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『よし』・『ゆき』、我が家に住むペンギン?の「ペン太」の散策記です!

防御施設と泥のトラップ  ~2018.4.21(土)八王子城山・太鼓曲輪

2018-06-24 18:42:54 | 山歩(さんぽ)2018

 晴天の土曜日。
さて、何処に行こうか!
彼是考えて、「八王子城に入った事が有るけれど、未だ言った事の無い太鼓曲輪尾根に行こう」と。

 JR高尾駅で降り、此処から歩き。
高尾街道の大通りから右折し、八王子城への道を行くと、途中に北条氏照の墓に入る道が右手に有る。
此処にも初めて訪れた。
家の間の細い道を行き、森に入り、階段を登った所が墓。
北条氏照は小田原北条氏3代目の北条氏康の息子で、4代氏政の弟。
八王子城の城主で、豊臣秀吉に降伏した後、主戦派として氏政と共に切腹になった人物。
墓所は小田原に有り、此処に有るのは、実は江戸時代に作られた『供養塔』。
北条氏政とその家臣団の冥福を祈る供養塔で、この日も地元の方が掃除をされていた。

 近くではフデリンドウが満開。
今回の旅のお供はこの子達。
 「見事な竜胆のブーケじゃのう」
 「僕達には花束に見えるけれど、これ、地面に生えていますよ」

 再び八王子城への道に戻る。
右手の建物は八王子城のガイダンス施設。
この日は何かの会合が行われていて、広い部屋には多くの人が集まっていた。
展示フロアにも親子連れや夫婦等、多くの人が居て、混雑していました。
100名城スタンプは、此処と八王子城の麓の2カ所に有ります。

 ガイダンス施設の先、道路右上の高台のベンチで昼食。
菓子パンと最近CMで見るティーコーヒーなる物を。
・・・『カフェラテと焙じ茶』を混ぜたのか。
煎茶だとコーヒーに負けてしまうから、香ばしさ強い焙じ茶と言う事なのだろうけれど、私の好みではないな・・・。

 八王子城の敷地に入り、橋を渡って御主殿への道を行きます。
私の地図だとこの辺りから谷を登って写真左の尾根に登って行く筈なのだけれど…。
最初、この場所から右折して坂を登らず、写真の背後に当たる下流側に進んで登る道を探していました。
どうにも斜面を登る道が見当たらず、御主殿への道を進みながら探す事に。

 写真の橋の袂から登る道に入るのが正解。
写真左から登ってきて、この小さい橋を渡り、左折(写真だと右側)の細い登る道に入ります。

 細いながらも踏み跡が続いています。

 此れが太鼓曲輪尾根。
尾根道は踏み跡が有り、第一~第五堀切間に迷い込みそうな明確な支尾根も無いので、踏み跡を辿って、尾根を歩いていれば、堀切等の遺構を見る事が出来ます。
唯、御主殿へ降りる道の入口は、小さな看板が有るだけなので、見落さないよう、注意が必要かと。

 尾根では山躑躅の花がチラホラと。

 第二堀切に到着。
堀切は尾根を直進してくる敵の移動を妨げる為に尾根を切り、掘った物。
写真右手と左手の尾根は元は繋がっていたのですが、この部分で掘り下げているのです。

堀切の底に立つとこんな感じ。
大人の身長よりも深く掘り下げている事と急な斜面になっているのがお分かりかと。
此処で尾根を登って来た敵を上から弓や鉄砲、槍等で攻撃して防ぐのでしょう。

 次は第三堀切。
此処が巨大なんです。
写真右手の切れ落ちているのが堀切。

 北側を見ると、御主殿に渡る曳橋が眼下に見えました。
丁度曳橋の南側の尾根上なんですね。
此処を突破されて、斜面を降りられると、御主殿への近道になってしまいます。
御主殿への斜面は急斜面で、すんなり降りられるものではないのですが、これも手を加えて急にしているのかな?
此処は、太鼓曲輪において、重要な場所だったのではないかな。

 第三堀切の底から先程立っていた堀切の東側を見る。
堀切の深さととても急である事が分かるのではないでしょうか。


 私は178㎝の身長が有るのですが、こんな感じ。
此処を気に掴まりながら下りてきたのですが、なかなか大変でした。
この斜面を弓や鉄砲に狙われながら登るのか・・・。
上の方に行けば、上から槍で突かれるだろうし、此れはたまらないなぁ~。

 北条氏が本気で力を注いで急いで整備していた八王子城。
その気持ちと力、本気度が分かる光景です。

 第四堀切の方に登ると、小さな石垣が。
掘り下げた際に出た石を積んだ物なのでしょう。
人の膝位の高さなので、防御施設と言うよりも、平らにならした尾根上の土が流れるのを防ぐ為なのかな?

 第四、第五堀切は第三堀切迄に比べると小さい物。
第五堀切迄見て、来た道を戻りました。
第二、第一堀切を見る為です。
写真は第二?第一?どっちだったっけ?
此れもとても深くて急な堀切でした。

 第一堀切を過ぎ、そのまま太鼓曲輪を下って行きました。
眼下には、ガイダンス施設が。
ガイダンス施設から見えた南側の尾根は、太鼓曲輪尾根だったんですね。
この急な尾根は城壁の役割なんですね。

 この先道が細くなり、笹薮に覆われている個所も。
気にテープが巻かれ、『宮ノ前バス停』としるされた物と『御霊神社』と記されたが有る分岐が有りますが、此処は『宮ノ前』の道へ。
御霊神社は私が下りようとしている個所から少し集落を奥に入った場所に有る神社。
地図には載っていませんが、そちらに下りる小路も有る様です。


 中央道の上に出ました。
写真奥の橋で道路を渡ります。
御霊神社へ行く道は、もう1本隣の橋なのかな?
それとも高速の下を潜る事が出来る箇所が有るのかな?
気になりますね。
 橋の袂のフェンスには、

 『ここで遊んではいけません』

と言う看板が。
『山歩き』は『遊び』だよなぁ・・・。
橋を渡り、此処を通り過ぎる迄は、「『遊び』ではないよ!」と言う事を装わないと!

 キリッと真面目な表情をして。
写真撮影何てもっての外。

って、そう言う事ではないのかな?

 ボール遊びとか、追いかけっことか、ふざけてじゃれ合ったり、いたずらで物を投げる、落とす・・・とか、道路に物を落としたり、人が落ちたり・・・そう言った事故に繋がる事柄について言いたいのだろうけれど、「遊んではいけません」と言うのだけではどうも合っていないと思う。


 で、此処に辿り着く。
野原の向こうの道に出て、山歩きは終了なのだけれど、野原と道路の間には杭が点々と打たれていて、その間にはネットが。
イノシシ除けのネットなのだろうけれど、私有地への進入禁止のネットと言う感じも。
でも、道路に続く道は見当たらず、「この腹を横切ると、地元の方に何か言われてしまうのかな?」と、悩む事に。
結局サッと小走りで野原を横切って道路に出る事にしました。

が・・・・此れが困った事に。
写真奥のブロック塀沿いには小川が流れており、野原を下りて行くとそれに気づいて「塀まで行くと川に落ちるから、その手前で左に曲がって道路に出よう」と言う事に。
でも、野原の草で見難いのですが、川の近くの野原数mは、川の水が染み出ていてドロドロのぬかるんだ湿地状態。
気付いた時には既に遅し・・・。
ズブっと泥に足が沈み、登山靴は上部迄泥に沈み、足を挙げた際に飛び散った泥でズボンの前も後ろも泥が点々と。
洗う場所も無く、その姿で帰る事に。

 太鼓曲輪の堀切は、人の手に拠る巨大な防御施設でしたが、このぬかるみは自然のトラップ。
まんまとはまってしまいました・・・。

 道路を歩いていると、お地蔵さんが。
時代は分からなかったけれど、長年この地で集落の方々を見守っているのでしょう。
 左手の棒には『榛名神社』の御札が。
この付近に榛名神社があるのかな?

 お地蔵さんの前にハーゲンダッツが供えられていました。
アイスが御供えされているのは初めて見たなぁ~。
 『ストロベリー&ホワイトチョコレート 期間限定商品』 
なかなか良い物をお供えしていますね。
確かに暑い夏にはお地蔵さんだって冷たい物が欲しくなるだろうし、そう言った物の方が喜んでくれるかな?

 春のこの時期なら何が良いのかな?
山菜とか季節の物も良いけれど、朝晩は、肌寒い時が有るから、朝晩は温かい物、晴れた昼間は冷たい物も可かな。

 「誰がどのような思いで御供えしたのかなぁ~」
そんな事を想像しながら高尾駅迄、泥だらけの靴とズボンで歩いていました。



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