墨工房日記

墨職人の楽しみながらの、奮闘記

札幌定期観光---半日コース

2013年09月24日 | Weblog
朝の散歩が楽しかったので、
午後からの催事準備までの空き時間、定期観光バス--半日コースに乗りました。
コースはオリンピックにも使われた大倉山ジャンプ競技場と羊ヶ丘展望台!
バスは市内の名所を車窓越しに回ったあと、山の上にあるスキー場に向かいます。雲一つない秋晴れ!---同伴者無しは淋しい(・・;)
スキーどころか雪さえ知らない私ですが、立派で豪快な設備です。
リフトでスタート地点に上がると!!この迫力
ジャンプの選手は子供時代から慣れて、恐怖心を克服するそうです。上からの眺望は最高!
標高300m,札幌市内のみならず、周り一帯、遠くの山々が見渡せます。この景色は何かの調査で
スカイツリー、京都清水寺に続く、堂々の3位に入りました。
とくと、ご覧あれ!
次は、羊ヶ丘展望台です。ここは、人口190万人の大都市にあって、広大な牧草地に羊が暮らす、牧歌的!が売りです。有名なクラーク博士が《青年よ大志を抱け》と未来に向けて指差す像が有ります。カッコいい!
午前中に観光を満喫し、午後~催事の準備です。







札幌に

2013年09月23日 | Weblog
22日、紀伊田辺駅~関西国際空港~札幌に来ました。写真は紀伊田辺駅
24日から30日まで、札幌三越で開催される《日本の職人.匠の技展示
》に出店するためです。
初めての北海道での参加、楽しみです。午後4時30分千歳ぷ空港を降りた時、ブルッと寒さを感じました。気温は16度、長袖シャツがいります。紀州と比べて、日没も早そうです。空港から市内まではJR快速で約1時間、車窓に雄大な私なりの《北海道》が広がっています。夕日が地平線に沈むところを見たかったですが---さすがに、家々があり無理でした。
ホテルに直行し、休みました。
今日<23日>は6時から散歩!
ウキウキ気分で大通公園付近を歩きます。先ずは、元高等裁判所
石造りの重厚な建物で、正面に剣と天秤--正義と公正を表すようです。公園内は綺麗に整備されており、さすが!です。
終点のテレビ塔まで行き、
時計台を探します。
隣の通りにあり、パチリ!
なかなか、充実して、楽しい朝でした。また、道が広く、碁盤の目条で異国に来たよう♪
紅葉には少し早いです。


松煙焚き---その3

2013年09月22日 | Weblog
松を燃し続ける時間は、1時間でも10時間でも、かまいません。トータルで100時間燃します。
100時間で500kgの松を燃やし、10kgの煤が造れます。
辛抱がいる作業で、背骨に心棒を入れてやっております。
昔、この燃やす仕事は、
老人か子供が受持ち、壮年者は松集めをしました。何故か?
余りにも、単純作業で力余る者は長続きしませんでした。
100時間焚くと収穫です。
この作業が一番辛いです。
上下のカッパを着て、マスクをして完全武装の上で、ホウキをもって網についている煤を集めます。
煤はフアフアなので、機械で適当な固さに絞めます。
煤の中に空気分があるので、
袋に詰め、重石をして半年程かけて脱気します。
これで、墨用の松煙の完成です。
終わったら風呂!
参照の絵は<絵本、松煙墨ものがたり>和歌山絵本の会刊から借用

松煙焚き-その2

2013年09月20日 | Weblog
松が揃ったら、私の出番!松煙焚きです。設備は1-5×1-8高さ2-7mの直方体に布のような目のステンレス製の網が張った籠、その中央にバケツ位の赤土の釜有ります。
釜に松を入れて燃すと、煤が出て、網に着くと言う仕掛けです。
工房にはこの籠が48個ありますが、使っているのは12個程度です。
原始的で、たぶん、有史以来続いている姿だと思います-_--
違う点は以前は金網の代わりに、和紙が使われていました。
それでは、焚き始めます。
先ず、
1-松を3cm角位に小割りします。2-火を付けて釜の中で燃やします。
3-12個の釜に次々に燃やしていきます。
4-また、松を割り、燃すの繰り返しを5~10分間隔で続けます。
立ったり、屈んだりの繰り返しです。
写真は斧、小さい斧、挟みの必須う道具
続く


松煙焚き--その1

2013年09月19日 | Weblog
工房に帰ったら、
たとえ短い時間でも、松煙焚きをします。松煙とは、松を燃やすと出てくる煤です。
この煤と膠を練り合わせて、松煙墨を作ります。
使う松は松脂がのった、肥松と呼ばれる物です。松は山で枯れ10-20年たつと、一部に松脂が溜まります。この部分を山から下ろし、更に、余分な部位を落として脂分の多いとこのみにします。
煤になるのは、脂分ですので、それ以外の部位は燃やしません。
この部位が多いと、煤が白っぽくなります。黒味が強い程、良いです。ここまでの肥松作り作業は、山で伐採などの作業に従事する方々にお願いしています。
探しに行っても枯松に出合う機会は少なく、広範に山を歩き、知りつくしている彼らの応援無くして、成りません。
2年前の紀伊半島を襲った集中豪雨の時には、山に入る林道が寸断され、その後1年以上にわたり肥松が入手出来ませんでした。
松の準備が整うと、いよいよ、私の出番!焚込みです。
続く