こども坐禅会、回を重ねて4回目となりました。
毎回、坐禅の他にテーマを決めてお楽しみ企画を設けていまして、
1回目のお題「妖怪ウォッチ」
2回目のお題「スターウォーズ」
3回目のお題「お寺の音さがし」
という具合で、第4回目の今回は「お寺のお掃除」。
テーマ設定の提案は私からではありましたが、
こどもDIY部にかかったら、こんな感じの呼びかけになりました。
すばらしい演出によって、ただの掃除がわくわく感たっぷり!
「君はお線香を立てられるか!?」
なんて、僧侶の私からは出てこない発想です。
そんな募集に10名のお子さんと、6名の大人の参加を得て当日を迎えました。
書院ふらっとホールに集合して、
各自持参してもらった新しい雑巾を持って本堂へ。
さあ!本堂前で雑巾を濡らして固く固く絞りましょう。
ここはそれぞれの絞り方をチェック。
中には、雑巾をオニギリのように握って絞る子や、
雑巾を絞るはずが両腕まで絡まってしまう子もチラホラ。
手の力ではなくて、腕の力で絞る方法を伝授!
全員、固く絞った雑巾が出来上がりました。
本堂に上がって畳を拭く前に「畳に“目”があるんだよ」と。
言い方ヒトツで、ただの畳に興味津々(笑)
さあ、目に沿って雑巾掛け。
数枚の畳を拭いても、息が切れる子はいません。元気いっぱいです!
雑巾掛けをしてきれいになったところで、みんなで会場作りをして坐禅です。
普段は親は親として、子は子としての振る舞いがありますが、
坐禅をしている時は一人の人間として坐禅をしています。
場合によっては、こどもの方が“りきみ”の無い安楽の坐禅をしています。
最後は、お線香を立てるための香炉の“灰ならし”をしてもらいました。
静かな心のままに、灰の中に埋もれた線香をピックアップして、
銅製の“押さえ”で、灰の表面に全くスジができないように…
いやこれが初めてやる人には難しいのです。
上手くいかなければ初めからやり直し。
「外側から中央部分にむかって押さえを滑らせる」
「力一杯ではなくバランスの取れた力で」
というコツを伝えると、急に出来上がりが良くなりましたよ。
きれいに仕上がったら本堂に入ってお線香を立てます。
押さえ方が弱くて灰が軟らかすぎると、お線香は倒れてしまいます。
逆に強く押さえてしまうと、お線香が灰に差せないのです。
ほどよい加減で灰ならしができていることも大切です。
そして更に「お線香は、真っ直ぐに立てる」という心掛けも。
お線香しか見ていないと、斜めであることに気付きません。
お線香に注目しつつも、周囲の様子も視野に入れることが肝要です。
全員が真っ直ぐにお線香を立てることができました。
締めて90分。これにて修了の挨拶をすると子供たちからは
「もう終わっちゃうの~~~???」
という驚きの声が!
誰もが時間を気にせず、充実した一時を過ごしてくれたのでしょうか。
これまで4回開催してきて一番の大きな反応でした。
さて、次回のこども坐禅会は、8月18日の午後です。
坐禅をした後、お寺にふさわしい
“あるもの”のデッサンをします。
しかもデッサンの先生は、東京藝大大学院で腕を磨いている専門家さんです。