美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




先日、急に読み返したくなった本です。読了。

文庫本を読む時に、気になるページの端を折る癖があります。
6年前に読んだきりになっていたこの本には、折れてるページ
がやたらとありました。再読していると気恥ずかしくなります。

もともとは昭和三十年頃に書かれたエッセイです。消費社会の
萌芽が生まれつつあって『もはや戦後ではない』と言われてい
た時代です。『太陽の季節』やそれに共感する若者の心理など
も本書の中では考察されています。

より豊かに。より快適に。それだけを目的に暮らしていくので
あれば、子供なんて作らず身の回りのものを整えていけばいい
ではないか。人との摩擦を面倒に思うなら、結婚なんかせずに
一人で生きてゆけばいいではないか。五十年前に懸念されてい
た若者像や家族像は、今の時代には当たり前のものになってい
ます。しかし、著者は、そこには幸福はないだろう、そう言っ
ています。

青春、恋愛、家庭、職業、身の回りのことを題材にしながら、
自分を律すること、ありのままを受け入れること、大人になる
こと、それこそが幸福になる道だろうと説いています。

人間そんなに変われるものではありません。三十も半ばになっ
て性格を変えようと思ったら脳みそ洗うしかないでしょう。た
だ、気の持ち方ならば工夫できるように思います。

最近は何かと心穏やかでないことが多いので、もう少し落ち着
くようにしたいな。そう思いました。

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