美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




作家、二十代前半に描かれたオフィーリア、この作品の忠実に写さ
れた緑とモデルの女性...

会場ではミレイが写生した風景を紹介していて、それが今でも同じ
ようにあるのに驚かされます。そんなミレイが描いたオフィーリア
は水の中に引きづり込まれつつあります...世をはかなむ間もなく沈
み行く少女...そう、それはとても迫真に満ちています。水を含んだ
洋服がとても重そうに見えます...

こういうのを唯美的って言うのかな...

自然を精緻に描くこと。少女を精緻に描くこと。それは当時の絵描
きさんの宿命のようなものかもしれません。私にはそれがある種の
呪縛のように思えました...

唯美的と言われるミレイの作品にはあるイメージがあったのですが、
実物を観たらちょっと違う感じがしたのでそう書いてみました。

私的に耽美とか唯美とかのイメージに合う作家をあげてみると、モ
ローとかロセッティとかクリムトとか...当然、オスカー・ワイルド
のサロメなんかも入ってくるのですが...
で、そういった作品にはどこか詩的なものを感じたりもします...
# クリムトが観たくなってきてしまった...う~む...

そうそう、昨年、フィレンツェで観たボッティチェリの作品にもと
ても詩的なものを感じました。それは本人が言うところの『神的な
もの
』と言い換えていいように思います。

だからといっていつものごとく結論はありません。ただ、とらえど
ころのない自分の感覚についてあれこれと書いているだけです。
# いつものように...

ミレイ展 (Bunkamura ザ・ミュージアム) - 10/26 まで...

なお、本展の鑑賞にあたっては「UK-JAPAN2008」よりチケットをい
ただきました。必ずしも意図にあった感想ではないかもしれません
が、ご容赦ください。

コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )



« アネット・メ... 「引込線」 -... »
 
コメント
 
 
 
Unknown (rossa)
2008-09-06 07:11:31
lysanderさ~ん☆こんにちは☆
オフィーリア を建て替え前の王子にあった兵庫県立美術館で観ました。Bunkamura で、また会えるのですね☆教えてくださってありがとう。
rossaも、ミレー~モロー~クリムトに、何かつながる感覚を覚えます。<耽美>と<浮遊感>と<刹那>。そこが、<美の居場所>と思います☆

 
 
 
確かに (Tak)
2008-09-06 21:22:59
こんばんは。

こてこてのクリムト見たくなりますね。
確かに。
 
 
 
Unknown (lysander)
2008-09-06 23:17:29
rossaさ~ん☆こんにちは☆
コメントありがとうございます。

ちょっとまぎらわしい書き方をしてしまったのですが、
> <耽美>と<浮遊感>と<刹那>。
> そこが、<美の居場所>と思います☆
ことミレイの場合はそれが弱いのではないかなぁ...
と思ってしまったのです。
今回はその画業を振り返る展覧会でしたが、根っこは
アカデミックな人ではないかと...
# rossaさんのイメージを壊しているようならすいません...
 
 
 
Re: 確かに (lysander)
2008-09-06 23:19:15
Takさん
こんばんは

> こてこてのクリムト見たくなりますね。
とても観たいのです。
そして夏休みはまだなのです...(^^;
 
 
 
 たしかに。。。 (rossa)
2008-09-07 00:42:08
lysanderさ~~ん☆

ほんと!rossaのイメージを壊しています。(笑)☆

あなたの勘違い。。。。とは、申しません。
たぶん、(鑑賞者=lysanderさん)が、アカデミック。なのです。
 
 
 
Re: たしかに。。。 (lysander)
2008-09-07 18:24:19
rossaさ~~ん☆

> ほんと!rossaのイメージを壊しています。(笑)☆
ですよね...☆

ごめんなさい。

> (鑑賞者=lysanderさん)が、アカデミック
私はアカデミックからは遠いところにいる者ですが、
コンサバとは言われたことがあるかも...(^^;
 
 
 
ミレイ (とら)
2008-09-18 21:58:56
ミレイはやはりアカデミズムの画家ですね。
それがこの展覧会で明らかになったと思います。
唯美主義なる言葉ははじめて聞いたのでコメントできませんが、われわれの知っている耽美主義とは大分距離があるように思いました。
 
 
 
Re: ミレイ (lysander)
2008-09-18 23:04:58
とらさん
こんばんは

> ミレイはやはりアカデミズムの画家ですね。
> それがこの展覧会で明らかになったと思います。
> 唯美主義なる言葉ははじめて聞いたのでコメントできませんが、
> われわれの知っている耽美主義とは大分距離があるように思いました。
ちょっと自信なく書いていたので、とらさんのコメントを
とてもうれしく読ませていただきました。
どうもありがとうございます!
 
 
 
TBさせて頂きました。 (m25)
2008-09-22 00:48:52
まさに徒然に、といった感じで感想を述べられてるのが印象的でした。
素直な感想のシンプルさがなんだかいいな、と思いました。

 
 
 
Re: TBさせて頂きました。 (lysander)
2008-09-23 04:20:52
m25さん
こんばんは

コメントとTBありがとうございます。

> 素直な感想のシンプルさ
そういう風にしか書けないもので...(^^;
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。