おコメダーズのキャプテン・こま爺の『ガチめんどい!』

本業は脚本屋の小松公典が、こま爺の名であれこれやるユニット。
それが…おコメダーズ!

1951回・「美熟女 好きもの色情狂(原題 星の降る夜に)」を書いた話・3 最終回

2013年06月19日 | 映画・書き物について
さて、いよいよ土台となる話作りについて。

人が次々にムダに、あたかも嫌がらせのように死んでいく。
このプランがどうやって浮かんだのか?


すいやせん、忘れました(笑)。

ただ、きっかけはやね。
おコメダーズの番長・倖田さんが
「ゾンビブライド」って作品に出る事になり、
アタクシのゾンビDVDコレクションを貸した事。

あ、この「ゾンビブライド」。
すでにレンタルはされておりますが、
6月20日に発売との事。

宣伝しときましたで、倖田さん!


宣伝せんと蹴り殺すぞ!と恫喝されているキャプテンの図


アタクシも見ましたけど
面白かったですよ。
てか、むしろ出たかったっす!

とりあえず、宣伝のお礼は…現ナマとか言うたら
半殺しの上になぶり殺しとかいう運命が待ってそうやから、
ここは一つ…





コメダで(笑)!


とにかくやね。
敬愛するロメロ監督の「ゾンビ」を見返してたんよな。
で、「彗星」というキーワードを得て
「流星」に転化した。

「ああ、流星かあ。願い事したもんやなあ。流星のサドル聞きながら。ではなかったなあ」

とか考えていたら、

あ、最悪の状況を流れ星に願いを託して解決を!
っていう主人公の姿が浮かんだ。

これならば、作品の締め方も自分が望む形に
持っていけるんやないか?
そんな気がしてきた。

今作の挑戦としての演劇的アプローチ。
その最たるものに「終わり方」っていうのがあってやね。
● 結末をスパッと切る。
● その上でモヤモヤしたものを残したい

まあ、今までなら100%の答えを用意してたわけよ。
見てくれる人にね。
たまに、そのパーセンテージをいじったりしてたけど、
ほぼゼロ、突き放すって形はやった事がなかった。

この話、どのような形であれ
結をなくす事でしか終わらんのやないか?
そんな気がしてきた。

ならばと、そこに到る流れを作り始める。
盛り上げておいて、背中をドンと押すような。
前回に書いたキャラの設定もはまっていき、
プロットは完成した。

しかし!

慣れん事をすると不安がつきまとう。
これでええんかな?
これはやり過ぎやろか?
そんな思いがふつふつと湧いてくる。

そこで初稿を書いた時には、
会社の屋上設定を入れてみた。
数人のOLを絡ませて、
主人公から離れた視点を加えてみる。

また、健司の性格にエキセントリックな部分を、
当初の設定より立たせてみる。
ファーストカットが彼の顔の大写しで入りたかったから。

あと、好きもの設定。
「ただの」好きものというところが引っかかっていた。
そこで、主人公の過去をワンシーンのみ追加した。
人は出せないので、実景に声を被せる形で。

そうして書き上がった初稿。
どうも座りが悪い。
もやもやはするが、意図したそれではない。

それは監督の竹ちゃんも感じていたようで。
相談して、もっと思い切る事にした。
先に書いたものはバッサリ捨てる。
「ただの」好きものでええやないか。
ワンシチュエーション・ブラック・コメディ。
それをやるには、余計なもんは捨てきろう。

ようやく腹を決めて改訂した2稿は
決定稿に近いものとなった。
そこから細かい調整を加えていき、
3稿目が決定稿となった。

この終わり方、これしかないな。
見た人の反応は分からんが、
たぶん意図したものになるだろう。
いやさ、なって欲しい。

自分が星に願いをかけたくなった(笑)。

あとはスタッフ&キャストの皆さんに託す!

実はプロットが一発でOKをもらった為(ピンクでは初めてかも)、
逆に書きあぐねてた事もあり、
書き終えた時には深―い息を吐きましたな(笑)。

そして迎えた初号の日。
正直、行くのが怖かった(笑)。
なんじゃ、このラストは!と、
つるし上げ喰らうような気がして(笑)。

で、作品を見た後。
自分としては、してやったり!という手応えがあった。
でも、見るのは予備知識が一切ない人たちである。
それを思うと…引きこもりたくなった(笑)。

今、公開されて反応が気になっている。
もしよかったら、教えてくだされ。

ただ、自分の中では代表作かなと思ってる。
それだけの手応えはあった。
とはいえ、全てにおいて満足したわけじゃない。
挑戦は、まだまだ続く。

優しく見守ってあげて。




こんなに可愛いアタクシだから(笑)。


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2 コメント

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作品の感想 (XYZ)
2013-06-21 09:37:24
次々に人が死ぬので、よく大蔵でOKが出たなと思いましたが、話はわかりやすくよかったと思います。
ただ、個人的にはあまりブラックコメディというジャンルはあまり好きではないので、この路線が続くときついです。こういう技もあるよいうプロレスでいう隠し持つナイフであることを希望します。
XYZさん江 (小町・ルダ・メイ)
2013-06-22 08:45:58
ご鑑賞ありがとうございます。
企画が通った時には、自分も同じ事を思いました(笑)。
この路線、頻繁にという事はないですね。
監禁ものみたいに、数年に一回って感じかと。
プロレスの例え、よく分かります。ええ、ライガー選手が好きなんで(笑)。

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