスしていただきたいのです。そこのところを観念的な説明に留まらず、具体的にお伝えするには???・・・っと、我が身の指導力不足を嘆くこのごろでございます。





そんな物思いの中で、昔々、大学の体育でお習いした野口体操を思い出しました。野口先生には まず運動に対する先入観を捨て去ること、そして徹底的に身体の力を抜くことを、1年間にわたって教えていただきました。私は、おそらくそこで脱力するコツを体得させていただけたのでございましょう。本当にありがたいことです。当時の学生達はみな夢中になりましたけれども、確かにそれはそれは素晴らしいお授業でございましたワ・・・。

そもそも体育の時間と申しましたら 『頑張る!』『歯をくいしばる』・・・こんなイメージを持ちますけれども、野口体操は逆です。ニコニコまたはむしろヘラヘラしながら運動をしましょうと言われます。力を抜くことで初めて自由自在な動きが可能になるのです。たとえば私達の体は一枚の袋。そのなかに血液などの液体や骨、筋肉などが入っていると考えてみてください。クタクタッと力を抜くとあら不思議・・・これまで出来なかった運動が難なくできます。
腹筋運動を 『おヘソのまばたきっ♪』 と教えていただきましたら、あら不思議・・・楽しく何回でも出来ますよっ



かくいう私も、実は偉そうなことは申せません。無意識に力を入れてしまう日常には、いつもがっかりしております。ふと気がつくと、妙に肩が持ち上がって呼吸が浅くなっていたり・・・そんなときには、腹式呼吸でふぅっと息をはきながら、意識的に肩の力を抜きます。また私は、なにやら考え事をするときに、無意識に中指に力を入れてしまう癖があるようです。それを発見してからは、なるべく気をつけております。

完全な脱力は、ヨガのシャヴァアサナ(安らぎのポーズまたは屍のポーズ)と同じです。
関心をお持ちの方は、お稽古のおついでにおたずね下さいませ。私にわかる範囲で、実地に説明させていただけたらと存じます。






薫風や 千山の緑 寺一つ
風のまにまに身を漂わせ、力むことのない柔らかな毎日を過ごしてゆきたいものでございます




コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

爪塚

2009年05月04日 | 地唄箏曲よもやま
うかうかとただ何気なく過ごしておりますうちに 月日ばかりはめぐりきて・・・とうとう2年ぶりの更新になってしまいました。
ずいぶんなご無沙汰をどうぞお許しくださいませ。

平素はたいへん出無精の私なのでございますが、このところ、どういう加減か片雲の風に誘われることしきり。ちょうど1週間前の4月27日にも、たまたま薦めてくださる方がいらっしゃいまして、京都紫野の大徳寺へふらりと出かけるご縁に恵まれました。『興臨院』という塔頭が、普段は非公開のところを春の特別公開で入れていただけるとのこと、そんなことならと訪れてみました。

表門のたたずまいに、遠く室町の御代に思いを馳せるもありがたく、ご本堂のちょうど真ん中で手を叩くと、びぃ~んと響く『響き天井』を面白く体験させていただいたり、たまたま、ひと月前に訪れたばかりの西湖(中国杭州)の景色が襖絵に描かれているのを見つけたなつかしさに、やはり旅なるものはしておくものと心得たのも嬉しく、おかげさまで贅沢に胸躍らせるひとときを過ごさせていただきました。

なかでも、穀雨にしっとりと包まれた新緑のお庭に植えられた、さまざまな椿の可愛らしいこと こちらは別名『椿寺』とも呼ばれているそうでございまして、椿には少し季節の外れた気味のお庭といえども、珍しい絞りの椿や黒椿がところどころに花をつけて、咲き乱れているほどではないのがかえって趣深い楽しさでございます。


つらつらつばき はるあきの 名は千里まで たかがみね・・・


地唄の『椿づくし』を心の内でひとり唄いし、こんどまた時間をつくり是非鷹峯をも訪ねようなどの企みを胸にしまって、うっとり楽しくお庭を拝見しておりました。

お廊下をまわると、前庭ではない目立たないところのお庭の隅に、私の好きな牡丹が今を盛りと咲いています。まぁっと老眼の目を瞠り、身を乗り出しましたら、ナントその横に 『 琴 爪塚 』 と刻まれた石碑がございました。添付しておりますピンボケの下手くそな写真がそれなのですが、お判りにくくて申し訳ございません。伺いましたら、なんでも先代ご住職の奥様がお箏の先生をなさっていらして、お建てになられたものですとか・・・。


思いもかけない、好いものにお出会いさせていただきました。


お道具を粗末に扱ったことはないつもりです。いつもたいへん大切にしておりますけれども、役目を終えてゆく小さなお道具のひとつひとつに感謝をこめて、しっかりと手を合わせてご供養したことはございませんでした。不肖な蛍に、こんな立派な石碑を造る甲斐性はなくとも、屑籠にポイッと投げ入れるようなことは慎むべきことだったと識りました。
偶然、出会った『爪塚』に胸うたれ、来し方の思いの浅さを恥じながら、今後は心を入れ替えて、諸事おろそかにせず、日々の恵みを大切にしようと強く心に誓ったホタルでございます。


旅とは、かくもあらまほしきもの・・・




コメント (4)
この記事をはてなブックマークに追加

楽譜のこと

2007年04月23日 | 楽しいお稽古講座
いにしえより地唄箏曲は、口伝で伝承されてまいりました。もともと定まった楽譜などはございません。

お師匠様が、手づから少しずつ教えて下さるものを、その都度、覚えてゆきます。弾いてくださるお師匠様の音を聴き、お手元を拝見し、見よう見まねのお唄を唄いながらお習いしていたのでございます。



そうやって時間をかけてせっかく覚えたものを忘れてしまわないように、こっそり書き留めておりましたものが、だんだん楽譜に発展いたしました。もともとが個人的なメモでございますから、統一されたお約束事はございません。私なども、今だに、私にだけ解る記号を勝手に決めて書き留めております。そうなりますと、お人によって譲れない主義主張がございますので、万人を納得させる様式というものが、そもそも存在できないのでございます。
楽譜の様式が統一されていないので不便というお声を耳に致しますが、そんな事情によるものですので、どうぞご理解下さいませ



楽譜が出版されるようになりましたのは、ごく最近のことでございます。

現在、一般的に普及している大日本家庭音楽会の楽譜も、元はと言えば、ご先代の奥様のお稽古のためにお作りになったものだったと伺いました。ご先代様が奥様のために工夫なさってこの様式で楽譜をお作りになられたところ、奥様の腕が目覚しくご上達なさったものですから、乞われるままにお知り合いの方にもお譲りして差し上げていらっしゃるうちに、遂に出版しましょうということになられたものですとか・・・。当初は、出版するおつもりなど毛頭なく作られたのだそうでございます。そう伺いましたら、たしかに成程と得心のいく楽譜でございました。



地唄箏曲は、楽譜を手にすれば弾けるといったシロモノではございません。単旋律が微妙に揺らいで絡み合い綾なす芸術ですので、オクターブを12で割った単純な音程でもなく、メトロノームで太刀打ち出来るような単純な間でもなく、全く書き表しようがないといったところが本当でございましょう。結局のところ、地唄箏曲の楽譜とは、ちゃんとしたふしが頭に入っていて初めて意味を成す『便利なメモ書』という程度にご認識下さるのがよろしいかと存じます。私共門下生のために、たくさんの作譜をして下さった故宮城喜代子先生ご自身が、晩年になられてからは、自ら書き記された楽譜を憂い、その弊害を嘆いておられたのも理・・・。
楽譜から得られる情報量はごく僅かなものということを肝に銘じてお習い下さいませネ



私のところでも、暗記のお稽古をご希望なさる方には楽譜を使わず、口伝でお稽古をさせていただいております。もちろん少しずつしか進みませんのでお時間はかかりますが、出来上がったものにはインスタントとは違う、言うに言われない真っ当さがあり、かえってご上達の早道のように思います。さはありなん一方で、忙しい現代人の日常の中では、なかなかそんな鷹揚なこともしていられないという現実がございます。そこで、この10年来の試行錯誤の末、現代の実情に即した、私なりにご指導し易い楽譜を考案いたしました。蛍流の楽譜は、不親切なところがウリです。あまり楽譜に頼ることができないよう、敢えて大まかなことしか書き込んでおりません。お力のある方は、有難いことに、お稽古のときに一生懸命お耳で聴いて覚えてくださいます。
細かいふしの有り様は、どうぞ感覚(からだ)で覚えていただけますように・・・





コメント (5)
この記事をはてなブックマークに追加