肥前赤絵窯元鷹巣窯さんの湯飲み
昨日、今日と忙しかったので、いま昨日の日本経済新聞を読んだ。「異例の反響呼ぶ夭逝歌人 笹井宏之、没後2年で歌集」と題した記事が出ていた。1部を抜粋すると
{『てんとろり』、そしてインターネットでのオンデマンド出版限定だった第一歌集
『ひとさらい』が同時刊行されるや注文が殺到、いずれも2週間ほどで増版が決定した。数百部程度が一般的という短歌の世界にあって、それぞれ累計5千部、4千部とけた違いの数字に達している。「年齢を問わず幅広く読まれている」}とある。
「ひとさらい」の批評会の時に、穂村弘氏の話では、高野公彦氏の講談社学術文庫の「現代の短歌」が増版を重ね(たしか20年位だろうか)1万部に達したと言われたので、(確かな記憶だと思うが、、、)2週間で5千部は凄いと思う。
・月足らずで生まれたらしい弟を補うようにつきのひかりは
・木の間より漏れくる光 祖父はさう、このやうに笑ふ人であつた
・ひろゆき、と平仮名めきて呼ぶときの祖母の瞳のいつくしき黒
・葉桜を愛でゆく母がほんのりと少女を生きるひとときがある
・きらきらを綺羅へ雲母(きらら)へ変へてゆくサラダボウルといふ水鏡
笹井宏之「てんとろり」
・わたがしであったことなど知る由もなく海岸に流れ着く棒 笹井宏之「ひとさらい」
☆生きて負ふ哀しみの量(かさ)深々と宇宙(そら)にきはまる碗琴の音(洋子)
☆百年の午睡ののちに逢ひませう桜吹雪を浴びて待ちます(洋子)