ママは弱視 子育て日記

弱視ならではの視点での雑感ブログです
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夏祭りの長~い一日

2015年09月07日 | 日記
 この夏も地区の神社の夏祭りがありました。これは、地区役員さんや婦人会の方々と小中学生の保護者でつくる愛護班(子供会のようなもの)が協力して、かき氷やフランクフルト、スーパーボールすくいなどの催し物を用意し、普段接点のない世代間の交流も目的にしています。今年度、初めての愛護班役員となったわたしにとっては、これまでにないとても大きな行事となりました。
 そもそも、この役員が弱視の自分に務まるのかという不安がありました。ご近所さんが、一緒に動けるからと誘って下さったので、自分の見え方を知って下さっている方と一緒にできるなら「これはいいチャンスだ!」と思い引き受けることにしました。でも、サポートをお願いしてばかりだと返って迷惑ではないかという心配もありました。そんなこともあり、役員を引き受けるにあたっては夫にも協力をお願いして臨みました。
 お祭りの事前の集まりでは、ご年配の方々と顔合わせや話し合いがあり、どこまで伝わったかはわかりませんが、弱視のことをしっかり伝えました。そして、チケット(集会所での飲食物引換券)作りは夫にしてもらい、わたしは案内文づくり。お菓子や食材の買い出しなどは、すべて他役員さんがして下さいました。
当日は、午前8時に集合。夫もテント張りや焼き肉の準備のため、イベントは午後からでしたが、子ども達も引き連れて家族で集会所に出向き、それぞれの作業に取りかかりました。子ども達もがらんとした集会所の部屋で、二人してくじ引きの準備を手伝ってくれました。わたしは、役員さんとそうめんゆがきや地区の婦人会の方々と数種類のおにぎりを作ったりしていると、あっという間にお昼になり帰宅。
 午後は2時集合でしたが、夫はその30分前に出てくるよう言われていたので、また家族で集会所へ向かうと、神社へのお参りに誘われ同行しました。すると神事が始まり、社の中にいたこともあり、2時の集合時間が近づいても中座できない状態。ちょうど2時に一区切りがついたので慌てて社を出て集会所までの数百メートルを走りました。木々でうっそうとした社付近は暗くて足下など全く分かりません。木々の向こうに見える明るいところを目指して猛進。普段白杖を持って歩いているくせに、とにかく急がねばと転ばないように足を高く上げて進みました。もはや見えているのかいないのか、前だけ向いて走り、集会所に到着すると汗が一気に噴き出しました。 他の役員の方々は、そうめんを並べたり、くじ引きや輪投げの準備を始められていて、こんなことなら神社へのお誘いを断るべきだったと後悔していました。
ほどなくして、神社でのお参りを終えた子ども達が集会所でのお祭りにやって来ました。
 さて、わたしは二人で輪投げの担当となり、輪投げのチケットと引き替えに輪を二本手渡し、もう一人の担当者が輪の中に入ったものを取って下さるので袋で受けて子どもに渡しました。子どもが差し出してくるチケットが視野に入るようきょろきょろし、輪が落ちる音に耳をすませてそこへ袋を持って行き、お菓子の入った袋を子どもに渡し・・・わたしとしては、こんなに集中し神経を使うのは仕事をやめて以来、初めてのことでした。もちろん、子ども達の見分けなどつかないので、面識のある子ども達も完全に無視状態。一緒に担当して下さった方は子ども達のことをよくご存知で、楽しく話しかけながら場を盛り上げて下さっていました。その場で弱視を子ども達に説明するわけにもいかず、ただただ失敗しないように、あたふたと作業を続行。慣れてくると輪の落ちたところも音ですぐに把握できましたが、視野の欠けているところがどこなのかはぜんぜん意識出来ず、常に気を張っている感じでした。約1時間半のことでしたが、何とも長い時間でした。
 それにしても、他の感覚を総動員し、回数を重ねるとけっこうそれなりにできてしまうことが、弱視をもっとわかりづらくしてしまうのだろうなと感じました。実は緊張していっぱいいっぱいであることなど、外見ではわかりませんしね。
 夫の方は戸外での焼き肉焼きで大汗をかきつつ、地区の年配の方々と交流し、子ども達も楽しい時間を過ごしていまたようです。
 片付けを終えて帰宅すると、長い緊張感からの解放感と無事に終わった安堵感を味わうと同時に、疲れがどっと押し寄せました。そんなわけで、歳のせいもあるのでしょうが、酎ハイごときで悪酔いしてしまい、シャワーも夕食もとれずに倒れ込んで動けなくなってしまいました~
 〝もう、こんなに神経をつかうことなど、二度としたくない!!〟と痛感しましたが、冬にはクリスマス会が・・・
 先のことはおいておいて、今回担当したことができたのは、とにもかくにも、心ある役員さん達のお心遣いのお陰です。もちろん、細々と協力してくれた夫にも感謝しています!!

(弱視故に疲れ果ててしまった!!ということばかり書きましたが、こんなハプニングもあったのです。午前中のガスの炊飯器の点火時、ガスが少したまっていたのか「ボンッ!!」と熱風が出ました。目が悪いくせに、火を確認しようとガス釜に顔を近づけていたわたしはその熱風をまともに受けてしまいました~!!驚いたのと焦げ臭さに呆然としましたが、被害は睫毛が焦げたただけで、不幸中の幸い。でも、何だか目にも違和感がありました。一緒にいた役員さんたににも随分ご心配をお掛けしました~。慣れないことはしないに限りますね。)


 みなさん、お疲れ様&ありがとうございました!!