古今東西ポケモンノベル

ポケモン二次創作小説紹介ブログ

ポケモン小説合同誌企画「ボックスたんぺん いろちがい」

2009-10-03 23:52:06 | お知らせ・イベント
「ボックスたんぺん いろちがい」 通信販売開始!

ポケモン小説サイト「マサラのポケモン図書館」で作品発表されている方々が有志で企画された短編集「ボックスたんぺん」(主催:黒戸屋様)の第2作目が販売中。
前作も230ページを超える読み応えのある短編集でしたが、今回はなんと474ページという大ボリューム。13作品を予定しているようです。
ポケモン小説好きにはたまらない一冊になりそうです。


文庫本サイズ:474ページ
定価:500円

2009年9月27日 大阪UHA館にて催されるポケモンオンリー即売会ピカピカ☆ぱれーどにて販売。
2009年9月29日よりオンライン通信販売開始(詳しくは専用サイトへ)

夏休みポケモンノベル特集

2009-08-08 03:40:28 | お知らせ・イベント
お久しぶりです。生きています。
全く更新せず不甲斐ないです。

現在、事情により作品へのリンクをすべて取り外しております。随時再リンクさせて頂く予定です。悪しからず。

それはそうと、夏休みですね。読書はされていますか?
1年のうちで最もかたまった読書時間の持てるのが、夏休みだと思います。この夏を機に沢山の作品と出会ってみてください。
以下、夏お薦めのポケモンノベルを集めてみました。参考になればと思います。

~~夏休みポケモンノベル特集~~


【短編作品】
しあわせさがし 作:ぬおおん様
プレゼント 作:586様
「・-- ・-・ --- -・ --・(wrong)」 作:586様
ばいばい、ケンタロス 作:六々新奇(Arc)様
魂響 作:天波八次郎様
ワタッコの逆襲 作:タカマサ様
Restart←:→Start▼ 作:久方小風夜様

マニア向け傑作
常緑樹 作:三月兎(マーチヘア)様
七八〇の墓標 作:586様



【長編作品】
遅れてきた青年 作:No.017様
ポケモン。 作:六々新奇(Arc)様
ポケットモンスター「X」 作:桜の灯籠様
Dragon Breath 作:脇田様
森の洋館探索記 作:由衣様

すけっち ―a blue maple―

2007-12-20 23:13:23 | 短編作品
三回叩く、スケッチブック (本文より)


作品名「すけっち ―a blue maple― 」
作者:木崎やまと様

 「絵を描く」
 それはぼくにとって、三度の飯より好きなこと。そして、当たり前のことだった。

 ある時ぼくは、学校の雑木林へと続く坂道を進んで、一本の紅葉と出会った。
 それは、周りのどれよりも年老いた紅葉の木。

 芸術祭で出品する絵のために写生場所を探していたぼくは、その紅葉があたえる温かな印象に惹かれ、この場所を描こうと決めた。

 紅葉を前に、筆を滑らせる。スケッチブックの中にその温かさを表現しようと――
 絵に夢中になっていたぼくはふと、横に誰かの気配を感じた。
 描いている最中のクセで、スケッチブックを三回叩いた時だった。

 ぺこり

 そこにいたのは、なんと一匹のドーブルだったんだ。

魂響

2007-12-05 00:30:33 | 短編作品
 樹海の朝。
 繁茂する草木を、豪雨が残した草露を、苔生した地面を、地面に落ちた小さな実りを、
 生まれたばかりの朝日が包む。

 一匹のキモリがひょっこり起き出す。まだ重たい瞼を擦ると、キモリは嵐の通り過ぎた森の中、穏やかな日差しの中を探検し始めた。
 昨日の破壊がもたらした変化に心を弾ませながら。そうして河原を歩いていた時、砂に埋もれた一つの輝きを捉える。
 掘り出したそれは、表面がツヤツヤとして、中から規則的な音が聞こえてくる。円盤形をした金色の蓋は容易に開いた。
 
 それは、

 ────時を刻むモノ。

 キモリには初めて見るものだったが、
 不思議と、自分の手の中に納まる感触を、ずっと前からそこにあったかのように、当たり前のものみたいに感じていた。
(本文より)

 
 嵐は過ぎ去った。
 加速もせず、戻りもしない。
 やさしく時を刻み続ける豊かな森で、キモリは‘それ’と出会ったのだ。


作品名「魂響」
作者:天波八次郎様

                                  (おまけ)

Day Dream

2007-11-17 00:34:55 | 短編作品
「ずっと夢のなかだったらいいのにね」(本文より)

作品名「Day Dream」
作者:紅恋猫ろみ様


 ある町にいっぴきのムウマがいた。
 そのムウマはいたずら好きで、人騒がせなことばかりして楽しんでいるのだけれど、そんなことだけしている毎日をどこかむなしくも感じていた。
 そんなある日、ムウマはひとりの女の子に出遭う。

 病院のベッドにいたその女の子は、誰よりも真っ白で、ぼうっとした顔をしていたから、ムウマのいたずら心をかき立てた。けれど、女の子の目の前に突然現われて「ばあ!」と驚かせても、ほとんど無反応。うつろな表情の女の子は、自分はからだが弱いから、あなたとは遊んであげられないの、と言った。そして、
 「夢の中なら、自由なんだけどな」とも。

 ‘夢の中’ ゴーストポケモンのムウマにとって、それは願ったりのこと。その夜、皆が寝静まった病院。おだやかな寝息を立てている女の子の傍に再び現われたムウマは、少女の夢の中へと入っていく――

 現実と夢。二つの世界を行き来するムウマと女の子。
 二人にとって、確かな世界だったのは。

 おまけ① おまけ②