持続する夢

つれづれにふと気づいたことなど書き留めてみようかと
・観劇生活はえきさいてぃんぐに・日常生活はゆるゆると

ナイン THE MUSICAL (2/2)

2005-05-09 00:14:53 | 演劇:2005年観劇感想編
<5/8のつづき> タイトル統一。
続くと気付かれていた方もいらっしゃるでしょうが(笑)。ネタバレの程度について悩んでおりました。観劇日が前回(『お父さんの恋』)のように日本列島大楽日だと、一切の遠慮なしで書けるのだけど。東京公演が後に控えているとなると。。こういうとき、要所を隠すことにしました。(読んでいただける方は、白い部分は反転表示でよろしくお願いします。)

少年がひとり登場し、幕開けとなる。妻以外の15人(←思わず数えた)が、それぞれ勝手にグイドへの愛を語り始める。それにしても、自己主張の強いアンサンブル(演出)がこんなに耳障りなものだとは。物語は、大浦氏の見せ場あたりからうねり出す。
今回、2階席にしたのだが。大正解。お安くあげても良いことがあるから、観劇は面白い。

第2幕。映画の撮影がはじまると。舞台中央から水が湧きだしてくる。それは才能なのか、もしくは女たちの愛情なのかはわからない。どんどん湧き続け。ただの段差に見えていた舞台が泉となって。やがて溢れ出す音が効果音となる。
別所哲也氏は元より裸足。女たちはヒールの高い靴を脱ぎ揃える。なのに!なつめさん(大浦みずき氏愛称)は、華美なドレスをお召しなのに。足もとがっ、、あのセクシーな足に黄色い長靴!・・・たぶん笑いどころ。でも芝居は佳境に入りつつあって。途惑いが大きくて。笑えなかったよ(悔)。

昨日も書いたが。子役の樋口真くんが見事。中央に崩折れるグイドに共鳴し、同じ姿勢で同じ絶望を語る少年。ひとりの人物ながら二人の間には時の流れが横たわっていて。それはとても残酷なもので。痛くて。でも。絶望を歌うクイドに、救いを歌うのは。数多いた女達ではなく。この9歳の少年なのだ。
これは少年の台詞ではないけれど、大切な諭しの言葉。「悪魔の見える世界を信じるのなら、天使の見える世界も信じなければね」


別所氏は案外いたずらで。何度も続いたカーテンコールのお終いに。樋口くんだけ押しやって、たった一人残して引っ込んだ。あとをどうするかと見守ったら。ほんっとに子役って動じないよね。ゆるやかな、お手振りとお辞儀で堂々とハケていったよ。

そうだ。こんなことやってたんだね、の『ほぼ日刊イトイ新聞』今年『ナイン』は大当たりする!劇場で初めて知って(遅)。夜更かしして読破。あいかわらず良いおシゴトをなさる。

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