masumiノート

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地域住民への供給は当然でしょうか?

2016年10月08日 | ひとり言

前記事の地域住民への供給は当然です。

こうちゃんは「供給しなければならないだろう」と言うけど、

私は素直に頷けない。




店の営業を続けて行くためには、経費を賄えるだけの収益(売上)が必要です。

その“売り上げ”も、過当競争による低マージンで、
特に地場零細3者店は仕切格差による顧客流出で販売数量も激減させてきました。


平成18年の組合調査では、7割から8割のガソリンスタンドが毎年600万円程度の赤字経営を余儀なくされていることが報告されています

この頃、世間のガソリンスタンドに対するイメージはどんなものだったでしょうか?




ピーク時の約半数にまで減少したガソリンスタンド。
多くの地場零細店が廃業に追い込まれました。


今も営業を続けている全国の地場店は地域への供給を担っているという使命感もあって、身銭を切りながらも営業を続けてきたところが多いのです。

業界の歪みが是正されることを願いながら。
(しかしそれは間に合いそうもありません)




地場3者店の仕入れ値、時にはそれ以下の価格で販売する販社や大手特約店等が運営するセルフでは、消費者は自走車への給油は行えますが携行缶への給油は出来ません。
消防法ではスタッフ給油は認められているので、地場店でセルフに改装したような店ではスタッフが携行缶への給油をサービスで行うところもありますが、販社や大手特約店クラスの販売店ではそれを行いません。
小口配達を不採算だとして切り捨てたのと同じ理由だと思います。

窓を拭く大手特約店クラスのセルフもありますが、その目的は“油外販売”です。

また大阪の(スタッフ給油の)PB-SSではバイクへの給油は1リッター10円増しとしているところもあります。
全国では(消費者が自分で給油する)セルフでもバイクは5-8円増しというところもあるようです。


仕切格差が表に出ておらず、公にすることもできなかったなかで、セルフではセルフと言うだけで行わずに済む様々なサービス(窓拭き・ゴミ捨て・タイヤの空気圧点検など)を、地場零細店はフルであるがために以前と同じように提供してきました。
(※全量系列仕入れの場合)仕切格差によって僅か数円の低マージンしかない状況になっていても。


※誤解のないように願いたいのですが、そういったサービスを行うことが嫌で書いているわけではありません。
バイクへの給油も“何円増し”など、毛頭考えておりません。




普段は安値店を利用し、地場店に見向きもしない消費者が大震災時には給油に来る。
その時は感謝しても、“のど元過ぎれば”...

その姿は、
「セルフでは買えないから」容器への給油の時だけ「ここがあって助かる」とやってくる消費者の姿と重なります。



灯油の巡回販売業者が当地を回るようになったとき、「向こうは家まで来てくれて○○円なのに、お前の所はこっちが店まで来てやってるのにそんなに取るのか」と、まるで暴利を貪っているかのような言われ方もしました。

卸し格差が公にされていなかったので仕方がないとは思いますが、。



巡回業者、ホームセンター、セルフ...
次々と自店の仕入れ値で売る店が出現し、灯油の販売量も激減しました。

シーズン中は朝から晩まで走り回っていた灯油配達用のローリーも、2台は必要なくなり1台は廃車しました。
阪神淡路大震災のときアルバイトを含め5-6人いた従業員も今はもういません。


当初「向こうは家まで来てくれて○○円なのに」と言わしめた灯油の巡回販売価格は、昨シーズンは当店の配達価格と同じ値段でした。

元売再編でもし系列安・業転高になり、もしも、万が一巡回業者と価格が逆転して「お宅の方が安いから配達して」と注文されても無理です。

変わらずに当店をご愛顧下さった顧客のご注文(配達)ですら、シーズン中は翌日に回させて頂くこともあるくらいですから。




7-8割の販売店が毎年600万円の赤字となり、
「赤信号皆で渡れば怖くない」と系列店でありながら「業転を仕入れよう」という風潮が高まり、
「我々には業転以外生き残る術はないのか」というような状況なかで、

時には1リッター18円も安い業転玉の出現を目の当たりにしても、

「世界情勢等で供給不安が起きれば、元売が継続的に供給を保証するとしている系列玉であっても、オイルショックの時と同じように元売は前年比何%と制限をかけてくるだろう。だからうちの店を信用して来てくれている“お客さん”のためにも業転玉を取るわけにはいかないのだ」

そうやって店を続けてきたのです。



事後調整や特価、マージン保証等で優遇された仕入の特約店や、安い業転玉を仕入れて安値量販する店には分からないでしょうが、

どんなに苦しくても業転を取らずに身銭を切りながら全量系列仕入れを貫いている販売店にとって、自店で販売している燃料油は、個人事業主さんのコメントにもあったように、正に“血の一滴”。



店を続けて来られたのは、“お客さん”のお蔭です。

※“お客さん”というのは、窓を拭いてほしい時だけ、タイヤの空気圧を見てほしい時だけ、セルフでは買えない容器だけ、そのような人達のことではありません。





もしも大震災が起きたとしたら、
その時まだ店を畳んでいなければ、血の一滴は、店の経営を支えてくれた“お客さん”にお分けしたい。

私はそう思っています。



・・・とはいえ、

大震災で実際に店の前の道路に給油待ちの車が並ぶような事態になれば、混乱を回避するために順番に給油をこなしていくしかないのかも知れませんが、




そしてこのブログは地域住民の目に留まることもあると思います。
そのとき、当店を利用されていない方は快く思うはずがありません。

そういう事を考えれば、店を畳んだ後もこの地で生活をしていく私にとって、こういう記事を公開することは・・・かなり・・・気が重いです。

全国の地場店が“何も言わずに”店を続け、そして“何も言わずに”店を畳むのも、そこら辺を考慮してのことではないかと思ったりもします。



でも私は書かないわけにはいかないのです






2014年6月25日の「ぜんせき」に掲載されていた記事を再掲します。

災害時の“最後の砦” 地場SSの重要性説明

全石連の河本副会長・専務理事は、東日本大震災直後から石油製品の安定供給に尽力したSS現場の従業員らの懸命の取り組みを説明した。
「ある大手のSS企業では、就業規則で震度6以上の地震が発生した場合、出社してはならないといったことがあったと聞く。これでは地下タンクにいくら在庫があっても、供給してはならないということになってしまう」と概況説明したうえで、

「こうなると、就業規則がないような個人商店SSの人が供給せざるを得ない。
上流のほうでいかに供給体制を整えても、SS現場での震災時における火事場の馬鹿力で供給してくれる方々がおられなければ、石油が欲しいという被災者のご要望に応えることができなくなってしまう」と安定供給を支える中小地場SSの重要性を訴えた。

*****



災害時の最後の砦と言われるガソリンスタンドですが、
(業界紙にも書いてありましたが、)ガソリンスタンドは困ったときだけ現れるスーパーマンではないのです。

既に多くのガソリンスタンドが仕切り格差によって疲弊し、その姿を消しました。



今、疲弊しながらも顧客への供給責任を果たすべく踏ん張っている地場3者店が、もしも大震災が起きた時、自らも被災者となりながらも、それでも店を開けるとすれば、それは自店の顧客のためではないでしょうか。




PS
「いつも利用しているガソリンスタンドへ」というアナウンスは、混乱を回避するため(消費者にとっても)必要だと思います。














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