グリーン購入キャンペーン「買い物でエコ!」

環境配慮型の商品、サービスを選ぶグリーン購入をすすめ、京都からグリーン市場をつくります。

キャンペーンレポート2 hibanaさん

2008年12月26日 | こんな取り組みをしています!
京都グリーン購入ネットワーク「買い物でエコ!」キャンペーン取材レポート
その2
「日本の森をもっと有効活用しませんか」
株式会社Hibana取締役 薪く炭くKYOTO代表 成田真澄さん
レポーター:松本裕樹
取材日:2008年11月12日

こんにちは。
こちら京都GPNキャンペーン取材班です。

10月1日から始まった「買い物でエコ!」キャンペーンも、2ヶ月が経ちました。
4ヶ月間にわたって行われるこのキャンペーンは、買い物の際にエコな商品を選ぶ「グリーン購入」をより多くのみなさんに知っていただくことを目的としています。ではこのキャンペーンに参加している団体はどんな活動をしているのでしょうか?そして、どのようなエコの環が広がっているのでしょうか?

そんな疑問に答えるべく、私たちは参加団体に取材をさせていただくことにしました。
今回はその第二弾です。

今回私たちの取材を受けてくださったのは、株式会社Hibanaの成田さんです。事務所に入ったとたんに木のいい香りが広がり、炭やペレットなどたくさんの商品が並んでいました。もちろんキャンペーンのポスターも貼っていただいていました。(写真:成田さん)


Q1(松本):貴社の事業内容について教えてください

成田さん:株式会社Hibanaができる前は、森林バイオマスを広めることを目的とした薪く炭くKYOTOというNPOで活動していました。森林バイオマスというのは、薪や炭などの木を由来とした資源のことです。使われずに余っている日本の森をもっと森林バイオマスとして使っていこうと、京都府の職員と学生、森林関係者、会社員らが集まって半年間研究会をやっていました。これが終了して後を引き継いだのが薪く炭くKYOTOという団体です。
薪く炭くKYOTOでは生活のエネルギーの中にどうやって木のエネルギーを取り入れていけるかを考えたり、そのよさや楽しさを広めたりする活動をしています。しかし、コアメンバーが学生やほかに仕事のある社会人で構成する団体だったため、問い合わせがあっても常時対応できないので、仕事として全力で取り組めたらと思い、会社を作りました。
 今の主な事業内容は調査やコンサルティングです。国や自治体が木質バイオマスを拡げようとしているのですが、そのための森林調査やバイオマスがどうやったら利活用できるかを調査したり、企画作り、セミナーやシンポジウムの運営、商品の販売をしたりしています。
販売活動としては、なるべく京都の近くで作られた薪や炭を販売しています。石油やガスの代わりに森林バイオマスエネルギーを使いやすいように、ストーブや七輪、火鉢などの道具を販売しています。


Q2(松本):バイオマスに注目したきっかけは何ですか?

成田さん:この団体には森かエネルギー問題に関心がある人が集まっています。私も弊社代表の松田も、最初の関心は熱帯雨林の開発でした。学生時代にブラジルに行き、森が破壊され、その原因は輸入している側の国にあるという現実を見ました。日本は木材の輸入が非常に多く、世界の森は減っているのに日本の森は使わないので増えています。使わないことで木が歳を取って病気になっています。
植林された森はもともと使うことを想定して木を植えているので間伐とか手入れをしなくてはいけないのですが、日本は人件費が高いので間引くことができず、水災害のときに流されてしまったり、雪で折れてしまったりしています。そこで、もっと日本の森を扱う方法として、例えば薪く炭くではエネルギーとして使う方法を提案しています。

松本:単純に森を残すという発想からすると、森はもっと使われるべきという発想は生まれてこないのですごく斬新ですね。

成田さん:一般の方を対象としたワークショップを行うと、参加者の森のイメージとしては、「守らなきゃいけない」というイメージが強いのですが、身の回りには、鉛筆やノートなど森のもので溢れています。でも、それらの原料はわざわざ遠い国の森を使っているのです。森の話が全部まとめて考えられているので、確かに保護しなければいけない森もあるのですが、日本の森のほとんどは人の手が加わっているのでもっと使うべきだと考えています。


Q3(松本):貴社が販売する商品にはどういうものがありますか?

成田さん:炭雑貨やインテリア用品などもありますが、主に燃料ですね。例えば薪に関しては、京都市の公園とか通りに生えている木を処理しているものもあります。今まで堆肥にはしていたのですが、使い道がなくてチップ化していた幹の部分ももったいないので、地元でエネルギーとして利用しようと考えました。
また、薪に関して「ウッドマイレージ」という制度を京都府がやっています。イタリアのフードマイレージから着想を得て始まったのですが、輸送距離を測ってCO2をどれだけ排出しているかを示し、CO2排出量の少ない地元のものを使ってもらおうというものです。
それで、先程話したような「復活薪」(京都市内で発生する街路樹や公園などで剪定する枝等で作られている商品)を認証機関の京都府地球温暖化防止活動推進センターに試算してもらったら、ウッドマイレージCO2は1.1kg-CO2でした。他に薪をマイレージとして算出している企業がないので比較ができませんが、かなり低い数値なのではないかと考えています。
炭に関しては薪に比べて軽いので、ホームセンターのものも輸入が多いです。弊社では炭を焼いている方を支援して京都の炭を中心に販売しています。炭は燃料以外にも消臭剤とかいろいろな使い道があります。
ペレットに関してはまだ工場があまりないので、国内の工場で作られたものを買って販売しています。ペレットは徐々に広まっているのですが、情報があまりないですし、ストーブが結構高いので、ペレットを使いたい方向けに情報提供をしています。ペレットは1時間に1キロくらい使います。価格は地域によっては灯油より安いくらいになってきています。

松本:個人で買うとまだ高いと思いますが、事業所など組織単位で買ってもらえるといいですよね。ストーブは温まり方が違いますし。火を見ていると落ち着きますよね。

成田さん:ペレットストーブは煙がほとんど出ないので、もっと普及していくと言われています。薪よりも完全に燃えるので灰はほとんど出ませんし、出た灰も肥料などにできます。

松本:他の企業と一緒に取り組んでいることはありますか?

成田さん:先ほどの復活薪や物販などがあります。企業が森というと木を植えたがるのですが、例えば間伐材で作られた箸を食堂で使うなどして一緒に取り組みたいですね。

松本:まずは森林バイオマスについて知ってもらうということで、社員研修をしてもおもしろいですよね。毎日使っているコピー用紙がどういう問題とつながっているかを考える機会になりますし。


Q4(松本):このキャンペーンを通しての貴社の取り組みは何ですか?

成田さん:燃料の量り売りをしています。燃料の量り売りをやっているところはあまりないと思います。近くで取れた木、近くで作られた燃料ですし、バイオマス自体が環境に配慮したエネルギーなのでそれを販売しています。
あと建物自体をエコにできないかということで、建物全体で風の流れを考えて夏場も快適に過ごせるようにしています。


Q5(松本):これからやりたいことはありますか?

成田さん:やりたいことはたくさんあります。イベントや木の火鉢づくりのワークショップ、七輪を使った料理教室などをやりたいです。たまに料理教室はやっています。結構いろいろな料理が作れますよ。ペレットの使えるパン釜とかピザ釜なども提案していきたいです。
バイオマスの情報発信の場にもなりたいです。国が話しているバイオマスエネルギーについては遠い話になってしまっているので、もっと身近にバイオマスを感じられるようにバイオマスについて伝える活動をしていきたいです。


おまけ【お店の方も見せていただきました。】
木や炭でできた装飾品や木炭、籾殻や灰、火鉢などが置いてありました。お話にあった量り売りもされていました。とても癒されるお店でした。このウェブサイトをご覧になったみなさんもぜひ一度Hibanaさんへ行かれてみてはいかがでしょうか?

【取材班の感想】
Hibanaさんのお名前は知っていましたが、実際に伺ってみるととても京都らしいお店の概観で、お店の中も木のいいにおいがしていました。とてもリラックスできました。キャンペーンのビジョンとしては、京都GPNの強みが幅広いネットワークなので、企業と市民活動を組み合わせて、より深い環境活動をしていければいいなと思いました。

お忙しい中取材を受けていただき、ありがとうございました。


京都環境フェスティバルに出展しました!(12/13,14)

2008年12月15日 | こんな取り組みをしています!
12月13,14日にパルスプラザ(京都市内)で行われた京都環境フェスティバルに出展をし、グリーン購入キャンペーンのよびかけをしました。
家族で参加されている方が多く、お子さんと一緒になって、「エコな買い物ってどんなんがあるかな~」と考えながら応募用紙に記入されていました。ブースでは、エコ文具や水筒、マイバッグ、詰め替え洗剤やアクリルタワシも掲示し、「エコライフ」を具体的に身近にわかりやすく紹介しました。

年の瀬もせまってきまししたが、ぜひこのイベントをきっかけにエコライフをスタートしたり、深めてくれる人が増えるといいですね!

グリーン購入キャンペーンボトル使ってます

2008年12月12日 | こんな取り組みをしています!
グリーン購入キャンペーンのキックオフイベント(10月5日)の際に抽選で差し上げた水筒の一つが、ラジオカフェのミキサー・時岡さんの手元で使われていました♪ 職場でも飲み物が冷めにくく、重宝されているようでした。職場でも、缶やペットボトルなどの飲料を飲まれている方は、ぜひお気に入りのマイボトルやマイカップに切り替えてみましょう。そうすれば、ごみも減って、お仕事もさらに楽しくなるかも!しれません。

▼京都三条ラジオカフェ:京都エリアのコミュニティFM
http://radiocafe.jp/

オール京都のリユースびんのお茶「茶びん」が実験販売中!!

2008年12月08日 | こんな取り組みをしています!
京都のNPO法人木野環境の齋藤です。
木野環境は、京都硝子壜問屋協同組合と共同でこの秋にリユースびんに入ったお茶「茶びん」のモデル販売を行っています!

みなさん会議でPETボトルのお茶や水を買ったりしていませんか?急須でお茶を出せないところで便利ですよね。でもPETボトルは一度使ったらごみになってしまいます。ごみといってもリサイクルされるわけですが、リサイクル(資源の再利用)よりもまずはリユース(再使用)!

「茶びん」は一升びんやビールびんと同じように、飲んだ後のびんを回収・洗浄してまた中身を詰めて販売することができる「リユースびん」を使っています。ごみになるのはキャップとラベルだけ。

モデル販売は年内でひとまず終了しますが、いま京都府庁生協(京都市上京区)、京都精華大学(京都市左京区)で販売しています。またコープイン京都(京都市中京区)でも会議室利用向けに販売しています。またまた、12月13日14日にパルスプラザ(京都市伏見区)で開催される京都府環境フェスティバルでも販売!ぜひこの機会に、リユースびんのお茶を飲んで、そして返してみてください。
ごみを出さずにお茶を飲むマニアックな喜びを味わうまたとないチャンスです。

さてさて、その売れ行きは。。。。
京都府庁生協では、11月25日から販売しています。12月5日の時点でだいたい80本程度売れているとお聞きしております。京都府職員の方々、PETボトルのお茶を買うなら、その前に「茶びん」です。どしどしお飲み下さい(笑)。
また京都市動物園では、11月29日30日の土日にイベント販売を行いました。
2日間で64本が販売できました。一見少ないように見えますが、来園者の5人に1人が飲料を買っていたとすると約5%の人がリユースびんのお茶「茶びん」を選んでくれたことになります。1つの商品であることを考えるとまずまずの結果でしょう。ちなみに回収率は約65%。こちらもまずまずです。

うちの会社でも使いたい!うちの店でも売ってみたい!という方、ぜひご連絡ください。
今後は、今年の結果を踏まえ一度仕切り直し、来年2009年の夏頃から継続して販売を行いたいと思います。
夏は飲み物がたくさん飲まれて、容器ごみもたくさん出ます。そのときこそ「茶びん」の出番!


★リユースびんのお茶 京都和束の茶葉使用「茶びん」ほうじ茶★
・内容量300ml
・1本120円
・京都の茶葉をつかって、京都の工場で生産、京都で飲んで※、空きびんは京都で洗う。
 オール京都の飲み物です。※一部、京都府外でも販売しています。
【問合せ先】NPO法人木野環境(担当:齋藤)まで。info@kino-eco.or.jp  TEL:075-751-0289 

11/25(火)、妙林苑へいってきました!

2008年12月04日 | こんな取り組みをしています!
京都GPN事務局取材班です。キャンペーン開始から2ヶ月が過ぎまし
た。買い物でエコ宣言が、どしどし集まってきています!

11月25日(火)、取材班は、妙林苑(保育園)に行きました。
こちらの保育園では、「買い物でエコ!」キャンペーンのチラシを
全児童のご家庭110世帯に配っていただける予定です。

これは、保育所や幼稚園に太陽光パネルの設置をすることによって
自然エネルギーの普及をしているNPO法人京都グリーンファンド
さんのおかげで実現しました。妙林苑の他にも、京都市内10か所の
幼稚園、保育所にもキャンペーンへのご協力をいただいております。
保育園や幼稚園から環境の情報を発信していただくことで、家庭へ、
地域へ、子どもから大人まで、買い物でエコの活動が広がれば、と
ても大きな力になると感じます。


この日、妙林苑では、11月のお誕生日会をされたあと、腹話術師の
畑さんによる地球温暖化についてのお話会が行われました。
子ども達は、地球温暖化の仕組みや自分たちでできる取組、太陽の
力で電気ができることを、腹話術人形のキョロちゃんとシーちゃん
と一緒に楽しく学びました。
地球温暖化の仕組みのお話しでは、暮らしから出ているCO2が原因
であることを、図絵を用いて分かりやすく伝えられていました。
少し紹介すると、最初、模造紙にある地球のうえに、木が立ってい
ます。
人間活動によってどんどん伐採される木。
腹話術師の畑さんが、「木が伐採されたら、何ができるかなぁ~」
家のシールをぺたり。
「家が建ったら、何ができるかなぁ~」
ビルのシールをぺたり。
車をぺたり。
電気会社をぺたり。
ごみをぺたり。
空には、CO2のシールをぺたぺたぺた…
増えていくシールをみていると、人の暮らしとCO2排出がとても密
接な関係であることが、よく分かります。
このCO2が地球を厚着させていて、地球温暖化を引き起こしている
ことが伝えられました。そのあと、ごみを出さない工夫の一つとし
てリサイクルがあることや、水を大切に使うこと、最後に腹話術人
形のシーちゃんが太陽に大変身して、おひさまの力で電気ができる
ことやおひさまを利用した電気が環境に良いことを学びました。
子ども達は、お話しを聞いたあと、先生からの「地球にやさしい行
動は、どんなのがある?」という質問に、「水をだしっ放しにしな
い」や「外が明るいときはカーテンを開ける!」などの声。エネル
ギーを使わない工夫を教えてもらいました。子ども達は先生と「地
球にやさしい行動をします」と指切りげんまんをし、閉会されまし
た。

妙林苑では、2007年5月におひさま発電所を設置され、環境教育や
イベントでリユース容器を使うといった様々な取組をされています。
また、月1回の保護者会では環境の勉強をする時間を設けるなど、
環境の情報を幅広く伝えていく工夫をされています。

取材に行って、まず思ったことは子ども達が元気いっぱい!お話会
中の問いかけに、次々挙がる手と元気な笑い声が絶えませんでした。
でも、差し迫る地球温暖化のことを考えると、すこし胸にいたみも
感じました。指切りげんまんをしている子ども達の姿をみて、私た
ち大人が行動していこうと思いました。
 

※ NPO法人京都グリーンファンド…省エネ型の暮らしと社会を
めざしながら、自然エネルギーを普及していく活動を続けている団
体です。市民や団体のちょっとした心がけでできる省エネ程度の節
約から積み立てていく「おひさま基金」を活かして、市民参加で地
域の保育園や幼稚園などの教育学習の拠点となる「おひさま発電所」
をつくっています。
(京都グリーンファンドHP→http://www.kyoto-gf.org/index.php?about)

※追加で…京のアジェンダ21フォーラムの「京(みやこ)グリーン
電力制度」は知っていますか?団体や個人が、“環境負荷価値’の
ついた環境にやさしい電力を購入することができるという制度です。
この環境にやさしい電力が、「おひさま発電所」でつくられたもの。
環境にやさしい電力を購入すると「京グリーン電力マーク」を使う
ことができ、広報などで脱温暖化への取組のアピールができます。
‘環境負荷価値’分の費用は、きょうとグリーンファンドの「おひ
さま基金」に寄付され、おひさま発電所づくりに活用されます。
 ・価格は 10円/KWh相当量。証書の発行を希望される場合は、
  別途2,000円(税別)必要。
 ・購入量 原則として、1件あたり1,000kWh~10,000kWh相当量。
(詳しくは…
 京のアジェンダ21フォーラム→http://ma21f.jp/02wg/alt-energy/mgp/)