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引越しいたします。

中国はウイグル語を指導言語から排除することを強化している。(その2)

2010-11-24 02:28:01 | ニュース

China intensifies its official push to eliminate the Uyghur language from instruction

から先にお読みください。.

東トルキスタンにおける「双語教育」の強化

11月12日、公式メディアが中国の国務院教育部が東トルキスタンにおける教育を振興させる為、双語教育と中等職業教育およびより高度な教育に焦点を定めた特別グループを設けたと発表した。「新疆工作座談会」は2010年5月に行なわれ、新疆ウイグル自治区全体での大規模開発プロジェクトが目的とされた。政府幹部は新疆ウイグル自治区で全ての学生が2020年までに普通話を確実に話すことができるようにすることを誓った。10月、新疆ウイグル自治区政府はその目的に達することに向けての10カ年計画を概略する文書を発表した。サウスチャイナモーニングポストによると、新疆ウイグル自治区政府は今月「双語教育」についての会議を開くであろうということである。

新疆ウイグル自治区政府は東トルキスタンの学校の全ての段階の指導においてウイグル語を排除すると公式に命じている、このことは前新疆ウイグル自治区共産党書記、王楽泉によって実施されたが、ウイグル人住民の中では極度に不評である。ヌリ・ベキリ新疆ウイグル自治区主席を含む自治区官員はこの政策を政治的安定に関連させていたが、中国語を話せないウイグル人はテロリストの影響を受けやすいとまで言明している。中国政府は「双語教育」がウイグル民族に中国の競争的な労働市場において成功するためには必須の漢語普通話の能力を与えるであろうと主張するが、多くの漢語普通話に流暢なウイグル人学卒が雇用者の間にはびこる民族差別により採用の困難さに直面していると報告している。

1997年「新疆班(新疆クラス)」が設立された、そこでウイグル人及び他の「少数民族」の学生が東中国の大都市の高等学校に送られた、そこで学生たちは中国の文化に浸透させられ、それと同様に中国語での指導を受ける。2005年に王楽泉はこの計画を政治的重要性という語を用いて、その目的が学問的な準備でなく「政治思想訓練」と言明した。公式メディアの報道によると22,000人の学生が2010年秋に東中国の漢語の高等学校に入学し、それは前年よりも2,000人の増加を記録した。

背景-トクスン郷での「双語教育」

2000年の統計によると、トクスン郷には初等、中等/高等および職業学校を含む50のウイグル語学校があった。しかし近年の「双語教育」政策の施行と強制的なウイグル語学校と漢語学校の統合により、ウイグル語学校はたった24までに減少した。学校の統合で多数のウイグル語教師がレイオフされた、しかし518人のウイグル語教師のレイオフ計画は今日までの最大のウイグル語教師レイオフである。

東トルキスタン全土の学区と同様にトルファン県の官員は、東トルキスタンの開発の為に国家計画の一部として、6月に42の「双語教育」幼稚園が2010年末までに当県で建設され、そして中央政府が5,200万元(750万ドル)を2012年までに計58の幼稚園を建設する為に投資するだろうと発表した。

開発の利益から取り残されるウイグル人

東トルキスタン全土でのウイグル語教師の解雇、そして漢族教師による後任は、5月の新疆工作座談会において作成された大規模開発計画それ自体が、漢族中国人とウイグル人の間の不公平さを明白にしていた如く、ウイグル人住民の憤激を掻きたてている。雇用率は漢族中国人に有利に歪められ、自治区の商業、政府部門における漢族の優位は、構造的な差別と伴なって、ウイグル人住民に公式な開発の利益の大部分がトリクルダウン(滴り落ち)してくるのを妨害している。

多くのウイグル人は、個別のウイグル人意識が分離主義を導くという恐怖の中での、教育局面におけるウイグル語の根絶はウイグル人を漢族社会に同化させる試みの一部であると感じている。「双語教育」政策の強化は「テロリズム、分離主義、極端主義」を根こそぎにするという公的な作業、および「分割主義」に関しての公式布告、そして領土的統合の保全の必要と一致している。

他の政策もウイグル人の間に文化的な壊滅の恐れを提起している。2009年初頭、政府官員はカシュガル旧市街(老城)における伝統的なウイグル建築の破壊をはじめたが、これは独特のウイグル人アイデンティティを保持する為に不可欠な、かけがえのないウイグル文化と宗教の中心の大部分を根絶やしにしてしまった主導計画である。中国政府当局はこの破壊は地震の被害を受けやすく、下水設備の貧困な家屋から旧市街(老城)住民を守る必要により始められたと言明している。しかし、この破壊は現在進行中のウイグルの文化伝統を制限し管理する政府の動きと一致しているのである。

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UAA声明:中国はウイグル語を指導言語から排除することを強化している(その1)

2010-11-24 02:18:18 | ニュース

China intensifies its official push to eliminate the Uyghur language from instruction

11月15日在米ウイグル人協会

東トルキスタンの中国人官員は「双語教育」政策の指示の下、ウイグル語での指導を学校から取り除く運動を強化している。ウイグル人学生、両親、そして教師はこの政策への怒りを表しつづけている。東トルキスタン東部にあるトルパン(トルファン)市近郊トルパン(トルファン)県トクスン郷の教育部官員によるある処置は何年もの教師生活のあとでも解雇される傾向にあるウイグル人教師へのその「双語教育」政策の効果の象徴的なものである。
 ウイグル人教師の解雇は「双語教育」に関してのウイグル人住民の間の不満をあらわにし続けてきた、「双語教育」は多くがウイグル人アイデンティティの中核への攻撃を引き起すものであると感じている、そして「双語教育」はまた新疆ウイグル自治区での開発の押し進めが本質的に漢族中国人に利するものであり、ウイグル人や他のトルコ系「少数派」グループを利するものではないという懸念に繋がっている。

「双語」教育という単語を用いて、中国政府は、実際には、中国語一言語教育システムを実行しており、それはウイグル文化の言語的基礎を侵食している。「双語」なる単語を用いることは国際社会に向けての文化的多様性のうわべだけの見せかけを表し、ウイグル人の文化的独自性を除去する運動を曖昧にしているのである。「双語」なる単語が使われる一方で、中国官員は教育や他の局面における中国語だけの使用を極めて積極的に奨励しており、ウイグル語を奨励かつ保護するいかなる公式のプログラムも存在しない。

ラジオフリーアジア(RFA)は先般、2010年10月24日に発表されたトクスン郷の地方官員の計画による影響を受けるであろう教師をインタビューした、その計画ではトクスン県の2,000人の教師のうち518人を解雇することとなっている。RFAによると発表の一日前、トクスン県教育部の長であるシャラペット・トルスンは会議で地域のウイグル人学校の校長に新疆ウイグル自治区政府により発行された双語教育における紅頭文件(注:紅頭文件とは中国共産党の各機関や行政府である国務院が主な決定事項を下部機関に伝達する文書で、題目と発行機関を赤い文字で大きく表示し文書の下部や最後の部分に真っ赤な星の印を押した一種の公文書。この文件は下部機関が異議を申し立てることはできず、そのまま実行しなければならない強い権威を持つ文書)の精神を遵守するためには518人のレイオフが必要であると語った。トルスンはそれぞれの学校が中国語熟達試験を11月8日の前にレイオフする518人の教師を決定する為に行なうことと、公式文書の中の要点が述べられている指導の正統性を披露することを要求した。

地域のウイグル人教師たちはRFAに彼らの極度の不満とレイオフへの反対を話した。教師たちはこのような解雇への不満足ゆえに抗議活動を望んでいた、しかし彼らはその結果を恐れていた。RFAはトクスン県の教育局に迫り来るレイオフのニュースを確かめる為に連絡をとった、しかし地方教育官員はコメントを拒否した。

チベット言語抗議活動

チベット地域における教室での指導言語をチベット語から漢語普通話に転換する計画への平和的こうぎ活動の間、ウイグル人学生と教師は何千人ものチベット人抗議者への支持を表明した、しかし学校当局から言語の権利の為にデモを行なうチベット人と合流してはいけないと言い渡されていると話した。

エコノミストで大学教授のイリハム・トフティは、ウイグル人学生たちに北京で当局とトラブルに巻き込まれることを恐れてチベット人抗議者と合流しないように注意したが、公安担当者の訪問を何度も受けていた。公安関係者はイリハム・トフティにウイグル人への「双語教育」の問題については沈黙を守るように警告した。11月8日に「ウイグル・オンライン」上の報告では公安関係者はイリハム・トフティを「お茶」に誘い、チベット学生への支援と外国メディアへのインタビューに着いて尋問した。公安関係者は再びイリハム・トフティを訪問するだろうと示唆し、もしも彼が言語の権利について話すことを止めないならば、問題は「より大きくなる」であろうと強調した。

チベット人ブロガーのウーセル女史が、中国官員が中国語方言たる広東語でさえもが繁栄することを許されている「漢文化」とみなすものとは異なり過ぎていると決定した、と指摘している。ウーセル氏は広東市政協会議委員が「強力な国家政策」の一部として漢語普通話が広州のテレビショーで用いられることを確認したという動きに続き、2010年7月広東省都の広州で抗議活動が勃発したことを記した。ウーセル氏は広東の抗議者が、チベット人やウイグル人と違い彼ら言語的権利を代表して堂々とデモを行うことが許されたことを記している。
10月に言語的権利のためにチベット人が大挙してデモを行なったが、そのうちの20人のデモ参加者が逮捕されており、当初の抗議活動の地域の全ての学生が政治的再教育クラスに出席することを命令されていると報道されている。広東のデモ参加者に対しての比較できるような結果に関しては報告は見られない。

ウーセル氏は北京の一人の政治局員の2002年の「表記言語をもっているような少数民族は消滅されるべきだ。我々の全機構は統一言語を用いている、すなわち漢語である普通話だ。」というコメントを引用している。
あるウイグル人ネチズンのコメントをウーセル氏は加える。それによると、「中国では新疆のウイグル人が自身の言語を支持したり、チベット人が彼らの言語を支持したりすると、彼らの行動はほぼ『分裂主義者行動』としてのレッテルを貼られる。」

中国官員の目にはウイグル語とチベット語は広東語より大きな漢族社会に対しての脅威を構成している。中国官員はウイグル分離主義はウイグル人が独立したウイグルアイデンティティと文化、言語を保持することを許されている限り残存すると確信している。ウイグル人の言語と信教が栄えることが許される場合、中国官員はウイグル民族主義と「分離主義」が中国の東トルキスタンにおける支配と「祖国の団結」を脅かすであろうことを恐れている。

(つづく)

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