"暮らしのリズム"的できごと

先人が培った暮らしの知恵を通じて今を楽しむ【暮らしのリズム】のブログ。旧暦、落語、音楽、工芸品、食、民俗芸能などをご紹介

【佃島盆踊り】ありがとうございます

2010年07月18日 12時01分01秒 | 催しごと

 旧六月七日。気象庁は昨日(7/17)「九州北部、四国、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸で梅雨明けしたとみられる」と発表しました。東京はどうやら空梅雨です。一方でここ数週間に大雨による災害に遭われた九州・中国地方・中京周辺の方には、心よりお見舞い申し上げます。梅雨の後半に降る記録的な豪雨、というものが、年々激しさを増して来ているように感じています。地球環境全体の変化によるものなのでしょうか。自然の怖さを知ると共に、深刻な災害を未然に防ぐ対策を一層進めて欲しいと思います。

 7月13日から15日までの『佃島盆踊り』は、当初の週間天気予報では連日傘マークでしたが、無事三日間とも開催することができました。0718yuukei 特に好天に恵まれた中日と最終日にはたくさんの人たちが集まり、踊りの輪もこれまでにはないほど大きなものとなりました。特に前半の子供の部は三日間でのべ1000人以上が参加。たくさん来てくれて、皆で踊ってくれるのはとても嬉しいことです。ただ盛況になればなるほど事故の可能性も高くなり、保存会としては気が抜けなく緊張感が高まり、会場の隅々にまで気を配ります。ふざけ合って駆け出す子供がご年配の方や小さなお子さんにぶつかりそうになったり、迷子で連れて来られた子供の親御さんは缶ビール片手に話に夢中になっていたり、例年よりゴミや吸い殻のポイ捨てが多かったりと、これはほんの一例ですがいろいろなことがあるものです。この会は民家が建ち並ぶ一般の道路で開催する、というとてもデリケートな環境です。事故が起こってからでは取り返しがつきません。今後の開催も危ぶまれます。参加される方、子供たちの保護者の方は、事故が起こらないように十分に配慮して行動して頂きたいと願っています。

 個人的な話ですが、今年は子供の踊りの部で、櫓に昇り太鼓を叩きました。
0718iidatsuneo子供の時間では過去に録音した音源をCDで流しています。現世の名音頭取、飯田恒雄さん(写真左)の若かりし頃を始め、三人の音頭取による唄と太鼓です。その音源に合わせて太鼓を打つのです。それぞれの特徴的なリズム感を感じながら打つのは、難しくもあり楽しく貴重な体験でした。300人以上の子供たちによる合の手を全身で受けるのはまさに快感。なんともいえない浮遊感のようなものを感じました。機会を与えてくれた保存会の皆さんには感謝しています。

 大人の部では、ほんの僅かな時間ですが踊りました。この一年間に世を去った親戚・友人を偲び、鎮魂の思いを新たにします。
江戸に誕生しておよそ350年の歴史を数える『佃島盆踊り』。来年は東京都無形民俗文化財に指定されて35周年という節目の歳です。この火を絶やさず後世にしっかりと伝わっていって欲しいと願うばかりです。