kirekoの末路

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旅路-2

2007年03月14日 17時07分54秒 | 短編
② 俺の場合

目的地も決めずに始まった当てもない旅路。俺たち二人の旅路。

教師と教え子という奇妙な出会いから始まった二人の関係も、もうすぐ3ヶ月を迎えようとしている。
ワガママなアイツに振り回されて、俺はいつもクタクタだ。
従順だと思われるのは勝手だが、実を言うと支配されるのはそんなに好きじゃない。
毎日メールボックスを開くごとに目に入ってくるアイツの拙く他愛もない文章。

いちいち返信するのも億劫になってきているのを感じる。
だが、なぜだか俺は返さずにはいられない。どうしてだろうと考える。
同じ旅路を行く者だから?世間の常識だから?
答えはまだ見出せない。

ただ一つだけ、アイツとの旅路で判ったことがある。
アイツに出会って間も無く気づいたことなのだが、
自身すら見知らぬ自分の一面をアイツに『だけ』さらけだしているという事実に。

それに気づかせてもらえた分、俺は幸せと考えるべきなのだろうか。
それとも不幸と考えるべきなのだろうか。
けど、まだ二人の旅路は続いている。




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