今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)
マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。




【魔法少女大系】



「諦めたら、それまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避け様のない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい。その為の力が君には備わっているんだから」

「ホントなの…?わたしなんかでも、ほんとうに何かできるの?こんな結末を変えられるの?」

「もちろんさ、だからボクと契約して、魔法少女になってよ!」


(『魔法少女まどか☆マギカ』第一話より)

今期のアニメで『魔法少女まどか☆マギカ』(監督・新房昭之、脚本・虚淵玄)を愉しく観ています。クリフハンガー…と言っていいのでしょうね。1話ごとに何らかの“気になる”情報が混ぜられていて、ぐっと引きつけられて、次の回を観たくさせる。また、すごく、色々語りたく作品なんですよねw解釈、推理なんかで色々考えていると、あっと言う間に一週間が過ぎてしまうw…ここらへんのドライブ感はちょっと堪らないものがありますね。

『魔法少女まどか☆マギカ』は、どこにでもいる普通の少女・鹿目まどかは、ある日出会った不思議な生物・キュゥべいから「僕と契約して魔法少女になって欲しい」と言われる。しかし、同じ日に転校してきた謎の少女・暁美ほむらからは「家族や、友だちが大切なら、今とは違う自分になろうとは思わない事」と忠告を受けていた。魔女と魔法少女による災厄が進行して行くなか、まどかは何を選択するのか……という感じの『物語』かな?

まあ、まず僕は魔法少女勧誘にいそしむキュゥべえの、逆に痛快ささえ感じる胡散臭さに参っていますねw
また、この物語は、おそらく魔法の契約に基づく「君の願いとその対価」というものが大きなテーマとして扱われていると思います。…その上で、そういった『積み』を、ひっくり返して来そうな気もして、その油断のならなさが、否が応にも緊迫感を出しています。

(↓)ここらへんの話は先日やった漫研ラジオでルイさんと話しているのでその部分をハイライトで抜き出しました。

TVアニメ放談4@漫研ラジオ
▼TVアニメ放談:『魔法少女まどか☆マギカ』の話題


それで、キュゥべえのように魔法少女の契約(?)を持ってくるマスコット(?)たちが、当時、どういう行動、手順を踏んでいたか?観返してみると何か見えるものが違うかな?と思いまして、ちょっとライブラリをひっくり返してみました。

■美少女戦士セーラームーン(1992年)


ルナ「今、東京には変な事件が続発しているの、警察には手に負えない事件ばかりよ。“敵”が現れたの。うさぎちゃん!その敵をあなたが倒すのよ!あなたは選ばれた戦士なの!そして、もう一つの使命は仲間と一緒にあたしたちのプリンセスを探し出すこと!」
うさぎ「なんだか、カッコいい~!」
ルナ「まだ、あたしの言っている事が信じられないのね…。だったらね、こう叫んでみて。ムーンプリズムパワー、メイクアップ!

■カードキャプターさくら(1998年)


ケロちゃん「あああ~!カードがあれへん!なんでや!どこいってもうたんやぁあ~!!」
さくら「…これ?(ウィンディのカードを差し出す)」
ケロちゃん「…!これやこれやこれやがな~!…で、他のカードは?」
さくら「わたしが“ウィンディ”って読んだら…いきなり風が起きて…全部とんでちゃった!(笑)」


ケロちゃん「よっしゃ!カードキャプターの誕生や!
さくら「えええええええええええ!!?」

■ふたりはプリキュア(2004年)


なぎさ「あの、取り込み中悪いんだけど、いろいろ説明して欲しいのよね」
メップル「君たちはプリキュアのパワーをさすかったメポ~」
ミップル「これから、二人は光の使者プリキュアとしてわたしたちといっしょに戦うミポ~
なぎさ「たたかう~?勝手に決めないでほしんだけど?」
メップル「ぼくたちのお世話もするめぽ~!

■魔法少女リリカルなのは(2004年)


なのは「なにがなんだかよくわかんないけど、一体なんなの?何が起きているの?」
ユーノ「君には資質がある。僕に少しだけ力を貸して
なのは「ししつ?」
ユーノ「僕は、ある捜し物のために、ここではない世界から来ました。でも、僕一人の力では思いを遂げられないかもしれない。だから、迷惑だと分かってはいるんですが、資質を持った人に協力が欲しくて。お礼はします!必ずします!ボクの持っている力をあなたに使って欲しいんです!ボクの力を、魔法の力を!」
なのは「まほう…?」

セーラームーン以降の戦闘を含む魔法少女もので有力そうなものをピックアップしました……本当はこれに変化球的な『十兵衛ちゃんラブリー眼帯の秘密』(1999年)、『セイントオクトーバー』(2007年)を交えて記事を構成する事を考えていたんですが、時間の関係で、次の機会に回します。…書けるといいんですけどね(汗)

さて、このリストの引用。受け止める人によって感想は違うと思うんですが(当然かw)かれら“マスコット”たちは実にあっけらかんと彼女らを戦いの世界に“誘拐”しますw(『まどかマギカ』に合わせて(?)わざと悪い言葉で言っていますが)また、少女たちは実に真っ当に、そうされる事に拒否反応を示しています。
まあ、それを世界の運命をかけた戦いの選択としての気安さや、ぶつくさいいながらも戦いに身を投じてしまう少女の気楽さを「おいおいw」とツッコンで愉しむのは、ありなんですけどね。(僕はそういう事をする)まあ、多分におたく的な愉しみ方ですよね。
しかし、そこをギャグやパロディではなく、真剣に詰めて(多少、悪趣味ではあるんでしょうが)物語を描いているのが『まどかマギカ』という事になってくるかと思います。

そして、他のマスコットたちと比べてみると、キュゥべえはかなり異質な存在だと言う事が分かります。…それは言うまでもない事ですか?wまあ、そうなんですけど、他のマスコットたちは、善意に満ちている代わりに、ほとんど問答無用に少女たちを冒険へと誘います。キュゥべえは、そこが全く正反対な存在なんですよね。彼(?)が何を考えているかは分からない。

しかし、少女が戦いに身を投じるという決意に対して彼は恐ろしくフェアです。

“フェア”という言い回しに違和感を感じる人もいるかもしれません。彼は確かに隠し事というか(特に言われなかったから)開示してない情報を持っている。しかし、“契約をさせたいモノ”の振る舞いとして、決して悪質な振る舞いや、騙しはしていないと僕は思っています。
…これ一口に説明するのは難しいのですが「自分の契約の不利になるような事は殊更言わない」あるいは「逆に自分の不利を開示する事によって相手の信頼を勝ち得る手段もあるが、それはあくまで契約させる為であって、厳密には相手の為ではない」というか「死ぬよ、という事を遠まわしに言ったとして、それで死の認識が甘くなるのは相手の責任」とか、まあ、「交渉とはそういうもの」としか言えなくなってくるんですが(汗)いろいろあるんですよ。

また他のマスコットたちについて、一般論で考えれば、勝手に、強引に、魔法少女にして既成事実を作ってから、なし崩しにその気にさせて行くという手法は、あまり誉められたものではない。といか、はっきり言えば卑怯!な部類に入ります。…一般論で言えばですよ?wヒーローってのはそういう当たり前のロジックに組みしない物語ではあるんですからw

そうやって考えると、キュゥべえは極めて公正な交渉をするいい奴、という事になるはずなんですが……大抵の人は、彼に言い知れぬ怖さを感じるのではないかと思います。僕も彼は怖い。(…まあ、いい奴は言い過ぎましたw)
彼は公正な生き物なんですが、その公正さが恐ろしい。そして多分、キュゥべえの怖さ、公正さは“世界”の怖さ、公正さに限りなく近いものだと思うんです。
なんでこんな事になっているのか。本来、保護者に護られているべき少女たちが、その無垢な心のまま“世界”とまともに交渉をしなければならない物語。それが『まどかマギカ』。

……という一つの“観え方”はあるかな?とそう考えていますね。その象徴……というより、まさにエージェントがキュゥべえという事です。
まあ、ぶっちゃけ、大人でも、挑めば大多数がワンサイドゲームで負けて行くモノ相手ですから、勝負になる以前の問題という気もしますが……しかし、第一話を深読みすると、その“契約書”の隙を突いたようにも思えます。キュゥべえは恐ろしい相手ですが、彼自身もまた「限られた武器」で戦っているはずで、恐ろしい世界そのもの、ではないはずです。…そこに突破があるか?

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コメント
 
 
 
久しぶりに最終回みた 泣けた (マイマイ)
2012-12-01 20:28:31
昨日今日と二回久しぶりに最終回見たわ
泣けたな
お母さんが怒って引き留めるシーンも印象に残ってるな
 
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