キーリ〈8〉死者たちは荒野に永眠る〈上〉
ネタバレ注意!!
はい、第四部です。
ま、結局ユドが暴走して多くの不死人や「できそこない」たちを吸収
するのです。ユドはずっと赦しを求めていて、最終的にはエイフラムに
赦されるワケですが。
最後にキーリと手をつないで歩くところなんかは、ちょっと切なくなり
ました。キーリはそう思ってないだろうけど、なんとなくユドはキーリの
「父親」な感じがしたから余計に
さて、ユドの死によって首都は退廃現象に襲われ、キーリとハーヴェイは
谷底に。ついに、初キス
いや~長かった。そして、兵長蚊帳の外か?
でも、最後にキーリは兵長を静かに送ってあげられたから、やっぱり
オトナになったってことなんだろうな。
最後に「らしい」兵長で、それでもどうにかキーリに会わせようとした
ハーヴェイも切なかった
最後はどんどんハーヴェイは目が見えなくなって、さらに脳も侵されて
しまいます。
ここらへん
切なすぎ
今までボロボロでもいつも強くて優しかったハーヴェイがこんな姿になる
のはかなりショックでした・・・。
でも9巻でキーリが言ってるようにもうがんばるの痛々しい感じでも
あったけれど。
最後は切なさが連発。
「もう少しキーリといたいから」
「自分に決着をつけるときが来る」
もう泣き・・・泣きですともさ
んでしかも、
「キーリに会えてよかった。」
の件。それがハーヴェイが話した最後だなんて、もう!!
っていうか、あそこで
「死んだ!?」って思ったけど
ラストは一緒にイースタベリに帰りました。
ありえないはずの未来があったことに二人はきっと幸せだったんだろうな
って思うけど、読んでる方としては「どーして!」と言いたくなる。
贅沢を言えばキリがないけど・・・。
ハーヴェイはついに喋らず、ほとんど寝てるかボーっとしてる。
そんな彼の手をキーリが引いてあげるったってアンタ、二人とも一応
まだ若いんだからさ・・・。
そしてラスト。
最後のハーヴェイの言葉。リピートですが、それがまた最後に来ることで
かなり泣けます
大体、「キーリに会えてよかった。」だけならともかく、
「それまで俺を生かしておいてくれた」
なんて、不死人のハーヴェイが言うんだから、切なくもなりますよ。
そのせいで追いかけられたりもしたのに、そんなことは小さいことで、
この時代に生きて、キーリに出会わせてくれた惑星をハーヴェイは
愛していたんだーって。
3巻ではサウスハイロの街ですら好きとか思わなかったハーヴェイ。
「キーリがそう言うなら」くらいだったのに、いつの間にか変わって
いたんだなー。もう涙、涙。
「俺は今、感謝しています」
最後読んでまた涙。
実はフライングして、最後ちょろっと先に読んだけど、意味わからず。
でも、キチンと読んで号泣した
このあとのハーヴェイはどうなったんだろう?といろいろ思案しました。
①死んだ?
②正気に戻ってキーリと同じくらい生きた?
③戻らないまま生きた?
②がベストだけど、どうかな?希望は②
ユリウスが言ったみたいに2人が惑星に守られてるなら②だってありうる。
でも、なんとなくベアトリクス・ヨアヒム・ユドが死んだことを考えると
やっぱり、ハーヴェイの思ってた通り、近いうちに決着のときが来て、
キーリと一緒にいれるのも「もう少しだけ」なんじゃないかな~。
ハーヴェイもキーリも欲張りじゃないから、そういう風にしか「奇跡
の力を持った誰か」にお願いしなかったもんね。
あ~なんか。なんかっ。理不尽だ。
キーリに。というよりはもっとハーヴェイに幸せになって欲しかったよ。
がんばったハーヴェイに。
兵長は納得かな~。「お疲れ様、兵長」
コドモがオトナになったら、保護者の仕事は終わったんだと思えたな。
ベアトリクスはかわいそうかも。天使様で、もっと幸せになれる人で。
このまま幸せになっても良かったのに~。
ユドもかわいそうだったけどね~。キーパーソンにしては地味だった・・・。
ヨアヒムは、まぁそういう生き方しかしなかったと言えばそうなのかも
しれないけど、女心をくすぐってくれるキャラでしたね。
ユリウスは、カッコ良かったな。優しい男の子だよね。ま、恋のお相手が
ハーヴェイしか見えてませんから。がんばれ!ユーリ!!応援したくなる。
ジグリはユドやハーヴェイと似てるのかも。赦しを必要としている人間。
キーリはがんばったし、大人になった。それでも、みんなに置いていかれる
キーリがすごく可哀想です。でも、きっとキーリはハーヴェイを見送らなきゃ
いけないと思う。ハーヴェイは今まで多くの人を見送ってきたから。
キーリを見送るのは辛いでしょう。
女の子って強いな~。
最後に
ハーヴェイは。
9巻でハーヴェイの苦しみがすごいわかった気がした。大地を埋めようと
するトコなんて痛々しい。
その上で強くて優しかったハーヴェイは本当にカッコよかった。
そして、惑星を愛してるハーヴェイに胸が締め付けられました。心が広い
っていうのか、本当に自分への敵意に無頓着で、そんなところが魅力的
でした。兵長もそうだけど、ハーヴェイも「お疲れ様」でした。
でも「OZ」でラストに「OZ」が完全消滅したように、「キーリ」でも
最後に不死人はみんな(上の世界にはいるけど)死んじゃうってことかな
って思った。(ハーヴェイは死んでないけどね)
そう考えるとやっぱ似てるな・・・。
あ~せつない。せつない。
せつない
そんな「キーリ」が
大好きです。
終わり