ライフ&キャリアの制作現場

くらし、仕事、生き方のリセット、リメイク、リスタートのヒントになるような、なるべく本音でリアルな話にしたいと思います。

23.数字を見るより話を聴く

2016-06-18 23:47:52 | 生活 お金 ファイナンシャルプランニング
 家計の見直し相談を受けることがある。よくあるのは、無駄の節約とか保険見直しといった、まだ余裕のある方々の相談である。借金で首が回らないような切迫した状態でなければ、まずは相談に来た経緯や現状に対する考えなどを聴くようにしている。1回の相談時間は限られているが、いきなり収支明細や保険証券を見て、ここを節約しましょうとか、この保険は解約しましょうとか、金額に着目したアドバイスをするよりも、まず話を聴いた方が相談者の納得感がある。
 
 最初に話を聴こうとすると、「えっ?」という戸惑いを浮かべる相談者もいるが、聴く姿勢を示すことで、多くの相談者は安心感が増したり気持ちや頭の中が整理できたりするようだ。
 

 先日もある50代女性が相談に来た。子供は手を離れ、週4日パートで働いているが、夫が役職定年で給料が減り家計が厳しくなったと言う。何かを節約しなければとは思うが、生活レベルは下げたくないと言う。そこで、世帯収支の明細を見せてもらうと平均以上の世帯収入はあり、貯蓄は少ないほうだが、支出に特別過大なものはない。この状態でどこに生活の厳しさを感じるのか聴いてみた。すると、以前はもっと生活に余裕があり、旅行に行ったり高級ブランド品なども買えたという。それが、今はできないので夫に相談したら、我慢して節約しろと言われたと辛そうに言った。

 その女性の話を聴いて気持ちを認めた上で、ただ節約しろと言われても難しいだろうから、節約して貯めたお金で何かを買うとか、定年後資金を増やすような目標を作ったらどうかとアドバイスしてみた。それから、具体的に節約できる費目や保険見直しを行うと、現状の生活とほぼ同水準で年間にそこそこのお金が手元に残ることがわかった。

 女性の行動が本人の気づきによって散財から貯蓄へ変わるきっかけができた。

 



 

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