三津五郎がダンダンブエノに!? えっ、本谷有希子が脚本家で演出が倉持裕!? こりゃみなきゃだわ、と勇んで出かけたスパイラルホール。
……まず、会場がさ、観にくいよ。後方十列くらいは段差があるからいいけれど、私はセンターあたりだったので、ステージの下方はまったく見えず。ってことは、タイトルになった砂利もまったく見えず。え~っ?
しかも、私の前の席の女子(たぶん、彼女も見えなかったんだと思う)、前のめりになってみたり、横になったりと、もうあっちやこっちや動きまくって、観にくいのなんの。
しかも、途中で携帯電話がなったりして、結構、環境的にひどかった……。
これでもまあ、芝居がよければ全然いいのだけれど……あれ? あれれ? って感じでした。
なんだか、三津五郎さんちょっと気負ってる? なんだか芝居が自然じゃなくて気になりましたよ。
途中、片桐はいりさんが出てきてくらいからは、さすがおもしろくなっていったんだけれど、冒頭がすごくたらたらとしていて、ちょっと芝居に入り込むのが難しかった。
本谷有希子のホンも、思ったほどよくない。途中まではよかったと思う。イジメ、自分がやったといい続けているけれど、どうやら弟がやったことを自分のやったことだと思い込んでいるらしい、とか、なんとなく三津五郎さんの役の異常性が見えてきて、ちょっとゾクり。
しかも、義理姉(田中美里の姉という設定)がまったくトラウマを抱えていないことで、逆におかしなことになっていくあたりは、本谷っぽい、イヤ~なムードが漂って、どうなるのか楽しみだったんだけれど、その後の展開がマズイ。
だって、三津五郎が自分で「俺みたいな中身が空っぽの人間が~」とかいうシーン。それって、本人の口から観客に言うのって反則じゃない? それって、観客に気づかせてナンボじゃない? っていうか、観客がまずはそこに気づくくらいまで三津五郎のキャラクターを書き込んでおかないといけなかったんじゃない? あそこでああ言わせたことで、演劇って「そういうこと」になっちゃう場なわけだから、狡いよね。
本当だったら、弟の過去のトラウマを自分のものだと思い込む男→そのことに困惑する弟→それが弟の実体験だったことを誌って驚く妻(もしくは同居人たち)→なぜ?→男にはなにか自分を守るトラウマが必要だった→その理由は?→じつは中身が空っぽだったことを知っていて苦悩していた……っていうところまでの流れが必要なのに、間の経過をまったくすっ飛ばしてしまってたもん。
なんだろう、書きながら先をいそいでしまったんだろうか? もう、そうとしか思えない。
設定や、プロットとしては面白かったし、本谷ならそれくらい書けそうなだけに残念。ほんとに。
ダンダンブエノ、年に1度っきりだから楽しみにしているんだけれど、「砦」と今回と、ちょっとハズしてる。
次回のヒットを祈ります。
……まず、会場がさ、観にくいよ。後方十列くらいは段差があるからいいけれど、私はセンターあたりだったので、ステージの下方はまったく見えず。ってことは、タイトルになった砂利もまったく見えず。え~っ?
しかも、私の前の席の女子(たぶん、彼女も見えなかったんだと思う)、前のめりになってみたり、横になったりと、もうあっちやこっちや動きまくって、観にくいのなんの。
しかも、途中で携帯電話がなったりして、結構、環境的にひどかった……。
これでもまあ、芝居がよければ全然いいのだけれど……あれ? あれれ? って感じでした。
なんだか、三津五郎さんちょっと気負ってる? なんだか芝居が自然じゃなくて気になりましたよ。
途中、片桐はいりさんが出てきてくらいからは、さすがおもしろくなっていったんだけれど、冒頭がすごくたらたらとしていて、ちょっと芝居に入り込むのが難しかった。
本谷有希子のホンも、思ったほどよくない。途中まではよかったと思う。イジメ、自分がやったといい続けているけれど、どうやら弟がやったことを自分のやったことだと思い込んでいるらしい、とか、なんとなく三津五郎さんの役の異常性が見えてきて、ちょっとゾクり。
しかも、義理姉(田中美里の姉という設定)がまったくトラウマを抱えていないことで、逆におかしなことになっていくあたりは、本谷っぽい、イヤ~なムードが漂って、どうなるのか楽しみだったんだけれど、その後の展開がマズイ。
だって、三津五郎が自分で「俺みたいな中身が空っぽの人間が~」とかいうシーン。それって、本人の口から観客に言うのって反則じゃない? それって、観客に気づかせてナンボじゃない? っていうか、観客がまずはそこに気づくくらいまで三津五郎のキャラクターを書き込んでおかないといけなかったんじゃない? あそこでああ言わせたことで、演劇って「そういうこと」になっちゃう場なわけだから、狡いよね。
本当だったら、弟の過去のトラウマを自分のものだと思い込む男→そのことに困惑する弟→それが弟の実体験だったことを誌って驚く妻(もしくは同居人たち)→なぜ?→男にはなにか自分を守るトラウマが必要だった→その理由は?→じつは中身が空っぽだったことを知っていて苦悩していた……っていうところまでの流れが必要なのに、間の経過をまったくすっ飛ばしてしまってたもん。
なんだろう、書きながら先をいそいでしまったんだろうか? もう、そうとしか思えない。
設定や、プロットとしては面白かったし、本谷ならそれくらい書けそうなだけに残念。ほんとに。
ダンダンブエノ、年に1度っきりだから楽しみにしているんだけれど、「砦」と今回と、ちょっとハズしてる。
次回のヒットを祈ります。