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小林古径展再び...(東京国立近代美術館)
美術
/
2005-07-16
展示替え後も訪れようと思っていた小林古径展です。ちょっと油断
していたらあっという間に会期末でした。金曜日は午後八時まで開
館しているのと、ちょっと体調がすぐれなかったのとで、早めに仕
事を切り上げて、週末の夜、美術に親しむ事にしました。
夜といっても観覧している方は結構いらっしゃいます。だんだんと
夜間の展示も一般的になっているのでしょう。絵画を観てから晩飯
を食べるのも乙なもの。仕事を持つ身にはありがたい傾向ですね...
大分作品が入れ替わっていました...
『竹取物語』の後半は『別離』『昇天』『不尽山』の三枚。特に二
枚目の天に昇っていくかぐや姫は、多くの付き人を従えてとても豪
奢です。一行を取り巻く、蓮の花と茸を足したような不思議系の植
物は、古径の創作でしょうか...とてもユーモラスでした...最後は
どうして富士山なのかと思ったら、竹取物語には富士山の由来が記
述されていたようですね(
Wikipedia 竹取物語
より)...
さて、古径の描く女性としては『羅浮仙』が印象的。頬をふくらま
せた感じは前期の『馬郎婦』を思い起こさせますが、向かって左手
から観たときの、梅の木の奥から浮かび上がるようなうっすらと桃
色した様子は、まさに梅の精...私も酔うと寝てしまう性質なので、
酔ってまどろむひとときに、こんな妖精に出会えたらいいなぁ...
などと夢想しました。
前回惹かれた植物系、今回は何枚かあった柿の絵の中で、木に生っ
ているのがとても好ましい。古径の柿っていい色してますよね。背
景の淡いと枝の微妙な灰緑、そして柿...前期の『秋采』ほど立派で
はないけれど、とても渋味のある絵でした。あとは『紫苑紅蜀葵』。
右から紫苑、左から紅蜀葵、二枚の金地の屏風は鮮やかでした...
今日はぎりぎり八時までねばったので『極楽井』を堪能できました。
着物の柄と絹本の地とがとても調和しています。和服はやっぱり日
本画だなぁ...としみじみ。柄杓持つ白い手も、しなやかな感じでと
ても美しいのだな。
あとは『孔雀』。画面いっぱいの濃緑の羽に金泥をあしらっていて、
とても明るい孔雀。前期は闇夜の『木菟』が展示されていた場所で
す。タイプの異なる絵がこのように展示されるのも、いとおかし...
・
小林古径展
・前期の感想はこちら(
小林古径展(東京国立近代美術館
)
コメント (
1
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コメント
Unknown
(
おけはざま
)
2005-07-16 09:44:50
こんにちは.
『羅浮仙』ですか.ぼくが感情移入するにはちょっと神々しすぎます.
『花』みたいなシチュエーションがイイですね.
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『羅浮仙』ですか.ぼくが感情移入するにはちょっと神々しすぎます.
『花』みたいなシチュエーションがイイですね.