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今週の一番付記「ギャンブルフィッシュ」とにかく1話1話のインパクトで押している連載

2009年10月05日 | マンガ
【9月第4週:ギャンブルフィッシュ Fight129:カイザー再び】
http://www.tsphinx.net/manken/wek1/wek10430.html#606

【漫研】
http://www.tsphinx.net/manken/



「ギャンブル・フィッシュ」がもの凄く調子いいです。今のこの最強ギャンブラートーナメントが物語の終章になると思うのですが、それに相応しい、これまで以上に盛り上がる戦いになっています。「ギャンブル・フィッシュ」は、獅子堂学園に転校してきた白鷺トムが、行方不明の父親の居場所を探すために様々なギャンブル・ゲームに勝ち上がって行く物語。今はラスベガスで世界中のギャンブラーを集めたトーナメント戦が行われていて、トムと、トムの宿敵である確率を超える悪魔・アビ谷もこれに参加しています。

【今週の一番付記:「ギャンブルフィッシュ」囚人のジレンマ~「王」の話?】
http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/ad2385798c0c22b51f5cd69b80db3c23

ちょっと前にも、このトーナメントの楽しさを書き留めたのですが、これの前の戦いである美女ギャンブラー同士の対決“エクスタシー・フィッシュ戦”も、トムとミスターXの戦いである“ドラゴン・ルーレット戦”もかなり楽しいものでした。そして4戦目の今はトムの宿敵アビ谷と、現アメリカ大統領のキング・オマハ(勿論、オバマ氏の事だ!)の対戦となっています。この戦いも試合前から負けた方が命を落とすだの、アビ谷が勝ったらラッシュモア山にアビ谷の像も彫るという賭けを大統領が受けるとか、ほんとうにそんな事になってしまっていいのか?!とかなり緊張感を煽る展開になっています。

さらに、当初は主人公のトムにくっついてあたふたするだけの、オミソな“メガネくん”だったキノコ(水原)くんが、実はインターネット・脱衣ポーカーの帝王と言われた“カイザー水原”であり、このキノコくんが、この大一番の勝負で、裸のお嬢様に張付けられたトランプカードを1枚1枚はがして配るというディーラーの役目を負って舞台に上がるという…そして、嬉々としてカードをはがして配っているという…書いていてワケ分らなくなって来ますがw正にそういうワケの分らない、カツ丼とトンコツラーメンを一緒に食べるが如きの、脂っ濃~~い!!状況です。



父親の失踪の秘密に辿り着くまで、とにかく勝って勝って勝ちまくるだけの単純なストーリーなんですが、毎回趣向を凝らした勝負と濃いメンツのキャラクターたちが、このマンガの魅力ですね。特にラスボスにまで育ったであろうアビ谷の存在は大きい。多分、このキャラ当初は中ボスくらいで、それほど大きな存在ではなかったと思うんですよね。しかし、いきなり「アビィイイイ!!」という奇声を発してリングに舞い降りたり、何の脈絡もなく黒馬に乗って登場したり、このキャラを大きく扱い、画面狭しとやりたい放題暴れ回らせる事にしてから、元から低くなかったテンションがぐんぐんと天井知らずに上がって行きました。また、主人公のトムも、なかなかアビ谷に引けをとらない変人でw命に関わる勝負をいくつもこなしながら、かなり無為無策のギリギリくんでもあり、むしろその状況を「エクストリーム!」と言って楽しんでいる変態wあたかもアビ谷とどっちがより変態か勝負を競っているかのようです。

僕は元々、原作の青山広美先生のファンで、この人が近代麻雀で描いていた「トーキョーゲーム」や「ハード」といった作品は大傑作だと思っています。そしておそらくトムは、天才魔術師が不敗のイカサマ師に挑戦する「バード」の主人公を模したキャラで、それが良い意味で劣化したキャラ(←なにそれ)だと思うんですが……ここらへんは、またちょっと機会を改めましょう。
しかし、この「ギャンブルフィッシュ」は漫画の山根和俊先生の画を加える事によって、かなり違った味のあるマンガに育ってきたと思います。山根先生の描く…可愛いけど、どっか胡散臭い女性キャラとか、このカイザー水原なんかは、青山先生の元の画では、ちょっと出せなかった世界ですね。そこらへん良い感じにコラボレーションが出ていて、なかなかの傑作マンガとなってくれそうです。


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