湘南茅ヶ崎 まつうら動物病院Blog

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予防は将来の保険(6/28)

2011-06-28 11:20:04 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です




前回まで「動物の医療費は本当に高額であるのか」というテーマで4回書いてみました。
少々荒っぽい文章になっている面もあるかもしれませんが、熱く語りたかったものでご了承ください。

さて、本日はその動物の医療費に関しての延長線上のお話です。

犬ちゃんには、動物愛護法に基づいて義務になってもいいくらいの価値のある予防です。

それは、混合ワクチン、フィラリア予防です。感染してしまった場合は命を落とす事が多い恐ろしい病気です。
また、出来る限り行って頂きたいのが、ノミ・マダニ予防です。


これらの病気を予防できるようになった現在は犬ちゃんの寿命が過去と比べて劇的に延びています。
これぞ予防の賜です。
お金では替えられない程の価値のある予防です。

もし予防をせずに病気に罹患してしまった場合は、とんでもない治療費が発生します。
また、予防で防げる病気の治療には保険が使用できないのが一般的です。つまり全て実費です。
大型犬であった場合、軽く数十万にはなるでしょう。体重と入院期間によっては更に次の桁になる場合もあります。
小型犬であっても、十数万になるでしょう。


まさか、うちの子に限ってそんな大病はしないだろう。
そう思っている方もいるとは思います。
しかし、感染症が蔓延しない理由の一つとして、地域の予防率があります。
つまり、感染症の原因ウイルス・細菌をみんなで予防しているので、感染者が出ても封じ込められるという事です。

予防したくても出来ない犬ちゃんもいます。
比較的大きな病気の治療中の犬ちゃん、老齢の犬ちゃんなどです。
その犬ちゃん達は感染症に罹患しない体であるという訳ではなく、その地域予防率に助けられているのです。


大切な愛犬の健康を守る為、そう言った弱い犬ちゃん達を守る為にも、狂犬病予防接種、混合ワクチンは必ず年1回接種し、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防は決められたシーズンの間しっかりと行ってあげましょう!







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動物の医療費って本当に高額であるのか?その4(6/24)

2011-06-24 10:31:55 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です


予防費や治療費には動物病院によって差があるのは皆さんご存知のことでしょう。

それは、おおよその常識的な平均費はあるでしょうが、獣医療の診療費は自由競争である為、価格を一定にさせる事はできません。

各動物病院の規模、方針、地域によって大きな差が出ています。


ワクチン料金、フィラリア予防料金などは体重や予防薬の種類によって額が決定していますので、大抵の病院は価格の問い合せに答える事ができるでしょう。
しかし、治療費の問い合せ(「犬が下痢をしているのですが幾らかかりますか?」など)には全く答える事ができないのが普通です。

それは何故でしょうか。

下痢はどの様な下痢か?
体重は?
便の状態は?
今の動物の状態は?
他にも病気があるか?

などという少なくとも問診だけでは解決できないチェック項目をクリアしてから治療に入るケースが一般的です。
場合によっては糞便検査だけでなく、血液検査やレントゲン検査、超音波検査やホルモンの検査なども必要になってくる場合もあります。

下痢の時 = 下痢止め ではありません。

使う薬の種類も量も体重、犬種、容態によって全く異なります。

飲み薬だけで十分な場合もあれば、注射に何日か通う必要がある場合もありますし、入院が必要な場合もあります。



それは、交通手段と同じです。

目的と目的地に応じてアクセス方法が変わってきます。
すると、使う交通経路も異なれば、乗り物も異なります。
当然、移動時間もそれに掛かる費用も大きく変わってきます。
海外旅行へ行く時に、まず国内空港まで歩いて行くのか、車や電車で行くのか、国内飛行機で行くのかでも大きく異なります。
更に、渡航する際に、船で行くのか、飛行機なのか、飛行機ならばエコノミーかビジネスかファーストか。


病気の治療法にも選択肢があります。

どの治療法にすべきかはかかりつけの獣医師とよく相談してから決定すべきでしょう。
もちろん、治療の途中で他の治療法を試してみたい場合はその都度相談すべきです。
選択肢の提示を行わない獣医師は獣医失格です。
(緊急の症状で、選択肢の提示など行う余裕が全く無い場合は例外です)



人間の病院に行く方はよくご存知だと思いますが、人間の病院は動物病院のように至れり尽くせりではありません。
横柄で不愉快な受付や看護師に出会う事も少なくないでしょう。
そして、治療法も問答無用であった経験をされる方も多いのではないでしょうか。


人間の病院よりも動物病院のスタッフの方が気軽に話せる環境を持っている場合が多いと思います。



高額な治療が全ての動物に適した治療法であるとは限りません。
様子をみたり、とりあえず薬を飲ませている事が適した治療であるとは限りません。

治療中であっても、常に担当の獣医師や動物看護士と会話をし、そして相談して最も望み納得がいく治療方針を見つけてゆきましょう。




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動物の医療費って本当に高額であるのか?その3(6/23)

2011-06-23 21:19:44 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です


ペットショップで動物を購入し、家族へ迎え入れようか考えている方も多いと思います。
もしくは、里親を探している野良猫ちゃんや保護犬ちゃんを迎え入れようか迷っていたり。

現実的に考えると、動物を飼うということは、迎え入れられる環境でないと難しいです。

・自身の住宅がペットOKの住宅か?
・(犬の場合)毎日2回の散歩に行けるか?
・長期旅行の際の預け先は確保できるか?
・ペットに必ず掛かる食費、医療費は確保できるか?
・ペットが生きている限り、全力で愛することができるか?
・その他

今回は、ペットに必ず掛かる食費、医療費について焦点を向けたいと思います。

実は、あまり計算に入れていない方が多いかもしれませんが、目先の食費や医療費ではなく、動物の一生涯の諸経費について考えてみましょう。

病気になるか否かは運もあります。


私は、ペットに掛かる諸経費について相談を受けた際に使う表現として、「車を購入した時と同じ」とお伝えしています。

猫の場合:バイク
小型犬の場合:軽自動車
中型犬の場合:コンパクトカーなどの自動車(いわゆる5ナンバークラス)
大型犬の場合:ファミリーカーやセダンタイプの自動車(いわゆる3ナンバークラス)
超大型犬の場合:高級国産車や高級外車

上記を購入する場合と同じような出費が動物の寿命の間発生すると考えるとよいでしょう。
(車の本体価格とペットの販売価格の違いは無視してください)

車に必ず掛かる費用である「自賠責保険、任意保険、車検代、重量税」は、動物に必ず掛かる費用である「狂犬病予防接種、混合ワクチン接種、フィラリア予防、ノミ予防、健康診断代、避妊去勢手術代」などに置き換えて考えます。

車を動かすのに掛かる費用である「ガソリン代」は、動物の「食費」に置き換えて考えます。

車の「洗車」は自分で行う方もGSで行う方もいますので、動物の「シャンプー、トリミング代」に置き換えて考えます。

車の「駐車代」は、動物を「ペットホテルに預けた場合の費用」に置き換えて考えます。

車の「修理費用」は、動物の「医療費」に置き換えて考えます。


実際は車代よりも遥かに少ない諸経費で動物を飼うことができるでしょう。
大雑把ではありますが、大よその諸経費に近い考えができると思います。



さらに、表題に焦点を戻しますと、、、


車が壊れて修理しない人もいます。
残念ながら動物も同じです。

車は無生物ですが、動物は命があります。

車の修理には何十万、何百万も掛かる場合もあります。
動物の場合はそんなに掛かりません。桁が全然違います。

車の運転中に「おやっ?何かおかしいな。」と思った事を無視していると後に重大な事故に繋がる場合もあるでしょう。
動物の体調で「おやっ?何かおかしいな。」と思った事にいつも自宅で様子を見続けると後で重大な病気に繋がる場合もあるでしょう。




動物を飼うことは、とても手間が掛かり大変です。
特に、子犬や子猫の時、病気になってしまった時は。
しかし、その掛けた手間が大きければ大きい程、生まれる絆、愛情は大きくなるでしょう。





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動物の医療費って本当に高額であるのか?その2(6/22)

2011-06-22 11:21:26 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です


動物を家族へ迎え入れようとする理由には、様々な理由があると思います。

・とっても可愛いから
・触っているうちに情が湧いてきたから
・今いる動物が子供を生んだから
・衝動的に
・捨てられていたから
・誰かが飼えなくなってしまったから
・成り行きで止むを得ずに

価値観や思想の違いはあれども、ほんの数カ月一緒に生活しているだけで、どんな理由で飼い始めても不思議な事に大多数の人は動物に深い愛情が湧き、切っても切れない絆が生まれます。

そんな中、誰もが経験する事の一つが表題にもあるように、動物の医療とコストとの問題です。
病気になった時だけでなく、毎年の予防に関しても言える事だと思います。


私は、動物を飼おうかどうしようか迷っている方から相談を受けた場合、動物を迎え入れる家庭環境さえあれば是非とも飼う事をお薦めしています。
毎日の生活に動物が居るのと居ないのとでは精神的な安らぎが大きく異なるのです。
もしご家庭にお子さんが居る場合は、尚更、動物を飼う事をお薦め致します。
身近に動物がいる環境で育った子供とそうで無い環境で育った子供とでは感情の発育や人間関係の形成力など様々な面で大きな差が出るという発表があります。
動物は無くてはならない存在、癒し、人生のパートナーとなる事で毎日の生活を豊かにしてくれます。



ただ、動物は電化製品や人形ではなく、貴重な命を持った生命体です。


そして、感情がある生き物です。

自然界で生活していく上で必要な痛みや苦しみの大部分を隠して耐える習性があります。

ですので、毎日顔を合わせている家族である人間がそのサインを見つけて上げる必要があります。

治療を続けても治らないかもしれないから・・・・
うちは自然派なので治療は・・・・
忙しくて時間がないので・・・・

軽度の病気の場合は無治療で様子をみる場合もありますが、軽度か中程度かの境界線は動物が喋らず、表現しにくいので分からない事の方が多いので気が付かない事もあります。

しかし、一度具合が悪くなり、治療を開始している時は話が別です。


残念ながら治療の途中で自己判断によって治療を中止するケースは少なくないです。
その時は自身の大切な人や自分の子供に置き換えて考えてみるとよいでしょう。

重体な病気が見つかり、治療を開始している我が子の具合が少し良くなったからと言って治療を中断し、様子を見る親が何処にいるでしょうか。

何も言えない動物である以上は、我が子と同等の扱いをしてあげるべきでしょう。



命には代えられない  とはよく言ったものです。




今の日本には福島原発事故による放射能漏れという史上最悪の大問題があります。

近頃、東京、神奈川でも大気中や土壌中の放射性物質についての問題が指摘されてきています。
そんな中、「見えないから」「今影響が無いから」と言って、雨水を飲んでいる子供を見て止めない親は居ないでしょう。


様子をみるタイミングで例外があります。

それは、「動物に詳しい近所の人」が大丈夫だろうと言ったから・・・・

これもよく聞く話ですが、その動物に詳しいとは?


一昔前に、「経験」のみで全てを語っている残念な獣医が多い時代もありました。
しかし、今の獣医学は「科学的根拠」とそれに基づいた「経験」が重要です。

つまり、科学的根拠のない経験は単なる噂話のようなものです。



誰もが、言葉を話せない動物達に最善・適切な医療を施すことが出来る世の中になる事を心から祈っています。








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動物の医療費って本当に高額であるのか?その1(6/20)

2011-06-20 19:55:03 | 動物病院
こんにちは
湘南・茅ヶ崎のまつうら動物病院です



動物の医療費は高いという説をよく一般的に耳にします。
しかし、本当に高いのでしょうか??

人間と比較してみましょう。


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まず、人は全員強制保険(国民健康保険などの社会保険)に加入しています。
一般的かつ平均的な収入がある方は、病気であるか否かにかかわらず年間約15~30万円(月約1~3万円)程度は強制的に支払わされています。
また、民間保険会社の医療保険にも加入されている方は、月約1~3万円(年齢や内容に応じて)を支払っていると思います。

もし、風邪よりも大きい病気をしてしまった場合、診察、検査、薬、継続診察、追加検査・・・・・などなどが生じると思います。

保険適応の病気であったと仮定し、その病気が治るまで3回通院し、血液検査とレントゲン検査を受けたとします。

診察費、薬代などで3000円(保険適応後)×3回=9000円 かかったとします。
検査費で3000円 かかったとします。

すると、実際は 9000円+3000円=12000円 でした。
運悪く、そのクラスの病気を5年間で2回患ってしまったとすると、24000円/5年

もろもろの保険を計算に入れると・・・・・
     24000円 + 20万×5年 + 2万×12ヵ月×5年 = 222万4千円/5年

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つまり人間は5年に2回程ちょっとした病気になると医療費が最低222万円もかかっています。
もう少し言えば、人間は何も病気をしなくても、5年間に220万円も強制的に徴収されています。



動物はどうでしょうか。
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同じ条件の通院回数、検査回数で、5年に2回ちょっとした病気を患ってしまったとします。
動物の保険は存在しますが、加入していない実費支払いとし、10kgくらいの犬ちゃんと仮定します。

動物の診療費は動物病院によって大きく異なりますが、一般的に妥当であろう額にします。

診察費、薬代などで約8000円×3回=24000円 かかったとします。
検査費で10000円 かかったとします。

保険に加入していないので・・・・・・
    24000円 + 10000円 = 3万4千円/5年
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病気になったその日に支払う額は動物の方が大きく見えますが、実際には雲泥の差があり、どちらが高額か明白ですね。



大切な家族の一員である動物に適切な医療を受けさせる事を、一時的にかかる医療費の額で踏みとどまったり、途中で治療を中止してしまったりするのはとても悲しい事です。

もちろん、大学病院や高度医療施設にて治療を行う場合の費用の負担はもっと増えてしまいますが、何事も後に後悔せずに出来る限りの事を行ってあげられるといいですね。




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