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「わたしのParis空間で…」

フランス地方菓子の旅11

2008-02-06 20:25:04 | フランス地方菓子の旅


冬休みを終え、1月中旬からル・コルドン・ブルーでの
地方菓子Cコースも始まっております。

この地方菓子ももうあと数回数えるほどになってしまいました。
11回目と次回はアルザス地方からのお菓子を2回に分けてお届けします

フランス北東部、東はドイツとの国境に流れるライン河、
西はロレーヌ地方との境に切り立つヴォージュ山脈にはさまれたアルザスは、
その立地条件のため1870年の普仏戦争以来、
独仏間の領地争いが繰り返された歴史を持つ地でもあります。
そんな歴史背景からもわかるように文化的にドイツの影響を受けながらも
フランスの生活文化を巧みに融合させて、
独自の文化を生み出したと言われています。
豊かな土地に恵まれ、伝統と強い郷土意識に支えられたアルザスの食文化は
奥が深く、現在では日本でも広く紹介され知られるようになりました。

フェルヴェールさんのコンフィチュールもすっかり有名ですね

さて今回はそのアルザス代表ともいえるお菓子「クグロフ」
フランス語では「クグロフ」、ドイツ語では「クーゲルホップ」
アルザスの多くの料理・お菓子にはお隣のドイツから影響を受け、
その名前もドイツ語名がついているものがたくさんあります。

クーゲルは球、ホップはビール酵母。
昔、ビール酵母を使って発酵させたのだそう。
オーストリアが起源といわれ、かのマリーアントワネットの大好物で
フランスのルイ16世のところに嫁いだ時に一緒にもち込んだという説も…。

リッチなブリオッシュ生地にレーズンを混ぜたものを
中が空洞で斜めの溝模様のついた陶器の型で焼くのがお決まりです。
その陶製の型はスフレンハイム(Soufflenheim)という村で特産されており、
この小さな村に10軒ほどの窯元が軒を連ね、
それぞれに特徴ある陶器を作っているのだそう。

伝統的な美しい模様の色とりどりのどっしりした陶製の型。
じんわりとした熱でしっとりふっくら焼ける陶器は、
使えば使いこむほどに油馴染みがよくなり良い味が出てくるのだとか。

とっておきの自分だけの型を探しに、
いつかスフレンハイム村を訪れてみたいです

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