美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




今日は赤坂で晩飯を食べた後、時間が早いこともあって、ふらふら
と散歩した。あてもなく歩くほど意志が強いわけではないので、何
となく六本木をめざす。

夜風に吹かれたくなる事もあるのです...

そして結局ABC(青山ブックセンター)に吸い込まれてしまいまし
た。何だ、いつもと変わらないじゃん...

今日はこんな本を買いました。
地上にひとつの場所を(内藤礼作品集)

内藤さんは光を使ったインスタレーションを制作しています。以前、
教育テレビの『美と出会う』で、直島にある『このことを』という
作品が紹介されていて、ずっと気になっていた作家です。

『このことを』は木造の『きんざ』という建屋の中にあります。屋
内に照明はありません。壁の地面に接するところが隙間になってい
て、そこから外光を採っています。建物いっぱいに広がる白くて大
きな円が、ほのかに照らされます。眼が慣れてくると、そこかしこ
に置かれるちいさなオブジェが見えてきます。

私は実際に観たことはないのですが、番組ではそんな風に紹介され
ていて、この作品集でもそんな様子が再現されていました。テレビ
でみた内藤さんはとても繊細な感じの人で、作品にもその人柄がし
のばれます。

直島には一度だけ行ったことがあるのですが、『きんざ』は予約が
必要で、外から観ただけになってしまいました。無理してでも観と
けばよかった...

直島では『家プロジェクト』として、他にもいくつかの建物と作品
のコラボレーションが観られます。『オランダの光』にも出てきた
ジェームズ・タレルの作品が置かれる『南寺』は安藤忠雄の木造建
築。照明のない真っ暗な空間にじっとしていると、ほのかに浮かび
上がってくる光の作品です。見えなかったものが見えてくる、そん
な不思議な経験をさせてくれる作品です。

内藤さんの作品も、きっと時間帯によっていろいろな表情をみせる
素敵な作品ではないかと予想しています。

さて、内藤さんの作品集に戻ると、紙のざらっとした手触りがよく、
印刷もきれいなのでお勧めです。
# ただひとつ、テキストを寄せているのが福田和也と中沢新一と
# いうのが、どうもしっくりこないのですが...


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コメント
 
 
 
Unknown (azumi)
2006-02-01 22:46:49
落武者の行方さんのところから来ました

古い記事にTBはってしまって、すみません

この作品、とても良かったです…

本も欲しいです~
 
 
 
Unknown (lysander)
2006-02-02 02:04:40
azumiさん

TBありがとうございます。



そういえば、赤坂だった...そんなこともあった。

ということを思い出しました。



閑話休題。



『きんざ』、いいですね...

わたしも数年前に、イサム・ノグチ庭園美術館と

直島をはしごした口です。

今年あたり、再訪しようかなぁ...
 
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