ふるさと古民家たより

北信州の古民家から発信する四季のお便りです

古民家再生(12)

2019年10月18日 | 古民家


古民家の西側は道路より下がった位置にあり、昭和の増築で石垣との距離が狭まり、そこに長年の土砂の堆積により家の中の地面のレベルより外の地面のほうが高くなっていました。当然水分は低い所に溜まり、西側に面している床下は湿気でジュクジュクしていました。本来なら土木業者に依頼する工事を、予算の関係から、棟梁は自ら手掘りで土砂を取り除き、屋敷の土台より低いところまで掘り下げ、水を逃がす処理の上コンクリートで固めました。石垣も積み直し補強しました。この処理によってジュクジュクしていた床下はカラカラに乾燥したということです。問題をそのまま放置せず、根本的な原因を取り除くことで解決した棟梁の仕事に対する姿勢に感服いたしました。

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古民家再生(11)

2019年10月17日 | ねこ


床下は石場置きの上に新しい土台、水色はスタイロフォームと言う断熱材、一尺(30.3cm)間隔に根太が渡されています。この基礎部分の上に厚さ約3cmの捨て貼りの床板、その上に実際の床板を張ります。基礎のしっかりしている家は快適な生活を保障します。棟梁の気質が表れています。

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