日記を読み返してみた。
九月の後半はやはり体調はあまり良くないと書いてあった。
一日中傍にいて足を揉んでいたという日もあった。
それでも食事はできていたけれど少し食欲は落ちているとも書いてあった。
やっぱり....こんなことになっていく前兆だったのだと再確認が出来た。
この頃....今でも忘れられないことがある。癌になってから二年くらいの
闘病生活だったけれど.....その中で色んな辛い事もあったのに頑張って
明るく振舞う事も多かったじいちゃんパパさん。
色んな辛い事.....ブログには全部書くことはできないので理解して頂くのは無理としても
私から見て...いつも偉いなぁ~と感心していたくらいだった。
そんなじいちゃんパパさんだったけれどこの時期に今でも忘れられない光景がある。
それは今までどんなに辛い事があっても涙を見せなかったじいちゃんパパさんが
ベットの上で.....なんだか....悲しいなぁ.....と言って涙を拭いていたあの日。
いつもとは違った。
どうしたの? と聞いてみると...今までの様に思うようには動けなくなってしまった
だから.....悲しい。
この頃は静かに寝ている事が多く口数も少ないなっと思ってはいたのは確か....
元々....活動的な人なんだもの......この涙にはこたえた。
あの日....出かけてみようかと誘ってあげれば良かったんだ。
体調が悪そうだったからその言葉は出なかったけれど
もしかして..誘ったらドライブでも出来たかもしれないな。
一緒に出掛けるのは嬉しいといつも言っていた人だから。
その流した涙の事を息子に話した。
息子が静かに言った。
お母さん.....そういう時はね。
お母さんが涙を拭いてあげなくてはダメなんだよ。
今度は拭いてあげてね。
私....えっ。
気が付かなかった....そんな事。
息子の優しさに今でもそのことを思うと泣けてくる。
母の事でも母上様の事でもじいちゃんパパさんの事でも後悔のないようにと自分では全力でやってきた。
だけど....だけど....やっぱり....いっぱい....後悔は残ってしまった。