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「肥満もネットワークで伝染」疫学調査結果が引き起こした騒動

2007-08-10 | クリニック通信
WIREDvisonより

「肥満もネットワークで伝染」疫学調査結果が引き起こした騒動



米国立心臓・肺・血液研究所が主導する疫学調査に基づく、肥満は社会的ネット
ワークによって「伝染」するという内容の論文が大きな話題になった。権威ある
『New England Journal of Medicine』誌に掲載された論文ではあるのだが……


さてさて本文からちょっと引用させてもらいましょう.

結局、「心のウイルス」的な発想なのかな、と受け止めています.

本当のウイルスはRNAによって情報を運びますが、みためによって肥満という思考が肥満を許容する情報を運ぶとき、これは感染と呼べるのでしょうか.

肥満を許容してしまうような思考を断ち切る主体性の高い思考「友人知人が肥満だからということと、自分が肥満になることは全く関係がない!」を保てるように、

実際のRNAウイルスの感染に対しても同じように免疫システムは対応をかえることが
できないものなのでしょうか.

最近は、個人個人を超えた、集合的存在が互いに影響をあたえあってネットワークのように思考や、感染(=情報)をやりとりする(おそらくはインターネットの影響もあるのでしょうが)という話題がちらほら目につくようになったように思います.

結局のところ、私たちがやりとりしているのはある種の情報です.

笑顔という情報で人の気持ちが舞い上がったり、おちこんだり.
ウイルスのRNA情報で熱がでたり下がったり.
お金という情報で喜んだり、悲しんだり.

ある種の情報は人が加工することが容易であり、
ある種の情報は人が加工することが困難であったりします.

その情報加工能力こそが、全ての鍵を握るようにも考えているのですが...


それでは本文(一部)をどうぞ.
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肥満は一種の伝染病なのだそうだ!

この科学ニュースは7月25日(米国時間)に報道されると、非常な驚きをもって迎えられた。社会的結び付きと体重の増加との、鮮やかな組み合わせ解析が受けたのだろう。

筆者は最初、直感的にこの調査結果を却下した。締切に追われた記者が、単なる相関関係を、あたかも因果関係のように報じたのだろうと。

しかしこのデータは、米国立心臓・肺・血液研究所(NHLBI)の主導によりマサチューセッツ州のフラミンガムという町で行なわれている有名な疫学調査『フラミンガム心臓研究』(FHS)の成果であり、1万2000人以上を対象に、32年にわたって計測を行なったものだ。方法論の観点から言うと、この研究はジャンクフード的なものではない。

論文は、『New England Journal of Medicine』誌に掲載されたもので、タイトルは「大規模な社会的ネットワークにおける32年間での肥満の伝播について」だ。

FHSの研究者たちは、太った人は太った友人を選ぶという単純な可能性を考えて補正を行なったが、それでもなお、ある人が太ると、その友人たちが同じ道をたどる可能性は57%高くなるという結論に到達した。

最近太った人との社会的関係が近ければ近いほど、その人が太る可能性も高くなるという。

今回の発見については、どこでもかなり詳しく報じられている。『Googleニュース』で検索したところ、発表翌日の26日の時点で、少なくとも229の記事がこの調査結果を取り上げている。これらの記事はおおむね似たような調子だ。

『Boston Globe』紙の記事は、「26日付けで発表された調査結果によると、肥満は社会的なつながり、とりわけ親しい友人関係を介して広まるという」と書いている。『Baltimore Sun』紙の記事には、「風邪のことを心配している場合ではない――親友からうつされるおそれがあるのは肥満だ」とある。『Wall Street Journal』紙オンライン版のブログ記事は、「肥満を伝染病と考えるべき時期が来たのかもしれない」と書き、『Star-Ledger』紙は「もし仲良しの友達が太ったら、気をつけなさい。次はあなたかもしれない」と警告する。AP通信はこの調査結果を「衝撃的」と評している。

当然のように発せられる警告を別にしても、各紙の意見は一致している。この調査結果は、肥満の広がりにまったく新しいメカニズムを提唱しているということだ。

つまり、ある人の体重が増えると、体型についての許容範囲が広がり、周りの人も、自分の体重が増えてもさほど気にしなくなるというのだ。



*************引用おわり(本文では続きます)****************

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