翌日。
6時ごろは少し晴れ間が出たけれど、すぐにまた雨が降り始めてしまった。
今日は暇だったらえのっきーさんが車を出してくれることになってたけど、どうかなぁ・・・。
と、思ってたらぶるっと携帯が鳴った。
残念ながらえのっきーさん、今日は忙しいみたいだ。
しかも、大雨・洪水警報が出てるとのこと。
何ですとーーーー!!
ヤクスギランドに行きたかったけど、この雨じゃカメラも使えそうにないし・・・。
今日はバスに乗って大川の滝まで行ってみることにしよう。
帰りに尾之間温泉に寄ってお昼を食べようと思ったので、着替えとタオルをリュックに詰める。
昨日はいてたジーパンはすっかりしけっているので、部屋着用にと持ってきたシャカパン(古い・・・)を履いて、さあ出発。
それにしても凄い雨だ。
安房のバス停にたどり着くまでにすでにだいぶ濡れてしまった。
ホテルからバス停までやや坂道になっているので、路面を雨水がざーっと流れ落ちてゆく。
都会でここまで雨が降ってたら電車位は止まっちゃうだろうなぁ。
バス停でバスを待つ間も物凄い雨だった。
やっとずぶぬれのバスがやって来た。
運転手さんに行き先を告げて乗り込む。
てっきり誰もいないと思ってたのに、薄暗い車内に女の子がぽつんの座っていた。
帽子をかぶって首にタオルをまき、ウエストポーチのやや登山系ルック。
明らかに観光客っぽい。
「どちらまで行くんですか」
と声をかけると、大川の滝までだと言う。
なんだ、一緒じゃん。
「あ、一緒ですね。良かったらご一緒しません?」
「いいですよ」
女の子はにっこり笑った。
ノーメイクの顔立ちは大人っぽく見えてたけど、笑った顔は幼い。
年下かもしれない。
こうして今日の旅の道連れが決まった。
2人で並んで降りしきる雨を眺めながら、自己紹介を交わす。
彼女は22歳でまだ大学生だった。
屋久島には大学の卒論の為に来たんだそう。
難しいことは良く判らないけれど、屋久島の生態とかそういうのを調べてるらしい。
若い女の子で、何か珍しいな。
どうも、もともと高校生ぐらいの頃から屋久島に惹かれていたんだそう。
はぁ~・・・・。
いろんな人がいるもんだな。
でも、屋久島大好き!ってなる人って大抵、皆どこか、一種の信仰めいた磁力で屋久島に魅入られてしまう処があるような気がする。
そういえば田口ランディさんはエッセイの中で、屋久島のことを「島自体がひとつの神社のようなもの」と表現されていたっけ。
屋久島は、そうやって島に似た波動を持つ人を引き寄せる神力と言うか、何かそんなようなモノがあるんだろうな。
雨は強くなったり、弱くなったりしながら降り続く。
ところで、私は安房を越えてからは千尋の滝辺りまでしか行ったことがなかったので、バスの車窓から見える雨に濡れた景色もまた見てて楽しめた。
思わず途中下車してしまいたくなるような雰囲気の川にかかる小さな橋や、雑草がもわっと生い茂って、山の方へ向かう小道が見える道端など、心惹かれる光景がいくつもあった。
一度のんびり、屋久島一周なんてのもしてみたいな。
30分も走ると途端に海が近くなる。
タイドプールで有名な栗生海岸が見えてきた。
この海は屋久島で一度潜ってみたい場所だ。
栗生を過ぎると途端に道が細くなる。
草が生い茂った道が海岸沿いになだらかに続く。
バスは栗生までしか行かないモノが多く、終点の大川の滝まで行ってくれるのは一日に午前と午後の2本しか通らない。
ネットで大川の滝を観に行った人の感想などを読んでると、車の運転が出来ない人は大抵栗生から滝まで歩いて行ってる。
しかし、距離にして4キロほどもあるらしく、なかなか大変そうだった。
今回、旅の計画を立ててる時、「でも実際に歩いてる人がいるんだから大丈夫じゃないかな?」と私も始め、栗生から滝まで歩いてみよう、なんて思っていたけれど、実際にバスで走ってみてかなりの距離があることが判った。
うーん・・・歩かなくて正解だったかな。
雨足は弱くなってきた。
雲が流れてる。
もしかしたら、晴れるかもしれない。
そう思っていた矢先に、窓の向こうにそびえる山合いに滝が見えてきた。
6時ごろは少し晴れ間が出たけれど、すぐにまた雨が降り始めてしまった。
今日は暇だったらえのっきーさんが車を出してくれることになってたけど、どうかなぁ・・・。
と、思ってたらぶるっと携帯が鳴った。
残念ながらえのっきーさん、今日は忙しいみたいだ。
しかも、大雨・洪水警報が出てるとのこと。
何ですとーーーー!!
ヤクスギランドに行きたかったけど、この雨じゃカメラも使えそうにないし・・・。
今日はバスに乗って大川の滝まで行ってみることにしよう。
帰りに尾之間温泉に寄ってお昼を食べようと思ったので、着替えとタオルをリュックに詰める。
昨日はいてたジーパンはすっかりしけっているので、部屋着用にと持ってきたシャカパン(古い・・・)を履いて、さあ出発。
それにしても凄い雨だ。
安房のバス停にたどり着くまでにすでにだいぶ濡れてしまった。
ホテルからバス停までやや坂道になっているので、路面を雨水がざーっと流れ落ちてゆく。
都会でここまで雨が降ってたら電車位は止まっちゃうだろうなぁ。
バス停でバスを待つ間も物凄い雨だった。
やっとずぶぬれのバスがやって来た。
運転手さんに行き先を告げて乗り込む。
てっきり誰もいないと思ってたのに、薄暗い車内に女の子がぽつんの座っていた。
帽子をかぶって首にタオルをまき、ウエストポーチのやや登山系ルック。
明らかに観光客っぽい。
「どちらまで行くんですか」
と声をかけると、大川の滝までだと言う。
なんだ、一緒じゃん。
「あ、一緒ですね。良かったらご一緒しません?」
「いいですよ」
女の子はにっこり笑った。
ノーメイクの顔立ちは大人っぽく見えてたけど、笑った顔は幼い。
年下かもしれない。
こうして今日の旅の道連れが決まった。
2人で並んで降りしきる雨を眺めながら、自己紹介を交わす。
彼女は22歳でまだ大学生だった。
屋久島には大学の卒論の為に来たんだそう。
難しいことは良く判らないけれど、屋久島の生態とかそういうのを調べてるらしい。
若い女の子で、何か珍しいな。
どうも、もともと高校生ぐらいの頃から屋久島に惹かれていたんだそう。
はぁ~・・・・。
いろんな人がいるもんだな。
でも、屋久島大好き!ってなる人って大抵、皆どこか、一種の信仰めいた磁力で屋久島に魅入られてしまう処があるような気がする。
そういえば田口ランディさんはエッセイの中で、屋久島のことを「島自体がひとつの神社のようなもの」と表現されていたっけ。
屋久島は、そうやって島に似た波動を持つ人を引き寄せる神力と言うか、何かそんなようなモノがあるんだろうな。
雨は強くなったり、弱くなったりしながら降り続く。
ところで、私は安房を越えてからは千尋の滝辺りまでしか行ったことがなかったので、バスの車窓から見える雨に濡れた景色もまた見てて楽しめた。
思わず途中下車してしまいたくなるような雰囲気の川にかかる小さな橋や、雑草がもわっと生い茂って、山の方へ向かう小道が見える道端など、心惹かれる光景がいくつもあった。
一度のんびり、屋久島一周なんてのもしてみたいな。
30分も走ると途端に海が近くなる。
タイドプールで有名な栗生海岸が見えてきた。
この海は屋久島で一度潜ってみたい場所だ。
栗生を過ぎると途端に道が細くなる。
草が生い茂った道が海岸沿いになだらかに続く。
バスは栗生までしか行かないモノが多く、終点の大川の滝まで行ってくれるのは一日に午前と午後の2本しか通らない。
ネットで大川の滝を観に行った人の感想などを読んでると、車の運転が出来ない人は大抵栗生から滝まで歩いて行ってる。
しかし、距離にして4キロほどもあるらしく、なかなか大変そうだった。
今回、旅の計画を立ててる時、「でも実際に歩いてる人がいるんだから大丈夫じゃないかな?」と私も始め、栗生から滝まで歩いてみよう、なんて思っていたけれど、実際にバスで走ってみてかなりの距離があることが判った。
うーん・・・歩かなくて正解だったかな。
雨足は弱くなってきた。
雲が流れてる。
もしかしたら、晴れるかもしれない。
そう思っていた矢先に、窓の向こうにそびえる山合いに滝が見えてきた。