八神純子「さよならの言葉」「恋人同士」(1978)
ついさっき、八神純子さんのファンが集まる掲示板で、11月に純子さんの名盤「素顔の私」「Mr.メトロポリス」「夢見る頃を過ぎても」などが、復刻されるという知らせを聞きました。ギザギザウレシスです!
レコードでしか持っていなかった、これらの名盤が、また世に出るんですよ!これを祝わずして、何を祝いましょうぞ。
というわけで、久々の純子さんレコードレビューです。
この「さよならの言葉」「恋人同士」は、純子さん4枚目のシングル。(この次が名曲「みずいろの雨」です。)ジャケットを見る限り、どちらがA面でどちらがB面かわかりません。まあ、楽譜がついてるのが「さよならの言葉」ですから、こちらが一応A面かな?
「さよならの言葉」は、アルバム「思い出は美しすぎて」にも収録されてますし、その後のベスト版にも入ってますから、ファンの方なら、よく聴いている曲でしょう。
小野香代子さんの作詞作曲で、純子さん作品ではありません。確かに、雰囲気が純子さんの曲っぽくありません。
スローテンポのバラードですが、曲調は明るいです。でもこの曲、詞が、いわゆるポップスの歌詞の形ではなく、繰り返しのない、1編の詞を歌い綴ってるという作品です。しかも、詞は別れてしまった人を思いだすという、切ない詞です。そんな曲を、あの美しい声で、淡々と歌ってるところが、また切なさを引き出してます。シンガーとしての純子さんの魅力いっぱいの、素敵な曲です。
で、カップリングの「恋人同士」。こちらは純子さんの作詞作曲です。
こちらは、旅立っていった恋人を想う女の子の気持ちを歌った、かわいい曲です。往年の純子さんからすると、ちょっと似合わない感じもしますが、20歳の純子さんにしてみれば、等身大の世界かもしれませんね。
この曲は、私の知る限り、ベスト版等には収録されてませんから、純子さんの曲の中では、レアの曲になるのかもしれません。
曲調は、ほんわかと明るい、聴いていて思わずハミングしてしまいそうな曲です。癒し系と言えるかもしれません。
サビの部分の♪恋人らしい言葉は ひとつも言えない二人でも 恋人同士 あなたの新しい街に あいさつ終わった頃に 手紙でもください・・・
と、2番の♪・・・あなたの生まれた街で いつまでも待ってる私 忘れないでください・・・
なんてところは、たまりません。歌唱的にも、得意のハイトーンヴォイスは抑えて、あえて、淡々と歌ってるところも、かわいさが出ててGOODです!これは、レコード見つけてラッキーです。いい曲に出会えたな、って感じです。
でもって、このジャケットがまた、かわいいです。
トレードマークのサンバホイッスルを下げ、正面を見つめる表情がたまりません。かわいいというより、美しい!髪形も決まってますし、ちょっと傾いた体勢が、アクセントになってます。ポートレートとしては、優れものです。(と、写真通気取りなことを言ってしまいました。)
この写真は、本人もお気に入りだったのでしょうか、同年にリリースされたファーストアルバム「思い出は美しすぎて」のジャケットにも使われました。
ちなみに、小ネタですが、ジャケットの裏面に「待望のファーストアルバムが近日発売予定です。」と告知してあります。
ネットもなかった当時、このシングルを買って、ジャケット裏面を見たら、ファーストアルバムの告知があって、初めてその情報を知った当時のファンの高ぶる気持ちが、今になって感じられます。70年代はそういう時代だったんですよね。
やっぱ、純子さんはいいですよ!この一言につきます。
(って、いつも、違うコを最高!って言ってる、浮気性の私ですが・・・。)