美しき日本の四季(鎌倉大谷記念美術館)

ここは前々から行ってみたかった美術館、遂に行く事ができました。
家から小一時間、夏のような陽射しを浴びながらの自転車行脚です。

涼しげな美術館はホテルニューオータニ前会長大谷米一さんの別邸
を改装したもの。場所が駅からちょっと離れているせいもあって、
お客さんは地元の人なのでしょうか、落ち着いた方が多く、私は汗
みずくのＴシャツ姿でちょっと恥ずかしかった...

一階のテラスに面した広い洋室には御舟の作品を左右に前田青邨の
『牡丹』いきなり贅沢な展示です。御舟の『春の山』は意外な感じ
がしました。風が吹いているような、吹いていないような...こうい
う曖昧な感じで描かなさそうに思うのですが。『木苺に蜂』も何だ
か可愛らしい作品です。大谷前会長の知遇が描かせた作品なのかも
しれません。

脇の和室には上村松園の『柳さくら』が床の間に...いいなぁ...

第二展示室、額紫陽花を描いた小林古径の『八仙花』はうっすらし
た紅をさした青みがとてもみずみずしい。前田青邨の『紅白梅』は
顔料をたらしたような紅白梅の競演、生気を感じます。一方、安田
靫彦の梅は花瓶に挿した『紅梅・絵唐津瓶』、一輪だけこちらを向
いた、明るく桃さす小さな花びらがとても美しい。

二階の展示室では前田青邨、大きな下限の月を桔梗・撫子・女郎花
がぐるりと囲みます。写実的な作品が多い中、色を抑えたこの作品
は図案のような印象で、とってもモダンな感じ。

そして杉山寧の『枝柿』、紅く色をつけた葉に囲まれて、熟した柿
の実ひとつ...何だろうねこの柿は...葉は虫が食っていたり、柿の
実も汚れているけれど、構図がとってもよくて、持ち帰りたくなっ
てしまいました。

他にも横山大観や伊東深水、奥村土牛、竹内栖鳳など、近代日本画
の有名どころの作品が観られます。素人の私が言うのも何ですが、
レベルが高いように思いました。

・美しき日本の四季(鎌倉大谷記念美術館) 5/27 まで...

＃ この美術館の休館日は日、月曜日(祝日開館)と、変速的なので
＃ 気をつけてください...GW中は 5/6 までは毎日開館です...