日記から
・2015年6月6日(土)
岩本裕「世論調査とは何か」を読み終わった。電話番号一覧から、コンピューターを使ってランダムに番号を抽出して電話で聞く方法=BDDが、手間・時間・コストがかからず、正確性にも優れ、今一番使われているらしい。正確さを決めるポイントは全体から抽出する際に、バイアス=偏りがないこと。性別、年齢、都市か農村か、職業は、など。要するに全体の縮図となるように選ぶことが肝心。面接法や質問紙の留め置き法は、手間と時間がかかるうえ、プライバシーも関係して回収率が低くなるということだ。質問の仕方によっても、例えば表現法、選択肢、質問の順番、などでも結果に差が出る。面白いと思ったのは、単純な賛成・反対に加えて、条件を付けて「どちらかと言えば」とか、「必要最低限」とか、「可能であれば」といった中間選択肢を入れると、日本人はこの中間選択肢を最も多く選ぶ傾向がある、ということだ。白黒をはっきり表明することを好まないということか。一口に世論調査と言っても様々な方法があり、場合によっては世論操作にも使いうる、ということが分かった。
(了)