紫ノ森の平穏な日々

福島原発の事故以降、仙台の放射能情報をまとめています。

宮城県の空間線量率のリアルタイム測定

2011年05月19日 | 放射能汚染の目安

satuさんから頂いた情報です。


今まで、このブログでは東北大学の田村先生の個人的に測定された空間線量率のデータと東北大学ラジオアイソトープセンターのデータを主に扱ってきました。


今回は、Web上に空間線量率をリアルタイムで提供している(測定器の生中継)サイトの紹介をします。




○宮城県仙台市宮城野区(仙台駅東口ヨドバシカメラ付近)

http://www.ustream.tv/channel/ガイガーカウンター-仙台駅付近


○仙台市宮城野区榴岡にある宮城野センタービル3F(室内:窓際)

http://www.ustream.tv/channel/仙台ガイガーカウンター?lang=ja_JP




参考になれば幸いです。

仙台の放射線・放射能情報(4月14日)

2011年04月15日 | 放射能汚染の目安
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ドイツの雑誌シュピーゲルが放射性物質の飛散区域 をアニメーションで表しています(4月11日~4月14日)

Quelleさんからの情報です





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厚生労働省が福島第一原子力発電所事故に関する情報をまとめています。食品関連の情報がまとめられているので、紹介しておきます




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東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターが仙台市の放射線量の測定結果(4月14日分)を追加しました。そのデータの転載をしておきます。また、仙台より南部の地域の空間線量率のデータも追加されているのでそちらの転載も行います。






●東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)の追加データ




福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報

http://www.bureau.tohoku.ac.jp/anzen/monitoring/

こちらの方で生のデータを見ることができます。





福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報
測定場所 : 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)
測定時刻 : 平日(10:00,16:00), 土日祝日(12:00)
公表時刻 : 平日(11:00,17:00), 土日祝日(13:00)
問い合わせ窓口 : 東北大学環境・安全推進室(TEL 022-217-6017)




4月14日 11:00 発表(測定時刻 10:00)
測定値 : 0.09マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない


4月14日 17:00 発表(測定時刻 16:00)
測定値 : 0.09 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない



以下に宮城県南部の各地域の4月14日時点の測定値を転載しておきます(単位:マイクロシーベルト/時間)
()内は3月28日、31日、4月4日、7日、11日の空間線量率を記しておきます。






↑名取(十三塚) : 0.11(4/11:0.11,4/7:0.14,4/4:0.14,3/31:0.15,3/28:0.18) 人体に影響はない
北岩沼(長岡) : 0.20(4/11:0.21,4/7:0.23,4/4:0.25,3/31:0.34,3/28:0.33) 人体に影響はない
 亘理(上町) : 0.32(4/11:0.33,4/7:0.38,4/4:0.38,3/31:0.47,3/28:0.50) 人体に影響はない
 山元(坂元駅西1.5kmの6号線沿) : 0.26(4/11:0.30,4/7:0.3,4/4:0.33,3/31:0.43,3/28:0.42) 人体に影響はない
南角田(小田) : 0.40(4/11:0.41,4/7:0.43,4/4:0.48,3/31:0.57,3/28:0.64) 人体に影響はない
↓丸森(丸森駅前) : 0.30(4/11:0.31,4/7:0.32,4/4:0.34,3/31:0.39,3/28:0.44) 人体に影響はない




少しの減りではありますが、減少傾向が続いています。
現在、安全な状態であることは確かな様です






魚介類の扱いについて

2011年04月08日 | 放射能汚染の目安

前日、汚染水の流失についての記事を書きましたが、その記事は皆さんの判断材料になるような記事にはなり得ていないと感じました。そこで、今日の河北新報に魚介類の取り扱いについてQ&A方式でわかりやすく解説している記事があったので、その記事の全文を転載して皆さんに情報提供したいと思います。
なお、この行為が非常に情報関連のマナーが乱す行為ならば、ご指摘ください。ご指摘を受けた後、記事削除等の対応を行いたいと思います。





ニュースQ&A


福島第一原発から出た放射性物質の影響が魚介類に広がっています。


Q.どうして茨城県沖で水揚げされた魚から放射性物質が出たのですか

A.大きく言うと今の時期には、北海道や東北の太平洋側にそって南下してくる千島海流(親潮)と、九州や四国にそって北上してくる日本海流が千葉県銚子沖でぶつかっています。福島第一原発から漏れ出た汚染水が海流に載って流れてきた可能性があります。


Q.食卓への影響は

A.地元の漁協は出荷を見合わせており、安全性に問題のある魚は出回っていないと水産庁は説明しています。


Q.魚を調理する際に気をつけることは

A.野菜は放射性物質が表面に付着するため、洗ったり皮を剥いたりすると効果的ですが、魚の場合は体内に取り込まれている可能性があります。。海水やえさとして入ったものは、内蔵を取り除くことで大幅に減らすことが出来ます。魚の表面に放射線物質が残っているかもしれないので、魚と同様よく洗うことが大事。皮は食べない方が懸命です。


Q.影響があるのは魚だけですか

A.原発周辺では、泳ぎ回る魚より海草類や、あまり移動しない貝類が影響を受けやすいとされています。海草類は放射性ヨウ素をため込みやすい性質があります。ただ放射性ヨウ素の影響は8日で半減、16日で四分の一、32日経てば16分の一になります。魚でも冷凍品や加工品、干物等水揚げしてから一定の時間がたったものは、それほど気にしなくても大丈夫です。


Q.放射性セシウムの影響はどうですか

A.セシウムは筋肉にたまりやすく、影響が半減するまで30年かかります。食物連鎖によって大型の魚に濃縮される可能性もあります。魚の体内に取り込まれたセシウムは尿のほか、体の表面やえらから海中に放出され、50日で半分が体内からなくなるとの研究もありますが、海水に濃い濃度のセシウムが含まれている状況になれば、長期間の十分な監視が必要になります。




以上が抜粋部分になります。
やはり、よく洗うことは効果的なようです。水道水に問題がないことが発表されていますので、食べるときは洗うことが必要なようですね。後、内蔵を取り除くのも効果的なようです。
また、人間の体内に半減期が長いセシウムが取り込まれたとしても、30年ずっと体の中にあり続ける訳ではなく、100日程度で体内から出るようです。ですが、これは一時的に摂取したときの話ですので、長期間摂取するような状況になったらまた違った話になります。



過度に不安視する必要はありませんが、適切な情報をいち早く取り入れるように気をつけていかなければなりません。

福島第一原発から高濃度の放射性物質汚染水漏出していることについて

2011年04月07日 | 放射能汚染の目安


大きく取り上げられているため、ここで取り上げる必要はないかもしれませんが、非常に重要なことなので触れておきます。


しかし、私には今の状況が安全なのか、またどのような立場で臨めばいいのか判断はできません。ですから、汚染水の処理は今どのような状況になっているのか、また漏洩した汚染水がどのような拡散をするのか、この二点について取り扱ったニュースを取り上げて、皆様にお伝えします。





汚染水流出ストップも…難題山積

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110406-00000573-san-bus_all


ニュースでも取り上げられていますが、高濃度汚染水はの漏出はおさまりましたが、新たに漏出する可能性があるようです。



汚染水拡散「最初は南北沿岸」…仏が予測(Quelleさんから頂いた情報です)

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110405-OYT1T00586.htm


次に、放射性物質の拡散についてです。
仏国立科学研究センターが汚染水の拡散予測を行い、その予測結果を公表しました。予測結果は、まず沿岸部に沿ってを南北に広がり、東西にはすぐに広がらないとしています。この記事では、実際の観測値(日付はまちまちですが)も取り扱っているので参考になると思います。現在のところ、塩釜沿岸、石巻沿岸は国の基準値を下回っているようです。
しかし、この後どのような状況になるかはわかりません。また、どのような形で水産物に影響が出るのかわかりません。少なくとも私が言えるようなことはありません。過度に不安視する必要はないかもしれませんが、この後の情報を注意深く見ていく必要はあると思います。

仙台の放射線・放射能情報(4月6日)

2011年04月06日 | 放射能汚染の目安
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ドイツの気象庁が発表している日本の放射性物質拡散の予測ページへのリンクを貼っておきます




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ドイツの雑誌シュピーゲルが放射性物質の飛散区域 をアニメーションで表しています(4月3日~4月6日)

Quelleさんからの情報です




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厚生労働省が福島第一原子力発電所事故に関する情報また宮城県各地のモニタリング情報をまとめています。非常によくまとめられているので、紹介しておきます




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東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターが仙台市の放射線量の測定結果(4月6日分)を追加しました。そのデータの転載をしておきます。




●東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)の追加データ




福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/

こちらの方で生のデータを見ることができます。





福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報
測定場所 : 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)
測定時刻 : 平日(10:00,16:00), 土日祝日(12:00)
公表時刻 : 平日(11:00,17:00), 土日祝日(13:00)
問い合わせ窓口 : 東北大学環境・安全推進室(TEL 022-217-6017)




4月6日 11:00 発表(測定時刻 10:00)
測定値 : 0.09 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない


4月6日 17:00 発表(測定時刻 16:00)
測定値 : 0.09 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない




ドイツの雑誌シュピーゲルの飛散区域の予測について

2011年04月05日 | 放射能汚染の目安


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ドイツの雑誌シュピーゲルが放射性物質の飛散区域 をアニメーションで表しています(4月3日~4月6日)




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これはQuelleさんからいただいた情報です。




ドイツの雑誌シュピーゲルが福島原発からの放射性物質予想飛散区域をアニメーション情報として公開しています。この予想は、三日ごとの予測になっています。


http://www.spiegel.de/

シュピーゲルのトップページへのリンクです。
このページの上の部分にある「Fukushima」をクリックし、出てきたページの日本地図をクリックして、さらにクリックすると飛散区域の最新予測ページに行くことが出来ます。このページでも記事に最新予測ページへのリンクを常に貼っておきますので、よろしかったらご覧ください。



また、他にも貴重な情報をQuelleさんからいただいているので、Quelleさんのコメントを転載するという形で紹介します。Quelleさんいつも情報提供していただき本当にありがとうございます。





以下、転載部分になります。


風向き6日0時まで (Quelle)
2011-04-05 09:52:53

おはようございます。Spiegel Online 6日までの風向きです。現在7時間の時差ですから更新は、多分日本時間の午後からになるでしょう。
http://www.spiegel.de/wissenschaft/technik/bild-752242-192707.html

以前ご紹介した古山昭雄さんのブログです。第1種放射線取扱主任という知識を生かして、今得られるデータから独自の分析をなさっています。参考になることも多いかと思います。ご覧下さい。
http://educa.cocolog-nifty.com/blog/cat22634165/index.html

また、放射線とは関係ありませんが、津波が運んできた物の中には、工場の化学物質、建物を飲み込んだアスベストなど多種多様なものが含まれています。お近くの方は、子どもとお外へでるときはマスク着用。家の中に外の埃をなるべく持ち込まない工夫が必要だと思います。

仙台の放射線・放射能情報(4月1日)

2011年04月01日 | 放射能汚染の目安
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ドイツの気象庁が発表している日本の放射性物質拡散の予測ページへのリンクを貼っておきます




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ドイツの雑誌シュピーゲルが放射性物質の飛散区域 をアニメーションで表しています

Quelleさんからの情報です



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厚生労働省が福島第一原子力発電所事故に関する情報また宮城県各地のモニタリング情報をまとめています。非常によくまとめられているので、紹介しておきます




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東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターが仙台市の放射線量の測定結果(31日分)を追加しました。そのデータの転載をしておきます。




●東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)の追加データ




福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/

こちらの方で生のデータを見ることができます。





福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報
測定場所 : 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)
測定時刻 : 平日(10:00,16:00), 土日祝日(12:00)
公表時刻 : 平日(11:00,17:00), 土日祝日(13:00)
問い合わせ窓口 : 東北大学環境・安全推進室(TEL 022-217-6017)



4月1日 11:00 発表(測定時刻 10:00)
測定値 : 0.10 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない




4月1日 17:00 発表(測定時刻 16:00)
測定値 : 0.11 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない





仙台の放射線・放射能情報(3月29日) データ追加

2011年03月30日 | 放射能汚染の目安


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ドイツの気象庁が発表している日本の放射性物質拡散の予測ページへのリンクを貼っておきます



追記


皆さんの参考になるかわかりませんが、仙台在住の方とこの予報に関するやり取りの部分を転載しておきます




仙台在住です。 (仙台在住者)
2011-03-29 23:01:01
いつもblog拝見させて頂いてます。
毎日、情報を更新してくれてありがとうございます。

質問なのですが、ドイツの気象庁が発表している日本の放射線の流れの予測についてどう思われるか、ご意見を聞きたく、コメントしました。




日本時間になおすと、右上の時間+9時間です。
やはりこの通りの結果は、東北大のデータに比例されるのでしょうか。

この気象庁の情報によると、明日の15時から12時間は仙台は放射線量が多いですね。


仙台在住の方へ (紫ノ森)
2011-03-29 23:37:09


この予想は私も見ていますが


25日の予報(24日に流れていた予報)で、この予測で福島原発から北側に放射線物質拡散の予報が出ていましたが、この日は空間線量率0.18→0.21→0.19→0.20マイクロシーベルト(田村先生の測定結果です)、という風に、微量な放射線量の増加しか見られませんでした。


少なくとも、福島原発が非常に深刻な状態になり、新たに大量の放射線物質が拡散しない限り、人体に影響がある放射線環境になるとは思いません。



ですが、田村先生のデータと予報の一致は見られるので、二つのデータにある程度の相関が見られると感じています。
(早くリンクを貼ればよかったんですが、忘れてました。すみません。)


このドイツの予報は天気などのファクタ-を入れていないはず(フランスの予測システムは入れていなかったことは確認済み。この予測システムはどうだったか…すみません。)ですから、実際のデータとあまり相関が取れないことがあるかもしれません。



すみません。
最後の方は、うやむやな答えになってしまいました。




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東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターが仙台市を含めた宮城県南部各地域の放射線量の測定結果(29日分)を追加しました。そのデータの転載をしておきます。




●東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)の追加データ




福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/

こちらの方で生のデータを見ることができます。





福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報
測定場所 : 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)
測定時刻 : 平日(10:00,16:00), 土日祝日(12:00)
公表時刻 : 平日(11:00,17:00), 土日祝日(13:00)
問い合わせ窓口 : 東北大学環境・安全推進室(TEL 022-217-6017)


3月29日 11:00 発表(測定時刻 10:00)
測定値 : 0.11 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない


3月29日 17:00 発表(測定時刻 16:00)
測定値 : 0.11 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない






仙台は、今、安全な状態にあります。



仙台の放射能汚染の目安 ベクレルからマイクロシーベルトへの変換

2011年03月26日 | 放射能汚染の目安

フリーの科学ライター松永和紀さんが運営しているブログに、放射能汚染の目安になるような記事がアップされました。
ここではその記事の一部を抜粋し再編集を行うことで、皆さんの判断材料になるような形にしたいと思います。



松永さんのブログとその記事へのリンクは下に貼っておきます。

http://blog.goo.ne.jp/wakilab/e/bd31dc95883dafbff426c3eca673eb24





知っている方も多いと思いますが、放射線量を表すときは、ベクレル(Bq)またはシーベルト(Sv)という単位を使います。
ここでは、ベクレルからシーベルトへの変換する式を、実際の計算結果と共に示すことで、皆さんにわかりやすい形で放射能情報の目安にしていただきたいと考えています。


ベクレル(Bq)は、放射線を出す能力の指標となる単位ですが、生体への被ばくの大きさに対応する単位であるシーベルトに変換するためには、「実効線量係数」という数字をかける必要があります。この数字をかけることで、放射性物質を体の中に取り入れて50年間にあびる放射線量が算出できます。(この50年という数字は成人が無くなるまでの平均寿命という想定から来ているようです)



下に、実際の変換式を示しておきます。



1ミリシーベルト(mSv)=1000マイクロシーベルト(μSv)


【放射性ヨウ素131の場合】

 Bq/kg × 0.022 = μSv



例えば、放射性ヨウ素が50,000Bq/kgのホウレンソウを1日に200g食べた時の計算をしてみます。

1日分は

50,000×0.022×【200g/1000g】=220μSv=0.22mSv

10日続ければ、2.2mSvの被ばくです。



【放射性セシウム134の場合】

 Bq/kg × 0.019 = μSv

例えば、放射性セシウム134が10,000Bq/kg含まれているクキタチナを1日に100g食べた時の計算をしてみます。

10,000×0.019×【100g/1000g】=19μSv=0.019mSv

1週間(7日間)続けて100gずつ食べれば、0.133mSvの被ばくです。



【放射性セシウム137の場合】

 Bq/kg × 0.013 = μSV

例えば、放射性セシウム137が5,000Bq/kg含まれているブロッコリーを1日に200g食べた時の計算をしてみます。

5,000×0.013×【200/1000g】=13μSv=0.013mSv

3日間続けて200gずつ食べれば、0.039mSvの被ばくです。




これを、人体への影響を示した表と照らし合わせることで、より理解が深まるように思います。

 

2.4mSv/年 一人当たりが自然に受ける放射線の世界平均

10mSv/年 ブラジル・ガラバリ海岸の一部で自然に受ける放射線


100mSv以上 発がんリスクが0.5%程度に増加

250mSv以上 緊急作業従事者の被ばく限度

500mSv以上 白血球が一時減少 がん死亡が生涯で2.5%増加

1000mSv以上 吐き気 がん死亡が生涯で5%増加

1500mSv以上 50%の人に放射性宿酔(二日酔いのような状態)

2000mSv以上 5%の人が死亡

4000mSv以上 30日間で50%の人が死亡(半致死線量)

7000mSv以上 100%の人が死亡


(この表はそのままの転載ではなく、「放射能Q&A」というサイトの情報も混ぜています。また、松永さんのブログではこれは年間当たりの被ばく量としていますが、私は1回照射量の場合の人体への影響を示すのではないかと考えています)







皆さんの、放射能汚染に関する一つの目安になればと考えています。

仙台の放射能汚染 水道水に関する情報

2011年03月24日 | 放射能汚染の目安
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Nこさんから貴重な情報をいただきました


Nこさんのコメントをそのまま転載します。
()内がNこさんのコメントになります。

(ニュースで東京都の水道水は乳児には飲ませないようにと流れた後に宮城県はなぜ流れないのか不安になり、仙台市水道局に電話してみたところ、宮城県では毎日測定してるそうです。水道水も今のところ問題ないと言われました。風向きが関係するのでしょうか。)

記事編集中にいただいたもので、この情報は後の方にも出てきます。
しかし、大事な情報なので、初めの部分にも転載しておきました


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mr_sentaさんから、貴重な追加情報をいただきました。

以下、()内がmr_sentaさんのコメント(2011-03-24 13:30:27)の転載部分になります。

(今日 (Nこ) 2011-03-23 22:34:50
「ニュースで東京都の水道水は乳児には飲ませないようにと流れた後に宮城県はなぜ流れないのか不安になり、仙台市水道局に電話してみたところ、宮城県では毎日測定してるそうです。水道水も今のところ問題ないと言われました。風向きが関係するのでしょうか。」と記述があり、私も水道局に問合せました。水道局で検査する項目は、あくまで水道局のホームページに記載している項目であり、放射性物質の放射能〔ベクレル〕などについては検査項目外とのことです。放射能の測定は県の担当になるとのことですが、市民のご心配も尤もなので県に働きかけたい旨の電話内容でした。)

ということでしたので、水道局が放射線関連の情報を持ちえていないようです。


ですが、田村先生の見解を含めて考えると、今仙台は安全な状態にあるという理解で良いかと思います。

もちろん、はっきりとした数値で示されない限り、完全に安心できる状態ではありませんが、今、東北大学が測定に向け準備を始めている所です。


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前回の水道水の記事のコメントで文科省の放射線関連のデータに関することが話題に上っています。ここでは、そのリンクを貼りつけてみなさんに提示し、今どの情報が一番ほしいか等、話を整理したいと思います。

また、前回の記事で、論拠に欠ける文章を書いてしまったことを陳謝します。



申し訳ありませんでした。



文科省が公表している情報を元に日本全国の水道の放射能値をグラフ化されたものを閲覧できたサイトへのリンクを貼ります。


●全国の放射能濃度一覧

http://atmc.jp/

●全国の水道の放射能濃度一覧

http://atmc.jp/water/

●上水(蛇口水)、定時降下物のモニタリング

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/23/1303954_0322_1.pdf

●全国の雨の放射能濃度一覧

http://atmc.jp/ame/



この欄で、宮城の欄はすべて計測不能という表示になっていますが、今のところ二つの指標は、仙台市内近郊に限りますが、明らかであると考えています。


まず、空間線量率は東北大学理学部物理学科の田村先生が個人的に測定したデータで補完できます。


田村先生のサイト
http://lambda.phys.tohoku.ac.jp/



全国の雨の放射能濃度一覧に示されているデータは、定時降下物(雨・ちり)が降り注いだということになります。同じ指標をみるわけではないですが、田村先生の土壌の放射線量がおおよその目安になると思います。



.2011/03/16 13:00:00 積もった雪に接触させて測ると、0.50
.2011/03/17 12:55:00 屋外の濡れた土の上に接触させて測ると、0.73
.2011/03/17 15:05:00 屋外の濡れた土の上に接触させて測ると、0.7
.2011/03/17 18:30:00 屋外の雪が積もった土の上のに接触させて測ると、0.6
.2011/03/18 12:25:00 屋外の濡れた土の上に接触させて測ると、0.6
.2011/03/18 15:25:00 屋外の濡れた土の上に接触させて測ると、0.7
.2011/03/20 13:30:00 屋外の土の上に接触させて測ると、0.55
.2011/03/21 12:10:00 屋外の土の上に接触させて測ると、0.55
.2011/03/22 16:10:00 屋外の土の上に接触させて測ると、0.45
.2011/03/23 10:55:00 屋外の土の上に接触させて測ると、0.4


16日から23日までの土壌の放射線量から推測すると、17日まで放射性物質が堆積降下したため数値は上昇しています。しかし、それ以降は下降線を辿っています。少なくとも、放射性物質濃度が積もっていく量よりも、減る速度が速いということになるでしょう。予断を許さない状態ではありますが、このままの推移を示せば問題は無いと考えることができます。(田村先生の見解では、ヨウ素の半減期の推移が出ているのではないかということです)





東京で暫定規制値の三分の二の放射線量が出たというニュースが流れました。

暫定規制値という意味は「一年間ある放射能濃度の作物を平均的摂取量で摂取し続けた場合、5mSvを超えるときの値」となります。


今、出荷制限、摂取制限がかかっている野菜の、検出された一番高い放射能濃度をのものを食べ続けたとしても、10年前後食べ続けないとこの値にはならないので、健康に問題がないという見解を、東京工業大学の松本先生がある番組でおっしゃっていました。この意見に多くの専門家が同調しています。
無論、人間は一つのものだけを食べるわけではないので、さらに話は複雑になりますが、今、出荷制限、摂取制限をを守れば、人体に問題があるレベルに達するとは到底考えられません。(今規制が掛っているものを食べても人体に影響がある可能性は低いわけですから)

つまり、食べ物のという点も、皆さんが判断する目安は出ました。




そして、最後に残ったのが仙台の水道水の数値でしょう。
これ以外のファクターは、明らかな状況になり、判断の目安は明らかになりつつあります。しかし、この情報だけ、どの情報でも補完することはできません。




コメントからもわかりますが、国レベルの、自治体レベルでも公的機関への不信が広がっています。

「なぜ、公表しないのか。本当に測定不能なのか」

という感じに。




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Nこさんから貴重な情報をいただきました


Nこさんのコメントをそのまま転載します。
()内がNこさんのコメントになります。

(ニュースで東京都の水道水は乳児には飲ませないようにと流れた後に宮城県はなぜ流れないのか不安になり、仙台市水道局に電話してみたところ、宮城県では毎日測定してるそうです。水道水も今のところ問題ないと言われました。風向きが関係するのでしょうか。)

記事編集中にいただいたもので、この情報は後の方にも出てきます。
しかし、大事な情報なので、初めの部分にも転載しておきました


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mr_sentaさんから、貴重な追加情報をいただきました。

以下、()内がmr_sentaさんのコメント(2011-03-24 13:30:27)の転載部分になります。

(今日 (Nこ) 2011-03-23 22:34:50
「ニュースで東京都の水道水は乳児には飲ませないようにと流れた後に宮城県はなぜ流れないのか不安になり、仙台市水道局に電話してみたところ、宮城県では毎日測定してるそうです。水道水も今のところ問題ないと言われました。風向きが関係するのでしょうか。」と記述があり、私も水道局に問合せました。水道局で検査する項目は、あくまで水道局のホームページに記載している項目であり、放射性物質の放射能〔ベクレル〕などについては検査項目外とのことです。放射能の測定は県の担当になるとのことですが、市民のご心配も尤もなので県に働きかけたい旨の電話内容でした。)

ということでしたので、水道局が放射線関連の情報を持ちえていないということが実情のようです。


ですが、田村先生の見解を含めて考えると、今仙台は安全な状態にあるという理解で良いかと思います。

もちろん、はっきりとした数値で示されない限り、完全に安心できる状態ではありませんが、今、東北大学が測定に向け準備を始めている所です。


―――――――――――――――――――――――――――





このような状況を考えると、測定できてもそれを公表できない可能性が多分にあります。これは、機関同士の連係不足も要因でしょう。

復旧作業が膨大な数に上っていますし、自治体も被災を受けた中で、複数のリスク管理しなければならない宮城の現状を考えると、そのすべてを包括的に管理できるシステムを構築できていないでしょうし、迅速に対応できないことは十分にあり得ます。他の機関等に委託するといっても、その人員を他県から派遣するのは難しい状況にあることはみなさん理解していると思います。


もちろん、仙台の対応も非常に問題があります。そして、自治体の対応に問題があるなら、それに対して声を上げることは必要不可欠です。





みんな焦りがあると思います。


しかし、今の仙台の放射線環境を総合的に考えた場合、情報を待つ時間的な余裕は十分にあるのではないでしょうか。





無論、ずっと安全な状況が続くと確約されたわけではありません。


個人個人が、しっかりと物事の判断をしていかなければなりません。


不信感を募らせて、思考停止になっては絶対にいけません。


Nこさんやmr_sentaさんのように、冷静に判断して、「水道局の電話を調べる」→「電話をかけてみる」というステップを踏むだけで、情報が手に入ります。ほしい情報が手に入らないとしても、自分が判断できるような情報を手に入れることは出来ます。




私も、このブログで、皆さんの判断材料となるような情報を少しでも提供できるように頑張っていきます。

仙台の放射線・放射能情報(3月23日)データ追加

2011年03月23日 | 放射能汚染の目安
東北大学理学部物理学科の田村先生が個人的に測定した仙台市青葉区の放射線量の今日のデータを転載しておきます。また、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンターが測定した放射線量のデータも追加されていたので、そちらも転載しておきます。



田村先生のサイト
http://lambda.phys.tohoku.ac.jp/
こちらで、生のデータを見ることができます。






下のデータを参考にしてください。




●東北大学理学部物理学科の田村先生が個人的に測定した仙台市青葉区の放射線量の追加データ



測定地点:仙台市青葉区 
田村氏のデータをグラフにしてここに置いているのは、東北大学理学研究科物理学専攻の金田雅司です。

.測定器具:γサーベイメーターALOKA TCS171(NaIカウンター) 2011/3/17 7:40

.測定者:田村裕和(東北大学理学研究科物理学専攻) 放射線の健康への影響は、放射線医学総合研究所の情報

.各測定点には±10%程度の誤差があります。また、これは簡易測定であり、測定方法による誤差もあります。


単位は全て[μSV/h]である。
(一時間当たり何マイクロシーベルトであるかということです)
(屋外、雨の当たらない軒下の順で記載している)



.2011/03/23 6:55:00 0.17 0.10 晴れ

.2011/03/23 10:55:00 0.17 0.10 曇り 屋外の土の上に接触させて測ると、0.4

.2011/03/23 19:05:00 0.17 0.10 雪






●東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)の追加データ




福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/

こちらの方もご覧ください。





福島第一原子力発電所事故に係る放射線モニタリング情報
測定場所 : 東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(仙台市青葉区青葉山地区)
測定時刻 : 平日(10:00,16:00), 土日祝日(12:00)
公表時刻 : 平日(11:00,17:00), 土日祝日(13:00)
問い合わせ窓口 : 東北大学環境・安全推進室(TEL 022-217-6017)







3月23日 11:00 発表(測定時刻 10:00)
測定値 : 0.13 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない



3月23日 17:00 発表(測定時刻 16:00)
測定値 : 0.13 マイクロシーベルト/時間
備考 : 人体に影響はない








今の仙台は安全な状態が保たれています。







また、放射能汚染の目安の記事も書いたので



放射能汚染の目安
http://blog.goo.ne.jp/lan8864/c/8e7301609f72e4b2b07a0fb1247f5572

仙台の放射能汚染の目安、今の仙台の放射線環境
http://blog.goo.ne.jp/lan8864/e/44a7f671b3056e4b149c4a55717fa21f

仙台の放射能汚染の目安 妊婦の方、乳幼児を連れたお母様へ
http://blog.goo.ne.jp/lan8864/e/5600da31100a90545a9eba102ddf06e1

仙台の放射能汚染の目安 水道水に関する情報
http://blog.goo.ne.jp/lan8864/e/d9069beb20056d735a7bd9e47dea58da


これらのデータと合わせて参考にしていただければと思っています

仙台の放射能汚染の目安 水道水に関する情報

2011年03月23日 | 放射能汚染の目安
以前、仙台の水道水の安全性に関する質問が来ました。
その時はお答えできませんでしたが、それに関する情報が得られましたので、簡単な解説を加え、皆さんに提供したいと思います。



仙台の水道水の放射性物質に関するデータは得られませんでしたが、福島原発から北西に40キロメートルの距離にある、福島県飯舘村における水道水の放射性物質に関する情報を入手しました。このリンク先を、福島県の放射線量の測定結果の推移をまとめたpdfファイルと共にお示しします。



谷田聖(ソウル大学)によって作成された福島各地の放射線量の推移

https://5909342699030648942-a-1802744773732722657-s-sites.googlegroups.com/site/radmonitor311/dirtop/twitter_ML_etc/fukushima8.pdf?attachauth=ANoY7cq9x4LE6D4soVqowSIJykSvnf_wZp1UluUfcnozT0NXrzyhrUuc95qfvKTfjc5KZ7vaOsN4o5Ps8MdtvKeKe_tYDCGEyEXEMDOo0iErYpwTV-Dtg5mTJ8tsHyZhQL6qSXegGPVoxST1xkj9mgmL5bZvgXp2LgSMhsCS_QIbHY4ECH1CIgJaGd-yKDBy1A3NtekyYJto-B2jhi79qynWPJgs8DTHq-hmJpEoJ-4K4mZfVfrbCoA%3D&attredirects=1



厚生労働省が報道関係者向けに作った、福島県における水道中の放射性物質に関する解説

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ovb.html


実際の測定結果のpdfファイル

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ovb-img/2r98520000015ows.pdf

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000015ovb-img/2r98520000015ows.pdf



この情報から、川俣町を除く、7箇所については、3月19日の時点で、水道水の放射線物質の量は「飲食物摂取制限に関する指標値」を下回っていることが示されています。また、『この指標値を超える水道水を一時的に飲用しても健康影響が生じる可能性は極めて低く、代替飲用水が確保できない場合には飲用しても差し支えありません。また、手洗い、入浴等の生活用水としての利用は可能』なようです
(『』内は資料からそのまま引用しています)



水道水中の放射線測定値が「飲食物摂取制限に関する指標」を超過した場合の水道の対応策は

1)指標を超えるものは飲用を控えること
2)生活用水としての利用には問題がないこと
3)代替となる飲用水がない場合には、飲用しても差し支えないこと

という対策が挙げられます(この対応策も資料からそのまま引用)






私が以前から記載している仙台の放射線量と谷田先生が作成した福島の放射線量のデータを比較していただくとご理解いただけると思いますが、福島県より安全な放射線環境にあり(最高値で0.36、今は毎時0.2マイクロシーベルト以下。三朝温泉の五分の一の放射線量しかありません。)、空間放射線量と水源の放射線物質の汚染問題を一緒に考えるのはやや乱暴かもしれませんが、この事実から仙台の水道水は飲用しても問題がないと推察できます。





安心してください。



仙台の水道水は安全と考えることができます。



仙台の水道水中の放射線物質に関する情報が手に入りましたら、皆さんにご提示できればと考えています。

仙台の放射能汚染の目安 妊婦の方、乳幼児を連れたお母様へ

2011年03月22日 | 放射能汚染の目安
東京大学医学部附属病院放射線科の中川恵一先生が福島第一原発事故に関して医学的な観点からの見解をpdfファイルとしてネット上にアップされました。
この方は、現在、東大病院で放射線治療担当チームの責任者をされている方です。



【福島原発における放射性被ばくの解説】

http://www.u-tokyo-rad.jp/data/toudaivol4.pdf



この中で、妊婦の方、乳幼児を連れたお母様へ向けた見解が示されています。
このブログでも、お母様方からいくつかの質問が寄せられました。この記事では、それにこたえるような形で、このpdfファイルの一部を抜粋し、妊婦、乳幼児を連れたお母様が参考になるような情報を提供しようと思います。




6ページ目からの抜粋 
()内が抜粋部分

(*妊婦の方へ)
(放射線は、妊娠後4ヶ月以内が最も胎児に影響を与えるといわれています。100mSv未満ならばその後の胎児には影響がでないことが示されています。妊婦に関する放射線防護についてのデータは、国際放射線防護委員会がまとめています。)


(*乳幼児の被ばくに関して)
(甲状腺に関しては、内部被ばくによって、乳幼児に発がんが増えたというデータがあります。外部被ばくに関しては、特に大人との違いは見られません。チェルノブイリの原発事故で、唯一増えたがんは、小児の甲状腺がんでした。内部被曝については、小児に影響が出やすい可能性があります。チェルノブイリ事故とちがい、今回の原発事故に近い、スリーマイル島原発事故では、小児の発がんリスクの上昇は見られませんでした。)




以前、質問として寄せられた「乳幼児の甲状腺ガンの発症率が増えた」という知見はあったということになります。しかし、情報がかなり大げさに着色されていました。情報というものは正確に、客観的な視点でとらえなければなりません。今回の件とチェルノブイリとでは明らかに状況が違います。




中川恵一先生がまとめられたpdfファイルの5ページ目を参考にしながら要点をまとめていきます。



●乳幼児の甲状腺ガンの発症率が増えた原因

これは、放射性物質の付着した牧草を食べた牛が出した、放射性ヨウ素が濃縮された牛乳に原因があります。乳幼児は大人よりもミルクを飲む頻度が高いため、「乳幼児の甲状腺ガンの発症率が増えた」という結果になりました。しかし、今回のケースは明らかに異なった状況にあります。


①ロシア人はヨウ素欠乏症ぎみであった

甲状腺は、甲状腺ホルモンを作るためヨウ素を取り込みます。
日本人は海藻類を良く食べるためヨウ素欠乏症はあまりみられませんが、大陸の中央部に住む人は、ヨウ素が足りないため、「甲状腺機能低下症」など、ヨウ素欠乏症が少なくありません。チェルノブイリ周囲も、食べ物にヨウ素が少ない土地柄です。こうした
環境で、突然、原発事故によって、ヨウ素(ただし、放射性ヨウ素)が出現したので、放射性ヨウ素が、住民の甲状腺に取り込まれることになりました。


②今回は食品管理のもと、問題の可能性がある食品の出荷は停止されている

今回は、チェルノブイリでの反省を元に、厳正な食品管理が行われています。つまり、問題がある様な食品を、乳幼児や、妊婦の方が口にする可能性が限りなく少ないということです。つまり、個々の方々が適切に食品を選んでいけば、リスクを最小限に抑えることができます。


③牛乳問題は期間限定的な問題である

予断が許されない状況にあるとはいえ、福島原発は収束状況に向かいつつあります。
また、放射性物質I-131 の半減期は約8日です。ですから、I-131 の量は8日で半分、1ヶ月で1/16 になり、3ヶ月経過すると、限りなくゼロに近い値になります。(とはいえ、お母様方にとって3ヶ月という期間は非常に長く感じると思います)




適切な対応をとっていけば、お子様も安全だといえます。
仙台の放射線環境は、子供の健康を害するような状態にはありません。



安心してください。





この記事では主に、お子様の健康に関する部分の抜粋しかしませんでしたが、


中川先生がまとめられたpdfファイルでは

http://www.u-tokyo-rad.jp/data/toudaivol4.pdf


他にも、医学的な観点からみた放射線問題を非常にわかりやすく解説しています。


参考にしてください。




放射線の問題は目に見えにくいということもあり、恐怖心が非常にあおられやすいですが、個人個人が正確な情報を身につけて、適切な対応を取れば、なにも問題ありません。


仙台に限らず、被災地が抱えている問題は放射能に限りません。
放射能問題ばかりに眼を向けていると、他のリスクを生み出す可能性があります。
厳しい状況が続きますが、皆さんがいい方向に向かうことを願っています。


このブログの情報が、皆さんの一助になれば幸いです。

仙台の放射能汚染の目安、今の仙台の放射線環境

2011年03月21日 | 放射能汚染の目安
私は数日前、放射能汚染の目安となる記事を書きました。


放射能汚染の目安
http://blog.goo.ne.jp/lan8864/c/8e7301609f72e4b2b07a0fb1247f5572


しかし、私は原子力関係の専門家ではありません。
この記事では原子力関連の専門家の言葉を転載し、みなさんの判断材料になるような情報を提供しようと思います。



高エネルギー加速器研究機構(KEK)の一宮亮先生がサイトにアップされた言葉をそのままここに転載します。



「3月16日に首都圏でも一時的に約1μSv/h(マイクロシーベルト毎時)程度の放射線量が観測されていますが、微量の放射線を含む気体の移動によるものと考えられます。この数値はラドン温泉で有名な三朝温泉での放射線レベル(10mSv/年=1.1μSv/h)と同等の低い値であり、この程度の低線量率の放射線ではダメージを受けたDNAは回復するので健康面に問題ないそうです。」


「末尾に日常的に放射線を扱い、半導体放射線検出器を開発している一人の物理学者(実験系)として個人的意見(見解)を言わせて下さい。福島原発の事故については推移を注意深く監視しなければなりませんし状況は決して楽観しできませんが、現在もっと大切で優先順位の高い事は地震の被災者の生命・身体の安全であり、サポートではないでしょうか?
「現時点では」原発の極近郊を除いては十分安全であり、むしろ心配する労力を援助・復興に振り向けた方が遥かに建設的ですし、健全な態度だと考えます。」





ここで、皆さんの判断材料になるような大事なことが書かれています。



約1μSv/h(マイクロシーベルト毎時)は、ラドン温泉で有名な三朝温泉での放射線レベル(10mSv/年=1.1μSv/h)と同等の低い値であるという事実です。そして、今の仙台は0.2μSv/h(マイクロシーベルト毎時)と、1/5の放射線量しかありません。つまり、放射線環境でいえば、三朝温泉付近に住んでいる人達よりもはるかに安全な環境にあるということになります。そして、三朝温泉に住んでいる人たちの健康には問題がありません。




仙台は今安全な状態であると判断できます。




高エネルギー加速器研究機構の一宮氏のサイトへのリンクです

https://sites.google.com/site/radmonitor311/home






また、カリフォルニア大学のモンリオール(B. Monreal)氏による、「福島原発の放射能を理解する」という題目で行われた講演のスライドの日本語訳が公表されました。


福島原発の放射能を理解する

http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html


少し難しいかもしれませんが、最後の方のスライドは参考になると思います。
このスライドは、モンリオール教授の了解のもと、野尻美保子先生(高エネルギー加速器研究機構/東京大学IPMU)、久世正弘先生(東京工業大学理工学研究科)、前野昌弘先生(琉球大学理学部)、衛藤稔先生・石井貴昭先生・橋本幸士先生(理化学研究所仁科加速器研究センター)が翻訳されました。

仙台の放射能汚染の目安

2011年03月19日 | 放射能汚染の目安
この情報は「放射能Q&A」というサイトから情報を一部改変し転載したものです。
少々データは古いですが、目安の値にはなります。

ここでは、人間がどれくらい浴びていいのか、一般の方にもわかるように説明します。



地球上に住んでいる以上、だれでも年間2400マイクロシーベルトの放射線を被ばくします。ですが、だれもこの自然放射線で害を受けてはいません。
目安ではありますが昨日の片平区にある多元物質化学研究所の情報をもとに、仙台が放射能濃度が一時間当たり1~2マイクロシーベルト程度を維持していたとすると、一年間には8760~17520マイクロシーベルトしか人体に浴びない計算になります。

また、東北大学理学部物理学科田村先生の測定では一時間当たり0.3マイクロシーベルト以下に放射線量が保たれていますので、これを年間換算にすると、一年当たり2628マイクロシーベルトになります。(3月13日~19日のデータを考慮)



つまり、仙台は自然なレベルに落ち着いていると推察できるため、今の状況が保たれるなら心配する必要はありません。








一方、高い線量の放射線は確かに人体に害を与えます。500ミリシーベルト(500000マイクロシーベルト)を超えると放射線の影響があります。また、発がんの心配が出てきます。ちなみに、国が決めた年間許容量は50ミリシーベルト(50000マイクロシーベルト)です。これは、放射線の害から守るために、法的に定められた値になります。


放射線の‘1回照射量'と身体影響(mSv=㍉シーベルト)

250mSv以下(250000マイクロシーベルト)
身体症状なし

500mSv(500000マイクロシーベルト)
白血球一時減少

1000mSv(1000000マイクロシーベルト)
吐き気、おう吐

1500mSv(1500000マイクロシーベルト)
50%の人に放射性宿酔(二日酔いのような状態)

2000mSv(2000000マイクロシーベルト)
5%の人が死亡

4000mSv(4000000マイクロシーベルト)
30日間で50%の人が死亡(半致死線量)

7000mSv(7000000マイクロシーベルト)
100%の人が死亡


これを、見ていただくと一般の方も安心していただけるでしょうか。


つまり、この値からも人体に影響があるような被爆を仙台で受けることはないことが理解していただけるのではないでしょうか。