藤原章生『絵はがきにされた少年』集英社、2005年。
久しぶりにこの手の本を読んだ。ジャーナリストが書く本。
いろいろ考えさせられて面白い。こういった本を読むと、海外の特派員記者とか憧れるな~と思うけど、この筆者は記者という仕事や自分自身をありのままに率直に書いているように思う。
そこに気取りは見えない。
例えば、南アの鉱山で働く労働者をインタビューに行くけど、インタビューする前から、「外資系の大企業に搾取され、悪条件の労働環境で奴隷のように働く現地労働者」といったような思い込み(偏見)でストーリーをしたてていて、そういった話を聞きにいく、とか。でも、いざインタビューしてみると、「奴隷なんて、とんでもない」とか、鉱山で働くことに労働者として人生の大きな誇りを感じているとか、こっちの思っていた話とは全く違った話が出てくる。
この本にはこういった展開が多い。筆者(ひいていえば、現地を知らない私たち)が思っているアフリカのイメージで記事を書こうと、インタビューにいって詳しく話を聞いてみると、違った事実の一面が出てくる。それは必ずしも私たちが持っていたイメージとは一致しない。良い意味でアフリカの人たちに裏切られるのだ。それは、読んでいてとても新鮮だった。自分たちがいかに、偏見をもってアフリカを見ているか、物事を決め付けているかに気づかされる。
久しぶりにこの手の本を読んだ。ジャーナリストが書く本。
いろいろ考えさせられて面白い。こういった本を読むと、海外の特派員記者とか憧れるな~と思うけど、この筆者は記者という仕事や自分自身をありのままに率直に書いているように思う。
そこに気取りは見えない。
例えば、南アの鉱山で働く労働者をインタビューに行くけど、インタビューする前から、「外資系の大企業に搾取され、悪条件の労働環境で奴隷のように働く現地労働者」といったような思い込み(偏見)でストーリーをしたてていて、そういった話を聞きにいく、とか。でも、いざインタビューしてみると、「奴隷なんて、とんでもない」とか、鉱山で働くことに労働者として人生の大きな誇りを感じているとか、こっちの思っていた話とは全く違った話が出てくる。
この本にはこういった展開が多い。筆者(ひいていえば、現地を知らない私たち)が思っているアフリカのイメージで記事を書こうと、インタビューにいって詳しく話を聞いてみると、違った事実の一面が出てくる。それは必ずしも私たちが持っていたイメージとは一致しない。良い意味でアフリカの人たちに裏切られるのだ。それは、読んでいてとても新鮮だった。自分たちがいかに、偏見をもってアフリカを見ているか、物事を決め付けているかに気づかされる。