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今週の一番『ぬらりひょんの孫』ギミックとテーマが合致するのは少年マンガの理想

2010年06月23日 | マンガ
【6月第3週:ヤンキー君とメガネちゃん 169限目 何やってんだ…あのバカ。】
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【漫研】
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『ぬらりひょんの孫』(作・椎橋寛)リクオの新必殺技が決まりました!鬼纏(まとい)と言うそうです!何かこれから色々、違う妖怪たちと融合合神して、違う性質の必殺技を繰り出したりするんですよねえ?w楽しみですw「ぬらりひょんの孫」は、百鬼夜行の総大将と言われたぬらりひょんの孫・奴良リクオくんが………どうしたいんでしょうね?最終的に?(´・ω・`)とりあえず今は日本一の百鬼夜行総大将の跡目を目指しているように見えます。そんな物語。

…で、今は大妖怪・鵺の復活を目指す羽衣狐(九尾狐ですよね?)の一派と、リクオ組を上げての大戦争をやっているのですが……この羽衣狐一派が強い!wかつて祖父であるぬらりひょんの百鬼夜行と頂上決戦を果たした顛末を描いた「京都過去編」(と呼んでいます)が、なかなか堂に入った一戦だったのが良かったのか、悪かったのか(汗)羽衣狐を始めとした手下一同が軒並み強そうというか一癖ありそうな連中で、正直いきなり現代に復活を果たして対戦するとは思ってなかったんですが、いきなりはじめちゃって…。
それでリクオ組の連中は、まだ誰もそんあ強く“育って”いなかったもんだから、いきなりぶつけて理詰めで展開して行くと自然と追いつめられて行っちゃうんですよね。リクオは戦いがはじまる前に遠野へ修行へ出かけてから…という手順を踏んだのですが、僕の感覚的にも展開的にも1レベル上がった程度だと全然追いつける感じがしなかった。

それで、為されるがままにバラバラになった組員たちが……孤軍奮闘を始めて、実は彼らは強かったんだよぉおおおおお!!という展開で補強を始めたんですが、この時、必然的にリクオはクリアしなければならない二つの課題が浮き彫りになってきた。
一つは、つららたんを連れ去った土蜘蛛あたりから最終ステージの羽衣狐まで、まともに戦えそうな戦闘フォームないし“必殺技”を身につける事。もう一つはリクオが大将である事の“器の描き”ですね。前者はともかくとしても後者はかなり難しいのですよね。

「ぬらりひょんの孫」は主人公とともに戦う仲間との関係を“親分と子分”として描いてしまったマンガ(…しまったマンガ?)で、子分たちが「実は強かったです!」という方法で実質のパワーアップを遂げて行くと、弱い(未熟な?)親分が親分である事の意味が問われるようになってくる。『三国志』の劉備が劉備である事の意味というかね。

“悟空”や“剣心”がリーダーっぽく振舞うのはいいんですよ。既にバトルして格付けが済んでいるから。そうではなく自分より、弱くても未熟でも、リクオの子分になっているのは、みんなリクオが好きだから…として、そこがストーリーを組む友情努力勝利の軸となってしまうと「なんで皆リクオが好きなの?」を描く必要が出てくる。正確には、この場のバトルで皆がリクオを中心に一致団結し得る何か?ですね。
それはつらららんがリクオのどこを気に入っているのか?という個人的な事ではなくって、共通の惚れる焦点……つまり“大将の器のでかさ”…のようなものを描くって話になってくるんですが、これって、そうそうできる事じゃないというか、最初っからそのつもりで準備していたならともかく、連載の流れで描いて行くのは神業に近いものだと思ってしまう。(…『天才』はそれを為すけど)

…で、そこらへんの意識は、おもむろに現れてリクオへの再特訓を促した牛鬼とかのセリフでも見て取れたので、じゃあ、どうするのかなあ?と見守っていて…。それで出てきたのが、この百鬼の主の御業“鬼纏”だったので「あ、これは上手いな(´・ω・`)」と。「“必殺技”と“器”の二つの問題を一石で解決したな」と、ちょっと手を打ったので、今、文章書いているワケです。

……いや(汗)この技のどこが、上述したような“大将の器のでかさ”を満たしているのか?描いているのか?伝わらないかもしれないですが…(汗)いや、何と言うかね……リクオが“何でも入る器”である事をギミックと画で物理的に表現してしまったんですよねwまあ、人間の器じゃなくってギミックの器なんですけどw

文字通り“子供だまし”という事かもしれないですけど、これはこれで好きなんです。だってねえ…仮に、叙情的、情景的に人間の器の機微を描くとして……よっぽど才能投入して上手く描かないと、分かりづらくないですかぁ?(´・ω・`)
…機微なる描写にぐずぐず走って、よく分からない、そしてノンギミックかよ!ってなるより、ギミック担いで大将である事が描かれてしまう方が、ずっと分かりやすくって、楽しいと思います。
「皆の元気をオラに分けてくれ!」が出来るキャラは、切り札なんだから、皆が最後まで守らなきゃならないキャラなんですよ。そういうユニット(駒)なんですwまた、熱い男には炎の必殺技を……とか、ギミックとキャラを一致させるというのは少年マンガでは有効な描きで(故にそこを反転するのも一興ですけどね)これも、その一つの顕れと言えると思います。

…まあ、何かとエロいこの技ですが。(←)リクオの“はじめて”は、つららたんではなく鴆兄ぃといういかすオチ(´・ω・`)


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