熊本への引越しまで残り11日。 東北で山歩き出来る土曜日は、今日が最後になりました。
どの山を最後にするか、いろいろ迷った結果、やっぱり私がいちばん大好きな、福島県の山に決めました。
安達太良山頂へは最初の頃に登ったので、2度めです。
4年前に夫の転勤で東京から仙台に来て、東北の大自然の中に放り込まれ、
それまでまったくインドア派だった私達が、すっかり山のとりこになりました。
東北で私が学んだことは振り返れば本当にたくさんあるのだけれど、
東北に来てから登山を始めて、50ほどの山に登りました。(重複も含めればもっとかな)
自然の中では、自分の五感で感じることを覚えた。
自然の真ん中にたっていると、それまで頭の中で言葉で考えたり悩んだりしていたことがリセットされる感じ。
ヒトが言葉を持つずっと以前はこうやって自然の中にいたはずなのだ。(山に限らず、海も含めて)
その中で、動物と同じように言葉や頭じゃなくて、自分の五感で感じとる本能を、ヒトも持っていたはず。
具体的になにか悩んでいることがあったとして、その答えがどうしても導き出せないとき、
自然の中に立ち返るといいのだと学びました。
大切なこと、必要なものと、そうでないもの。歩を進めるごとにいろんな装飾やら意地なんかがはがれ落ちていって、
そしてだんだん見えてくる、気持ちの根っことかね。
ところで今日の安達太良は、ゴンドラ乗り場では晴天なものの、
薬師岳より上の天候がいまいちで、強風のため、ゴンドラ運行が30分遅れました。乗り場には、運行を待ちわびる多くの登山客。
宮城の山では、最初から最後まで誰ともすれ違わない山も珍しくないけど、福島の山はいつ来てもひとが多い。
特に安達太良や磐梯山は整備されて歩きやすいこともあって、小さな子供連れのファミリーや年配者にも人気の山。
前回、安達太良に登った時はまったく初心者だったのに、ゴンドラを使わずに下から山頂往復し、大変な目に遭いました。
今ならたぶん、問題なく下山出来る力はついているとは思うけど、
最後は楽しく終わりたいので、、ゴンドラで薬師岳まで登る選択をしました。
幸い、30分遅れでゴンドラが運行し、安達太良山頂を目指す。
山上には雲がかかり、山頂の天候が悪いのがもうわかっているので、諦めて帰る人もちらほら。
でもそれでも山頂を目指すひとたちは、ウキウキと登っていく。
山頂に近付くにつれて濃くなるガスの中、見渡す限り白い世界を、私達は登っていく。
途中、夫が、「みんなどうして登ってるんだろう」と呟いた。自分たちも登るのをやめないのに。
山頂からなにも見えないことはわかってる。
でも山頂にいくまでの道程の間に、宝物は詰まってる。
晴れていて、山頂からの眺望に恵まれれば、本当に嬉しい。最高のご褒美だ。
だけど、それだけじゃないなにかをひとつひとつ摘みながら、霧の道を登り続ける。
(※注意:あ、登山道に咲いている花はぜったい摘んじゃいけないよっ!)
前に来た時はもっと強風で、この山頂標識にしがみつくのがやっとだった。
この木にしがみついて写真を撮り、凍えるような氷点下の寒さに震えながら、すぐさま下山した。
でも今日は、その後ろになにやらもうひとつ、「山」がそびえているのを発見!
前は気付かなかった。山頂はひょっとしたら、あっちなのでは。ということで、最後の岩によじのぼる。
霧の中に、登山者たちのシルエットが浮かび上がる。みんな同じ道を来て、同じ花を見ながら登ってきた。
最後の岩山をよじ登ったところが、「ほんとうの」安達太良山頂でした。
東北最後の山歩きはガスの中だったけど、自分にはここから学ぶことが必要な気がします。
先も見えなくなるような気持ちになることが、きっとこれからもあるけど、きっと諦めないで歩いて行ける。
ありがとう、東北。大好きだよ。これからもずっと、応援しています。
杜の都仙台を出て、今度は7月から「森の都」と呼ばれる熊本からお送りします。
あっちへ行ってもひきつづき、自然の中を歩きまわりますよん
しばらくバタバタしていて更新もままなりませんが、熊本版きのこをこれからも応援してね
変わりましたね~
熊本に行っても、明るく楽しく元気よく、頑張ってください
素晴らしかったです
九州からのUPを楽しみにしてます。
お健やかに。
お会いしたことは、無いのに、遠く熊本にお引っ越しと聞くと寂しいですね。でも、熊本からのブログの更新楽しみにしています。
まずは、荷物の整理!!頑張ってくださいね。