ちからをぬいて気楽にいきたい

たま~に本や映画の感想,雑感を書き記してますが,よく長期で留守にしています。

「スーパーニュース」(吉田恵)

2007年06月30日 | テレビ
西山喜久恵アナ産休降板

西山アナ、産休降板かぁと何気なくニュースを読んでいたら、思いがけない名前が!
「番組最後に後任の吉田恵(31)、竹下佳奈アナ(24)とバトンタッチ」

吉田恵といえば、数年前までフジテレビ「めざましテレビ」のお天気キャスターをしていた恵ちゃんではないだろうか!
「恵のこれ、持っていケイ♪」のフレーズが思い出されます。
何はともあれ世のおじさんたちのお天気アイドルであった恵ちゃんが、報道番組「スーパーニュース」(月~金曜後4・55)のレギュラーなんだなあ。
結婚した後は、アメリカに行ってたりしてたんですよね(詳しいことはわからないけど)
しかし、「めざましテレビ」と違って夕方の報道番組、これは毎日予約録画をしておかねばならないなぁ。

(前回の記事が吉田修一、思わぬところで吉田つながりとなりました)

日曜日たち(吉田修一)

2007年06月30日 | 文学
吉田修一は好きな作家だ。骨太かつ繊細な印象を持つ。2002年に「パレード」で山本周五郎賞を、「パークライフ」で芥川賞を受賞している。分類としては純文学になるのだろうか。難解で作品の意図するところを理解することが難しい小説も多い反面、女性の心理を巧みに描く少し軽めの小説まであり、作品の幅は広い。村上チルドレンの1人に数えられているようだ。作品の本質を理解することが難しいという点では村上春樹に近いものがあるが作風は全然似ていないように思う。頭の中で作り上げた世界の中で話が展開する作品が多い村上春樹に比べ、吉田修一のものは、その作品の登場人物たちが住む街も重要な要素となっているように感じられる。東京を舞台にした「パークライフ」、「東京湾景」、「パレード」、埼玉を舞台とした「ランドマーク」や長崎を舞台にした「長崎乱楽坂」などはその最たるものだろう。「パークライフ」は都会人の孤独感が切々と伝わってくる作品だが奇妙な人間関係が心をくすぶる。ただ言えるのは、どうしても東京や長崎など実際の地名が出てこないといけないのかというとそうではなく、物語に見合った街の大きさ(これは、ある本のインタビューで吉田修一本人が言っている言葉だが)とそれらの街が持つ雰囲気や土着性などが必要となるということのように思われる。例外的な作品としては、架空の街を舞台とした作品「7月24日通り」がある。作者のちょっとした遊び心が入っているように感じられる(おそらく作者の出身地、長崎をモデルとしていると思われる。映画のロケ地も長崎であった)。

単行本として発行されている最新作は「悪人たち」だが、これはまだ1/3ほどまでしか読んでいない。長崎、佐賀、福岡などが舞台となっている。これらの街がどのように物語に絡んでくるのかを考えながら読み進めるのもおもしろいかもしれない。

さて、これまで長編から短編集まで10数冊発刊されている吉田作品の中で最も好きな作品はどれか?と尋ねられたら、どれを選ぶか大変迷ってしまうのだが、思いきって選ぶと「日曜日たち」だ。東京の街に住む年齢も性別も職業も違う人々の、物憂い日常の中でふと垣間見せるちょっとした優しさが心に沁みる。
構成は五編の短編からなる。タイトルが日曜日となっているが、これはまったくの他人ながら東京という空間で同じ時間を過ごす人々の日常を描いているものだ。「日曜日」という言葉に強いて意味を与えるならば、日曜日が持つ独特の雰囲気、ほっとできる時間でありながら仕事が始まる月曜日を控えた憂鬱な感じが現代人の持つ心の闇の部分に通じる部分があるといえるかもしれない。

短編5作品それぞれには主人公があり、それぞれの短編だけでも十分な完成度を持つものとなっているのだが、5つの短編全てに登場する幼い兄弟が作品全体を強く結びつけ、ラストで作者が言いたかったことにたどり着かせるための本当の意味での主人公となっている。

ここで5作品について少し説明したい。作品に登場する人たちは東京の街に住んでいる。

「日曜日のエレベーター」
主人公は30歳を目前に控えたフリーターの男性。マンションに毎週週末にやってきていた元恋人とのエピソードが中心となって話は進む。その元恋人が、日曜日の深夜、エレベーターでマンション1階のゴミ集積場にゴミ出しをしていた。嫌いではないのに別れてしまった医大生の元恋人との話は男と女の間の超えるに超えられない溝を感じさせられる。また、この話には他にもある要素が隠されている。

「日曜日の被害者」
主人公は30歳前のOL。日曜日の深夜、友人からかかってきた電話をきっかけとして、7・8年前の旅行での出来事を回想しながら話は展開する。30歳を目前にした女性の不安感、孤独感が独特の筆致で描かれる。

「日曜日の新郎たち」
主人公は数年前事故で恋人を失った会計事務所勤務の税理士(の卵)。その主人公の元に、田舎から父親が甥っ子の結婚式(日曜日に披露宴)のために上京してくる。この父親も数年前、妻に先立たれている。大きな存在を失ってまだそこから立ち直れないでいる父と息子だが、お互いを思いやる人間の優しさをそれとなく感じさせてくれる。

「日曜日の運勢」
5編の中では、一番コミカルな感じで描かれている。自分の意志とは関係なく何となく周囲に流されていく元証券マン(その前は早大生)が主人公だ。

「日曜日たち」
主人公は、満たされない思いを残しながら長年住んだ東京から地元(名古屋)に引っ越そうとする30代独身女性だ。その女性の回想と引っ越し当日(日曜日)の出来事を綴っていく。

これら五編の短編で、主人公たちの回想シーンの中などに登場するのが幼い兄弟2人なのだが、それぞれの回想の中での兄弟とのエピソードがまずいい。それぞれの主人公たちが見せるさりげない優しさがいいのだが、作者はそれを強調して言いたかった訳ではない。五編の短編の中では、あくまでそれぞれの主人公中心で話が進むのだ。そんな中にちょっとしたついで、刺身のつまみたいな感じで幼い兄弟が登場してくる。このようなストーリーの作り方に対して、吉田修一はすごいなあと素直に脱帽してしまう。ここではネタバレになってしまうので詳しいことが書けないのが残念だ。

五編目の主人公、乃里子の心情を描いたラストを読み終えたときには本当にすがすがしい気持ちになれる。この作品は何度か読み直しているのだが、何遍読んでも同じところで泣いてしまう。しかしこれは決して安っぽい感動の涙ではない。人間っていいなあ、生きるっていいなあと感じてしまう涙なのだ。吉田修一の作品の中では、こういうすっきりとした終わり方をする作品はどちらかといえば少ない部類に入るかもしれない。吉田修一って根は優しい男なんだなあと感じさせてくれる作品だ。

まだ読んでいない方には是非読んでほしいお勧めの作品です。

P.S.
「東京湾景」も好きな作品だが、数年前にドラマ化されたものは酷い脚本であった。よく吉田修一が怒らなかったものだと思う。

算数の問題(パスタの茹で時間)

2007年06月10日 | 料理・食べ歩き
問題です。
ちょっと遅い時間の夫婦2人の夕食をパスタにしようと決めました。
冷蔵庫を見ると、ゆで時間5分用と7分用のパスタの麺がそれぞれ1人前ずつありました。どのようにしたらいいでしょう?

答え(我が家の場合)はコメント欄に。

リコール

2007年06月05日 | 社会問題
松下製305万台、発火の恐れ

松下製の電子レンジ、冷蔵庫、衣類乾燥機の一部機種に発火の恐れがあるそうだ。つい最近では、シェーバー用の充電器の欠陥が話題になったことがある。そこで気になって検索したところ、次のリコール情報のサイトを見つけた。驚いた。リコールも種々雑多、かなりのものがある。

リコール情報

所詮人間の作るものなのだから、最初から完全なものを期待するのは難しいところもあるだろうが、ことこれが人命にかかわるものであるならば看過すべきものではない。メーカー側は事故が発生する前、発生後でもすくなくとも最小限の被害で済む前に至急の対策をとってもらいたいものだ。隠匿することなく迅速な対応をとることこそが大切だ(と偉そうに行っているが、これは決して人ごとではなく自らについても言えることなのであるんだけど)。

さて、我が家で使っている電化製品3点をみてみると、最初にあげた松下製のものは使っていなかった。電子レンジ、冷蔵庫、洗濯乾燥機とも他メーカーだった。OEM製品もあるので注意が必要だがそれもなかった。

シェーバーとその充電器も別メーカーだが、なんとなく怖いので家にいるとき以外は充電しないようになってしまった・・・それでいざ朝起きて髭をそろうとして電池の充電不足で困ったりしている。用心するにもほどほどが肝心かもしれない。

ドラマ雑感

2007年06月04日 | テレビ
水曜日深夜帰宅して、ドラマ「バンビ~ノ」第7回目の放送を見ようと録画再生させたところが、な、なんと前半30分に前の番組が録画されていて、「バンビ~ノ」は後半部分の30分間が録れていなかった。
なぜ?と思い、新聞のテレビ欄を見てみると、紀香・智則の結婚披露宴が!・・・ふー、まさかこの2人のためにドラマの結末が見られなくなるとは。日テレさんもやってくれました。視聴率はかなり高かったらしいけど、2人の披露宴なんかまったく興味がない僕にはがっくりでした。

ところで「バンビ~ノ」。嵐の松本潤が主演のドラマだけど、10点満点で採点すると僕の採点では6.5点くらいか。博多弁の松本潤、ちょっと濃すぎないか。見ていてちょっと疲れる気がする(もうちょっと力を抜いたほうがいいように思うが、ドラマの性質上仕方ないのかな)。彼にはもっとクールな都会的な役の方が演じさせた方がいいのではないかと思う。ドラマとしても、話が漫画みたいだし(といっても原作が漫画なのだが)、話が主人公中心すぎていまいち感情移入もできない。視聴者のターゲットが僕みたいな中年男ではなくて違うところにあるのかな。そういいながら1話目を見逃したあと毎回見ている。今クールは他に面白そうなドラマがないのだ。

嵐といえば、二宮和也主演のドラマ「拝啓、父上様」(1~3月放送)は文句なくよかったなあ。このドラマは1度見始めたら、ぐぐっとはまってしまって最終話を見終わったあとにはなんともいえない充足感を覚えたドラマだった。やはり倉本聡の脚本が素晴らしかった。二宮和也はやはりいい役者だ。ヒロインの黒木メイサもよかった。高島礼子出演のドラマには外れがない(最近では、弁護士のくず、結婚できない男など)。貴重な女優だ。関ジャニ∞の横山裕の破天荒な演技もよかった。神楽坂界隈のいい雰囲気が、森山良子の歌をバックにしてドラマ全体にあふれていてこれまたよかった。
また「拝啓、父上様」みたいな良質のドラマをみてみたいなあ。

先日、「パパと呼ばないで」や「おくさまは18歳」などのドラマで一世を風靡した俳優石立鉄男さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りします。
「パパと呼ばないで」はスカパー放送のものを全回分(40回)録画しているが、石立鉄男さんの独特の演技を中心として話が展開し、毎回ジーンとさせられるつぼがあった。「チー坊」の杉田かおるはほんとに可愛かった。