ごごのつぶやき

囲碁入門者のちょびの今のお気に入り。
たいていは山田規三生九段のコト。

道頓堀交遊録~趙善津編

2006-01-16 12:31:01 | 道頓堀(とんぼり)交遊録
やっと。
やっと、この方の「とんぼり」が出せる時がきました

趙善津九段ですーー

「碁ワールド」2000年3月号からです。

ま、とりあえず読んでみそ


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昨年の一番大きなニュースといえば、みなさんは何をあげるでしょう?
東海村での恐ろしい事故もよーく覚えているのですが、明るい話題でいえば、宇多田ヒカルでしょう。
「多」と「田」がどちらが先かいつも迷います。…そんなことはどうでもいいですね。なんでもアルバムの売上げが過去最高を記録したとか。まさに「一家に一枚」状態、うらやましいなあ。

お母さんはクラーイ路線で売っていた藤圭子さん。
ぼくはあまり知らないのですが、みなさんは懐かしいでしょうね。
でも、ヒカルちゃんは百八十度逆。天真爛漫さが売りだとぼくは思います。記者会見での発言も、その辺のアイドルにはない「毒」を持っている雰囲気があります。

碁界ではなにが一番にふさわしいかな?
人それぞれでしょうが、ぼくはT・Sさんの本因坊奪取が大きな出来事だったと思います。

開幕前はひどかったですねえ。
「漁夫の利の、挑戦者だね」だとか「まあ、1勝できれば立派」などと、散々の前評判でしたっけ。

それがあれよあれよという間に勝っちゃった。
初めての番碁で、しかもあの趙治勲先生にですよ。

Tさんの性格、みなさんは知っていますか?どこの雑誌を見ても「好青年」くらいしか書いてないので、この際はっきりさせておきましょう。

「好青年」。…あやしい。
限りなく黒に近い、灰色とぼくはにらんでいます。
なぜなら、口が悪い!
彼の言葉に傷ついた仲間はかなりいます。
匿名で証言してもらいましょう。

―女流棋士、Y子さんの場合。
何人かの若手が集まって、食事をしていたときのことです。
男の子が多かったのでお酒も料理も、目が回るくらい出てきました。
私もおいしいものは大好きなので、がんばって食べていました。
そのときです。
「Y子ちゃんってよく食べるね。足らないんじゃない?」
Tさんはきっとからかっているんだと思い、「そんなことないですよー」と笑顔を返しました。
でも、Tさんは笑ってくれません。
対局しているかのような、真剣な顔でした。どうやら本気で心配していたようです。
周りにいた他のお客さんもニヤニヤしているし、結局そのあとはあまり食べられませんでした。

―男性棋士、Iくんの場合。
ぼくにはあだ名があります。
みんな親しみを込めて呼んでくれるので、悪い気は全くしません。
たとえ、たった一度真似をしただけで「昆虫」といわれ続けようとも…。
あー、それなのに。
Tさんと研究会で一緒になったとき、いきなりいわれました。
「きみ、昆虫ってあだ名なんだって?」
そのあと、じっとぼくの顔を見ていました。数秒後、こんな言葉を浴びせかけられました。
「そうでもないじゃない。そんなには似てないよ」
Tさんは真顔でした。
「そんなには」なんて…。
ぼくはショックでした。

―男性棋士、Sさんの場合。
ある合宿に参加して、ぼくはこっぴどく叱られました。
「おい、S!おまえぜんぜん強くなってないじゃないか!!」
尊敬している先生の厳しい言葉、落ち込みました。
でも、周りには仲間がいる。このときほど友人の大切さを感じたことはありません。
「おい、元気出せよ。どんな碁だったの?」
と、Tさん。
いい人だなあと思いました。
しばらく並べて、ぼくが怒鳴られた場面にさしかかると、真顔でこっちを向きました。
「そうだね。強くなってないか…」
まさか追い討ちをかけられるとは。
世の中の厳しさをこのとき学びました。

以上、3名の実話、いかがでしょう。
ポイントは「真顔」です。
そして3人とも、「怒るに怒れなかった」と口をそろえます。

そう、Tさんは真剣に考えて、思ったことを素直に口にしているだけなのです。
少なからず「毒」があるのはそのためでしょう。
裏返せば、ウソがない。
だからTさんを嫌う棋士は、ぼくが知る範囲では一人もいません。

限りなく黒に近い灰色をいいましたが、その灰色は「透明」なのかもしれませんね。
Tさんを囲碁界の宇多田ヒカルと思って、ぼくは暖かく見守ることにしています。


拝啓 趙善津様
口は災いのもと。気をつけてください。
宇多田ヒカルのCD、持っていますか?あなたの言葉とは正反対のきれいな詞ばかりです。
ぜひ参考にしてください。

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いやー、面白いんだけど、いろんな意味でドキドキしちゃって、出すタイミングあるのかな?もうお蔵入り?なんて思ってたんですよぉ
だって。
ソンジン先生のイメージがガタ落ちになりそうやし。
言っちゃなんだけど、キミオくんも負けないくらい「毒」ですよ
ヒトのこと言えません(キッパリ)
なんか、キミオくんに、いじわるイメージが定着しそう。

でも、「囲碁パラ」の焼肉座談会のおかげで出すことができました。
ありがとう、佐野さん。
ありがとう、千葉ロッテ。

高尾さんがソンジンさんのことを「口が悪い」と言った時、思わず心の中でガッツポーズしましたよー
その後、すかさず佐野さんが「自分でしょ?」って言ったのにはめっちゃうけました
確かにタカオさんも…
(なんか、囲碁界の人たちはみんな毒舌なのかしらね

でも、ソンジンさん。
心の中ではもっといろいろ思ってるのね
にゃは

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