☕コーヒーブレイク

時が過ぎていく。
ときには、その日の風まかせ。
ほっとひと息しませんか。

亡き人に美味な食べ物を

2017-09-13 09:18:21 | 日記
 〈朝日新聞『悩みのるつぼ』記事〉

50代女性のからの相談です。
 私の伯父は18歳で亡くなりました。山奥の村に生まれ、海軍飛行予科練習
生になり、落盤事故で亡くなったのです。
同じ予科練にいた人に話を聞けば、空腹時には整腸剤買って食べたそうです。
しかし、自分は甘い物、おいしい物を食べながら無駄に年を取ってしまった、
どうすれば亡くなった人においしい物を食べさせてあげられるでしょうか。
と、いった内容です。

 この相談に対して、経済学者である金子勝さんは次のように回答しています。
伯父さんが空腹時に整腸剤を食べたという話を聞き、満たされなかった空腹を
思いやる気持ちからあなたは「亡くなった人においしい物を食べさせてあげたい」
と、真剣に考えます。現実的には無理な話ですが、決して「非常識」な考えでは
ありません。
 そして、芹沢光治良の小説「死者との対話」を紹介、この小説は「死者は生き
のこった人の記憶のなかにしか生存」できず、「人の記憶は時とともにうすれ」、
やがて「生きのこった人自身、この世を去ってしまう時がくる」と。
 残された者の「記憶のなかにしか生存できない」のであれば、お供え物をすると
いった供養の形式自体にこだわる必要はなく、その思いこそ大切です。
例えば時々、伯父さんの写真を前に、あなたの「記憶のなか」で伯父さんと一緒に
食事を楽しんでみたらいかがでしょうか。

コーヒーブレイク

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