犬とハナウタ

山歩きブログだった「山とハナウタ」改め「犬とハナウタ」として再スタート。雑種犬ゆめとの暮らしや日々のことなど。

島原湾夕景

2012-08-17 | 熊本の観光地

うちからいつも見えている山を車で登ってみたら、そこには一面、みかんの段々畑がひろがっていた。

みかんはまだ青かった。 そうだ、そういえば冬、こたつでむいて食べるみかん、熊本産だったかも。

 

いつも見ている山がなんという山なのかも知らなかった。

でも「金峰山オレンジロード」と書いてあったから、たぶん金峰山なんだと思う。

そして驚いたことに、その峠を越えたらこんどは海が見えてきた。 島原湾だ。

うちの近くの山の裏に海があるのを初めて知った。

今後はこの山をみるたびに、その向こうの海まで見えるようになる。

 

海の向こうに見えているのは、島原半島、そして雲仙岳。確かに見える。

「確かに」というのは、太平洋岸で育った私は子供の頃、友達と港から海を眺めて、

「アメリカが見える!」「ほんとだ、アメリカが見えるー!」

という会話を交わした記憶が鮮明に残っているから。

ほんとうにアメリカが見えたのか、その頃はほんとに、見えていたのかもしれないね。

それはたぶん知多半島では、というつっこみは、純真な少女に対して無粋というものです。


さて、山をおりると漁村があった。

湾の内には漁船がたくさんとまっていて、海の見える丘の上に小さな神社があった。

河内という場所らしく、半島の先端に「河内温泉」という小さな温泉の看板があった。

熊本に引っ越してきて1ヶ月半ほど経った。

ひとつ角を曲がるたび、ひとつ坂を登るたび、知らない土地では毎日が冒険のようだ。

少なくとも、自分の住んでる場所の周りがどういうことになっているのか、

ざっと全体像を把握することは必要である気がする。

どこに川があって、どこに海があるのかといった、基本的なことも、自分でいってみて初めて、

「なるほど」と体で覚えていく感じがする。

そういうわけだからけして、たんに毎日遊び歩いているわけではないのよ。

ということにしておきましょう。

 

夏の空は劇的だ。声なき咆哮が聴こえるような、赤く染まり始めた入道雲。

空の咆哮が聴こえたかように、鳥たちの群れがいっせいに海の方から向かってきて、山へと帰っていった。

有明海に沈む夕陽を見たい。

金冠日食でも待つかのように、眩しさに目を凝らして、なんでもない一日の太陽が沈むその時を待った。

この日の日没は19時2分。もう少しで太陽が海に・・・ん?でもあのまま下がると、たぶん海じゃないよね。

金峰山からみる夕陽は、海じゃなくて、島原半島に沈んでいきました。

再び山越えをして熊本市内に戻る。といっても山の向こうまで30分くらいだ。

帰路、なんのためだろうか、みかんの段々畑に灯りが灯っていて幻想的だった。


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